本文
むらかみ・いわふね珍風景(珍風景番号21)
山北地区の板貝集落でユニークな「さいの神」を発見!(珍風景番号21)
1月15日は旧暦の正月にあたる小正月です。
小正月には「さいの神」「どんど焼き」と呼ばれる、ワラや竹で組んだやぐらのような物に火を付け、豊作や集落の無病息災を祈る行事が各地で行われます。
「さいの神」のやり方は、その地域によってさまざまですが、名勝「笹川流れ」の中ほどにある板貝集落(村上市山北地区)では、手作りの御神体をお供えし、子孫繁栄を願って燃やすというちょっと珍しい「さいの神」が行われています。
写真が、平成24年に開催された「さいの神」の様子です。
真ん中にニョッキりと見えるのが御神体です。
御神体は山から切ってきた松の木を鉈(なた)で削ってつくるそうで、その作業が難しく、現在板貝集落でこれをつくることができる職人は1人しかいないそうです。約700年の伝統があると言われる板貝の「さいの神」ですが、高齢化が進み、今後同じような形で続けていくのはなかなか厳しいと、集落の総代さんは話してくださいました。
ところで、どうして御神体がこれなのか 板貝集落は昔から山の恵みに支えられてきた集落で、山の神様は女の神様であることから、御神体をお供えして神様のご機嫌をとったと伝えられているそうです。う~ん、なるほど!
点火の前に、御神酒を捧げ、お祈りをします
一般的にはスルメを焼いたりしますが、板貝集落では天日で干したタコを焼きます
さいの神の炭火をつかって餅を焼く集落の人々
板貝集落の駐車場には巨大な御神体のオブジェもありました