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ニホンナシ育成品種「新美月」(しんみづき)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0479448 更新日:2022年3月31日更新
・育成経過
 園芸研究センターにおいて1997年に「おさ二十世紀」の花に「豊水」の花粉を交雑し、交雑実生から黒斑病抵抗性の個体を選抜、ほ場に定植後、自家和合性系統を選抜した。2005年、自家和合性であり、品質もすぐれる系統を「新園1号」として選抜した。現地試験で高い評価を得て、2010年に職務育成品種に認定され、2011年3月に「新園1号」を「新美月」として品種登録出願、2013年3月25日に「新美月」(登録番号22541)として品種登録された。

・樹勢および生態的特性
 樹勢は「豊水」と同等でやや強く、えき花芽、短果枝の着生が多い。開花は主要品種と比べると最も遅い開花期となる。自家和合性を有しており、人工受粉を実施しない放任受粉でも実用的な着果が得られる。収穫期は新潟県において9月中~下旬で、「豊水」と概ね同時期となる。黒斑病抵抗性を有し、黒星病にはり病性であるが、通常の防除で問題は認められない。

・果実特性
糖度が高く、酸味を伴う濃厚な食味で評価が高い。大きさは「幸水」並み、果形は円形で、玉揃いは「豊水」並みである。赤ナシで無袋栽培が可能である。

・栽培性
自家和合性であるため、除芽等による開花数の制限を行うことで効率的な着果管理作業が可能になる。
ニホンナシ育成品種「新美月」(しんみづき)外観
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