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【新発田】農業水利施設百選: 禹泉(うつみ)用水、ホッタ切り
ホッタ切りの様子1(出口側)
二王子山の南の斜面に山肌が見える「ホッタ切り」と言われている所があります。標高500mのところにあり、渓流沿いに徒歩で2時間、山を登ると現地に着くことが出来ます。
江戸時代、山裾の板山周辺では、新田開発を行っても水が無く困っていたことから、和久井與平と和久井勘左衛門という人が中心となって、山奥からの水を引くために、山を削って用水を引きました。
しかし、土質がもろく何度も砂崩を起こし水路が埋没するため、昭和の初め頃、隧道を掘り、山の裏側から用水を導水しています。
ホッタ切りの様子2(入り口側)
禹泉用水の禹は中国最古の王朝、夏(か、紀元前2070年頃-紀元前1600年頃)の初代王の「禹」が治水に優れていた人であったということから名付けられてといわれています。この施設は、開削以降約300年、地元の人々が年2回程度現地に出向き、施設の維持管理を行っています。
現地への道のり
ホッタ切りへの道のりの様子1
林道から徒歩で沢沿いに登り始め、約2時間程度で現地に到着することができますが、途中、沢沿いの危険で狭い所もありますので、案内人の先導が必要です。
途中には、大きな杉の木が数本あり、そこを過ぎたところから本格的に沢沿いを登り始めます。
ホッタ切りへの道のりの様子2