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【佐渡】河崎小学校の4年生と久知川にカワニナを放流しました
かつてホタルの名所として知られた佐渡市東部の久知河内集落では、平成18年頃よりホタルが減少し、ここ10年余りホタルが見られなくなっています。原因を調査したところ、休耕田の増加とともにゲンジボタルの餌であるカワニナが減少し、田んぼや用水路から久知川に供給されなくなったことと、久知川は急流でカワニナが定着しづらいことがわかりました。
平成30年にはその対策として、カワニナが定着しやすくなるように7月に両津中学校の1年生とバーブ工(石を積んだマウンド)を設置し、今般(平成30年11月29日)、飼育または捕獲したカワニナを河崎小学校の4年生とバーブ工周辺に放流しました。
事前の準備
児童が来る前に、地域の活動団体「久知河内ホタルの会」が飼育または捕獲したカワニナを持ち寄りました。カワニナの総数は653匹です。
なお、カワニナの遺伝的多様性の撹乱を避けるため、捕獲は集落上流の用水路や休耕田で行っています。
カワニナを持ち寄って準備
カワニナの放流は、7月に中学生が設置したバーブ工3基のうち、水深の浅い上流側と中間部の2基で行いました。
カワニナを放流した場所(久知河内集落の上流)
カワニナ放流の説明
児童が集まり、はじめに当会を代表して菊地会長のあいさつです。
菊池会長のあいさつ
この活動を理解してもらうため、ホタルがいなくなったこと、7月に中学生がバーブ工を設置したこと、今日はそこにカワニナを放流することを説明しました。
カワニナ放流の経緯を説明
カワニナの放流
白いバットに入ったカワニナを、児童が各自のバケツに40匹ずつ移しました。中にはカワニナを気持ち悪がって恐る恐る触る児童もいましたが、徐々になれて自力で移し終えました。
カワニナを各自のバケツに移す
バケツを持って放流場所に移動し、各自がバーブ工の周辺にカワニナを放流しました。この4年生は、6月に久知川での生き物調査を行っており、「川楽しい」、「また来たい」と話しかけてくる児童もいました。
上流側の バーブ工周辺にカワニナを放流
中間部のバーブ工周辺にカワニナを放流
放流したカワニナたちが無事に越冬し、初夏には繁殖することを願います。
放流直後のカワニナたち
「久知河内ホタルの会」が行うホタル復活に向けた取り組みには、一般財団法人新潟県建設技術センターの研究助成事業を活用しています。
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