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平成30年はつきあかり600㏊ 買っていただける米づくりをリード 【JAえちご上越】

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0211994 更新日:2019年12月27日更新

JAえちご上越 常務理事 石山忠雄氏

JAえちご上越  常務理事 石山 忠雄 氏

 『上越地域の水田を水田として守りたい。地域を守るために生産者をリードするのが農協の使命です。』

 

JAの概要

  上越地域に位置し、平成28年の管内水稲作付面積は12,720㏊の広域JAです。業務用米や飼料用米等の推進に積極的に取組み、地域の米づくりの方向をリードしています。

 

水稲経営面積・品種と内訳

平成29年出荷契約者作付面積 10,690ha
品種 作付面積(ha)
 つきあかり     76
 こしいぶき 1,694
 コシヒカリ 6,642
 みずほの輝き   883
 もち米   572
   酒米   511
 その他   312

 

インタビュー

 

― 業務用米等に取り組んだきっかけと経緯を教えてください。

 「取引先との意見交換から取り扱いを始めました。」

   「こしいぶき」は、取引先との求評懇談会での意見交換で、低価格の主食用米がほしいということから取り組み始めました。晩生品種の「みずほの輝き」は、平成22年から規模の大きい生産者の作期拡大を進めるために導入しました。
    「つきあかり」は、北陸研究センターが開発した業務用向けの早生品種です。売ることを前提に幅広いPRをしてきました。平成30年には600haの作付面積を目標としています。

 

― ニーズの把握や販売先の確保はどのようにしていますか?

 「実需者と生産者を橋渡しするために、求評懇談会を継続してきました。」

  取引先との求評懇談会を、これまで単協独自で15年間開催してきました。例年、卸・小 売りさん35社からお出でいただき、生産者代表500名も参加して直接ご意見を伺っています。
  「つきあかり」は、平成27年から、こういう目的、こういう方向を考えている新品種だということを取引先に説明してきました。サンプルを送って、見て食べていただいて、評価を伺って大丈夫だね、という情報交換をしながらPR活動を進めてきました。

 

― 業務用米等を推進する上で工夫していることはありますか?

 「多収性品種で取組む業務用米のメリットを提示し、広く作付けを呼びかけます。」

  「つきあかり」は、2年間実証ほを設置して、上越地域版栽培マニュアルを作成しました。一定の品質を確保し、目標収量は10俵/10aです。品質の均一化を図るため共乾施設での荷受けを中心に進めています。また、実需者(量)と生産者(所得)双方の安定と信頼を確保するため、複数年による契約栽培に取り組みます。
  生産者へは、多収性品種で業務用米に取り組むと、コシヒカリ並みの所得確保と作業性・作期分散などのメリットを提示し、生産者大会では「確実に売れる米なので、ぜひ作ってください」と大規模に推進します。
  「つきあかり」は、小規模の方でも高標高地の方でも作りやすい品種です。密播育苗や直播栽培などの低コスト・省力化技術も検証しながら取り入れていき、管内で幅広く作付けを呼びかけます。

 

― 業務用米等の推進においての課題はありますか?

 「栽培技術の定着と取引先との結びつき強化です。」

  生産拡大を推進するにしても、単年度では限界があるため、栽培技術の定着と販路の確保が重要です。生産者の皆さんには、いかに新しい技術を身につけていただくか、また、実需との結びつきをいかに強化していくかが課題です。実需者と生産者との交流は強化していきます。加えて、今後は取引先との契約数量調整に早めに対応していきます。

 

― 今後の業務用米等推進の方向性を教えてください。

 「買っていただける米をつくり、米産地として勝ち残りをめざします。」

 長期的な視点で品種構成、米づくりの方針を作ります。飼料用米、主食用米含めた米づくりを通じて、トータルでこの地域の農地を守るためにリードしていきます。

 

 

「つきあかり」の収穫の様子 

△ 「つきあかり」の収穫の様子

  のぼりやパンフレットを作成して、生産者へもPRを図っています。

 

※経営面積や品種情報については取材時(平成29年10月時点)のものです

 

 

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