本文
【新津】建設業界・看護業界の担い手確保に関する合同研修会を開催しました
平成29年2月24日(金曜日)に五泉市のガーデンホテルマリエールにて、「建設業界・看護業界の担い手確保に関する合同研修会」を開催しました。
当日は、当部管内の県・市・建設企業・病院から約60名の参加がありました。
今回の研修は、建設業界と同様に担い手確保を課題としている看護業界と協同で解決策を探る全国的にも珍しい取り組みとなりました。
建設業界の担い手確保に関する意識調査結果報告
【報告者】新津地域整備部 北上主任
はじめに新津地域整備部から、昨年秋に当部管内の建設企業及び従業員向けに行った担い手確保に関するアンケート結果を報告しました。
当部での取り組みを建設企業の方にフィードバックするとともに、看護関係の方にも建設業のことを知ってもらういい機会となりました。
今回実施したアンケートにより、
- 「やりがい」「人間関係」「勤務時間」に比較的満足している一方で、「賃金」「人材育成」「休日」に不満を感じている人の割合が多いこと
- 「賃金アップ」や「完全週休二日制」を求める声が多いことなどが明らかになったことを報告するとともに、若年者の離職対策には「モチベーションアップ」が重要なカギを握ることなどを紹介しました。
建設業界の担い手確保に関する取組事例紹介
【講師】大陽開発株式会社 荒木専務
次に、建設業界で先進的な取り組みを行っている大陽開発株式会社の荒木専務より、事例を紹介いただきました。
荒木専務は、
- 建設業の課題は、嫌われていると思い込み、振り向いてもらう努力が足りないこと
- 学生は、やりがいや職場環境を重視し、給料や休みはそれほど重要視していないなどと分析し、その対策として、
- 地域イベントにおけるプロボノでのPR
- 一廉の企業並みの採用活動
- 良好な職場環境づくりによる技術伝承などを実践されています。
また、若年者の離職対策として、 - 仲間づくりと社員教育で「やりがい」を創出すること
- 教え方、任せ方、接し方を変えることが重要であるとアドバイスいただきました。
看護業界の担い手確保に関する取組事例紹介
【講師】南部郷総合病院 吉澤看護部長
最後に、看護業界で先進的な取り組みを行っている南部郷総合病院の吉澤看護部長より、事例を紹介いただきました。
吉澤看護部長は、
- 近い将来、働く人より支えられる人が多くなる人口オーナス期が到来する
- 介護と仕事の両立、育児と仕事の両立、優秀な人材の確保が課題となるなどと分析し、その対策として、
- ワークライフバランスの推進
- 充実したホームページやパンフレット等による採用活動などを実践されています。
また、若年者の離職対策として、 - 「やりがい感」をアップさせ、長く勤めたいと思ってもらうこと
- 新人への技術指導や心理的フォローを行う先輩看護師(エルダーナース)の存在が重要であるとアドバイスいただきました。
身近な同業種からの事例紹介では、早速自分のところでも取り入れられそうな多くのヒントが得られ、また異業種からの事例紹介では、未知の世界を知るいい機会となりました。
いずれの講師からも、「やりがい」や「モチベーション」という言葉が多く聞かれ、離職対策には、いかに若い人にやりがいを持って仕事をしてもらうかが最も重要であり、それは業界の壁を越えて共通するテーマであることを学ぶことができました。