本文
南魚沼管内の「にいがた農業水利施設百選」を紹介します
農業水利施設は、農業に必要な水の供給や、洪水による農業被害を防ぐための排水等を行う施設です。
農業水利施設の農業・農村への貢献、歴史・文化的価値又は地域住民と密接な関わりを有している施設を、県民の皆様に知っていただき、その保全の必要性を理解していただくために「にいがた農業水利施設百選」が平成25年6月に選定されました。
ここでは、南魚沼管内で選定された施設について紹介します。
87 越後三山の緑を望む取水施設「大浦新田頭首工」
大浦新田頭首工
大浦新田頭首工は三用(みよう)川左岸の農地40ヘクタールをかんがいするための取水施設です。
三用川改修により平成20年に石積み護岸で改修された施設で、背景には越後三山の美しい景色が広がります。農業用水のほか生活用水などにも利用され、地域の暮らしになくてはならない施設です。
所在地 南魚沼市雷土新田 管理者 大和郷土地改良区
88 開拓の稔りもたらす八色原の用水施設「水無川頭首工」「大和揚水機場」
魚野川右岸に広がる扇状地八色原は八色原すいかの産地として有名ですが、「水無川頭首工」「大和揚水機場」はこの農地をかんがいする用水施設です。「水無川頭首工」は水無川から、「大和揚水機場」は魚野川からそれぞれ取水しますが、水無川の渇水時には大和揚水機場が補給施設として活躍します。
水無川頭首工
水無川頭首工は魚野川東部の通称八色原の農地400ヘクタールをかんがいするための取水施設です。
現在の施設は平成8年に完成した2代目で洪水調整を自動で行う機能があり、融雪や梅雨の異常出水に備えています。
所在地 南魚沼市大倉 管理者 大和郷土地改良区
大和揚水機場
揚水ポンプ
大和揚水機場は八色原の農地600ヘクタールをかんがいするための取水施設です。国営魚野川頭部開拓建設事業で昭和43年建設され40年以上が経過する現在も現役で活躍しています。
所在地 南魚沼市海士ヶ島新田 管理者 大和郷土地改良区
89 小水力発電のある三国川の用水施設「三国川頭首工」「五城発電所」
五城発電所
五城発電所は水路式の発電所で平成12年運転を開始しました。三国川頭首工から取水した農業用水の落差を有効利用し、土地改良施設の操作に必要な電力を供給することで、維持管理費を軽減しています。
所在地 南魚沼市畦地新田 管理者 五城土地改良区
90 霊峰八海山からの流れを水源とする取水施設「宇田沢川頭首工」
宇田沢川頭首工
宇田沢川頭首工は宇田沢川流域の農地190ヘクタールをかんがいするための取水施設です。霊峰八海山から流れる清らかな水がおいしい南魚沼米の生産を支えています。
所在地 南魚沼市山口 管理者 五城土地改良区
91 西部開田を潤す南魚沼の用水施設「魚野川頭首工」「天野沢揚水機場」
魚野川頭首工
魚野川左岸地域は、地元では西山と呼ばれています。昭和22年から昭和36年まで続いた国営六日町干拓建設事業によって、旧塩沢町、旧六日町、旧大和町に至る572ヘクタールの開田(通称西部開田)が行われ、西部開田地区を含む農地701ヘクタールをかんがいしています。
所在地 南魚沼市中 管理者 南魚沼土地改良区
天野沢揚水機場
揚水ポンプ
天野沢揚水機場は、魚野川頭首工で取水した農業用水を農地へかんがいするための施設です。ポンプにより全長15キロメートルの幹線用水路へ送水しています。
所在地 南魚沼市中 南魚沼土地改良区
農業水利施設には、危険な場所があります。転落防止柵等が設置されていますが、特に注意看板がある場所や防護柵の隙間がある場所には、不用意に近づかないようお願いします。