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西洋なし育成品種「越さやか(こしさやか)」

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0403375 更新日:2021年4月1日更新
育成経過:農業総合研究所園芸研究センターにおいて早生の「バートレット」に中生の「ラ・フランス」を交雑した数個体の実生から選抜育成し、平成7年に系統名「BL N-7」で品種登録申請、平成10年10月29日付けで登録番号第7592号として品種登録された。

樹:樹勢は比較的強く、枝梢はやや密、不定芽や太い枝の切り口からの新梢発生が多く、若木で樹勢が強い場合にはトゲが発生する。短果枝や中果枝の花芽着生は比較的多く、弱勢枝では腋花芽も着生する。開花期は「ラ・フランス」より遅く、日本なしの「二十世紀」とほぼ同時期になる。収穫期は満開140~150日後の9月下旬で「ラ・フランス」より約15日、「ル レクチエ」に比べ約50日早い。追熟後の可食期は10月上~中旬であり、「ラ・フランス」に比べると20~30日程度早い。

果実:果形はびん~短びん型、果重は270g程度で「ラ・フランス」と同程度である。果面のサビは「ラ・フランス」より少なめのやや少なく、収穫時の果皮色は日本なし地色用カラーチャートで4前後の黄緑色であるが、追熟と共に5前後の黄色へと変化するため、可食期の判断が容易である。追熟期間は室温で10日前後である。果心は小さく果肉歩合は多い。糖度は14~15%で「ラ・フランス」に比べると高めだが、酸味がpH3.8程度と他品種に比べてやや強い。肉質は完全に追熟すると緻密、多汁で、食味は爽快感があり良好である。追熟後の日持ちは室温で7~10日程度とやや短い。生理障害のハードエンドやブラックエンドの発生はほとんど認められない。

栽培性:幼木期から中、短果枝着生や結実も安定しており、生理障害の発生もなく多収性であるが、着果量が多いと隔年結果する傾向がある。人工受粉は「新興」「二十世紀」等の花粉が利用可能である。「ラ・フランス」「ル レクチエ」と親和性があるため、混植による受粉樹としても利用できる。 病害虫では、輪紋病の発生が他の品種と同様に認められるので、摘果後の袋かけと薬剤散布は必要である。

【品種登録日】 平成10年10月29日
西洋なし育成品種「越さやか」外観
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