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地域の理解と連携からブロックローテーションの継続と大豆の高品質安定生産を実現!【有限会社アラカワファーム】

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0211111 更新日:2019年12月27日更新

(有)アラカワファームの皆さん

 (有)アラカワファームの皆さん

法人の概要

 水稲約40ha、大豆約16haの他、大麦栽培にも取り組む農業生産法人です。3名の常勤従業員を雇用し、長岡市日越地域の大豆生産者で構成する「日越地区生産組合」の主要6経営体の1つとして地域の大豆生産を牽引しています。
 平成27年度全国豆類経営改善共励会において農林水産大臣賞(大豆経営の部)を受賞しました。

経営面積・品種と内訳(平成30年産)

 
作目 品種

作付面積

(ha)

収量

(kg/10a)

品質

(%)

大豆 エンレイ  9.3 263

3等、合格

2等以上 90

里のほほえみ  6.7 255
大麦 はねうまもち 10.0 30年秋播種より
水稲 コシヒカリBL 20.0 480 1等 100
こしいぶき  4.0
こがねもち  1.5
ゆきん子舞 10.0
新之助  4.0

大豆作の概要

 
工程 ポイント

ほ場準備

・水稲1年+大豆1年のブロックローテーション
・前年秋から2.5~3m間隔のピッチで弾丸暗渠を施工。特に枕地などには停滞水が
 発生しないように直交方向にも施工
・周囲明渠は作付面積を増やすため、水稲との隣接面や道路に面した部分のみ施
 工

耕起

播種

・排水不良な重粘土地域であるため、アップカットロータリーを用いた耕うん同時畦
 立播種に取り組み、良好な出芽苗立ちと生育を確保
・播種の際に補助者を付けて、欠株が生じないよう播種状況を確認。やや厚播きに
 することで、気象により欠株が生じても、追い播きを避けられるように配慮

防除

・病害虫防除は、ラジヘリによる本田防除を2回実施

収穫

・収穫開始前に子実水分を測定し、適期に収穫

インタビュー ~荒川 貴行 代表にお話を伺いました~

― 大豆を導入したきっかけと導入メリットについて教えてください。

 「水稲との作業競合を避けることができるため、導入しました。」

  大豆を導入したきっかけは、地域の転作方針の中で、水稲との作業競合を避けることのできる作目であったためです。大豆栽培は、田植えや稲刈り後に続けて播種や収穫の作業となり、上手く作業は分散できます。大豆の売上は経営全体の2割以上を占め、経営の安定化に寄与しています。

 

― 大豆の導入にあたり、工夫してきたことについて教えてください。

 「ブロックローテーションの実施や生産コストの低減を進めました。」

  大豆の取り組みや生産拡大は、JAのバックアップ、地域の農家組合の理解と連携なしには難しいと考えています。団地化やブロックローテーションを行い、湿害防止や水稲などへの農薬の飛散防止を図っています。また、基本的な栽培技術を大切にしながら、耕うん同時畦立播種などよいと言われる技術は積極的に導入してきました。さらに、管理機や溝堀機などは地域内で共同利用したり、肥料を他組織とフレコン単位で大量に共同購入して肥料単価を下げるなど地域連携を図ったことで生産コストの低減につながり、大豆の収益性が保たれています。

 

― 多収・高品質な大豆を生産するために、工夫していることを教えてください。

 「ほ場条件と砕土率で8割が決まると考えています。さらに、防除適期を見極めることが大切です。」

  ほ場条件と砕土率で収穫の8割が決まると考えています。ほ場条件は、排水性がやはり重要で、当法人では、弾丸暗渠を3m程度の細かい間隔で直交させて施工しています。また、気象情報を常に作業計画や会社のシフトに反映させ、できるだけほ場条件が良い時に耕うんなどを行っています。条件の良い時を狙うことで、効率的な作業が可能となる他、砕土率も高まります。
      高品質大豆を生産するためには、病害虫や雑草の適期防除が大切です。発生がないかよく観察し、手遅れにならないように発生が見られたら早めの防除を心掛けています。当社では、生育期除草剤を適期に散布することで、雑草が問題になることはほとんどありません。また、残草や青立株は収穫前に手取りで除去し、茎葉汁による汚損粒が生じないように注意しています。
収穫する前には、水分計で子実水分を測定し、収穫時期を決めています。また、着莢位置の低いエンレイでは、収穫時に土をかき込まないように熟練オペレーターが操縦し、品質を常に意識して作業に取り組んでいます。

 

弾丸暗渠施工の様子

△ 弾丸暗渠施工の様子  3m間隔で実施

 

※経営面積や品種情報については取材時のものです

 

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