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佐渡のお魚情報通信(マトウダイとチカメキントキダイ)
今回のお魚 マトウダイとチカメキントキダイ
水揚げされたチカメキントキダイ(上右)とマトウダイ(下)
今回ご紹介する2種は、小売店で見かけることの少ないお魚です。
マトウダイは、新潟県より南の水深100mより浅い沿岸域に広く分布しており、卵形で左右に平たく、体高の高い特徴的な姿をしています。体色は銀色で中央に的のような黒い斑点があります。全長50cmくらいに成長します。佐渡では板曳き網や定置網に入ることがあります。近縁のカガミダイとよく似ていますが、カガミダイは目の上がくぼんでいる点でマトウダイと区別できます。
チカメキントキダイは、水深100m程度の沿岸域に広く分布しており、金属光沢のある朱色の鮮やかな体色が特徴です。こちらも板曳き網や定置網に入ることがあります。全長40cmくらいに成長します。
マトウダイとチカメキントキダイの料理例
マトウダイとチカメキントキダイの小振りなものを入手したので試食してみました。両種とも白身のお魚です。
マトウダイは、塩コショウをして20分ほど寝かせた後小麦粉をつけて、多めに油を引いたフライパンでムニエルにしました。フライパンに収めにくかったので頭を落としましたが、背ビレや尻ビレのつけ根、エラの周囲に鋭いトゲがあるので調理の際は注意する必要があります。火が通ったらレモンを搾ってできあがりです。小振りながらも身の旨味が強く、とてもおいしかったので見かけた際はぜひ食べてみてください。
チカメキントキダイはウロコを落として塩焼にしてみました。今回はウロコ取りを使用しましたが、この魚のウロコは細かくて取れにくいので、三枚におろした後皮ごと引いてしまう方が簡単かと思われます。味は淡泊でくせがなく、食べやすいお魚でした。また、身の色もきれいですので新鮮なものはお刺身も良いと思われます。