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小型家電リサイクルについて
1 小型家電リサイクルとは
(1)概要
携帯電話やデジタルカメラなどの小型家電には、金や銅やレアメタルなどの有用金属が含まれていますが、これまではその多くが十分に回収されていませんでした。
そこで、廃棄物の適正処理と資源の有効利用の確保を目的に、「小型家電リサイクル法(使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律)」が平成25年4月に施行され、経済産業省・環境省の連携のもと、市町村が主体となった回収体制を構築し、小型家電のリサイクルを推進しているところです。
小型家電リサイクル法では、消費者・市町村・認定事業者等が協力してリサイクルを推進することが求められています。消費者は使用済小型家電を分別して排出し、市町村は小型家電を回収し認事業者等へ引き渡し、認定事業者等はリサイクルを実施します。
(2)取組拡大に向けた県の取組
ご家庭でごみとなった小型家電をどのようにリサイクルするかは、家庭ごみ(一般廃棄物)の処理責任を有する各市町村の判断となりますが、県は、国と連携し、説明会の開催、国の「小型電子機器等リサイクルシステム構築実証事業」の活用の斡旋、先行事例の紹介などを行い、市町村の取組を応援しています。
2 レアメタルとは
- レアメタルとは、一般的には、存在量が比較的少なかったり、採掘と精錬のコストが高いなどの理由で流通・使用量が少ない非鉄金属のことを言います。
- 小型家電リサイクル法では、レアメタルを含む以下の資源のリサイクルが求められています。
鉄、アルミニウム、銅、金、銀、白金、パラジウム、セレン、テルル、鉛、ビスマス、アンチモン、亜鉛、カドミウム、水銀、プラスチック
3 県内自治体の取組状況を紹介します。県民の皆さまのご協力をお願いします。
- 県内では現在8市町村(※)において、県民の皆さまのご協力を得て小型家電リサイクルを実施しています。また、平成25年11月に当課(県廃棄物対策課)が実施したアンケート調査では、実施済の8市町村のほか、今後、19市町村が小型家電リサイクルの実施に向けた意向を持っています。
(※)新潟市、長岡市、柏崎市、見附市、妙高市、上越市、津南町、関川村 - 新潟市、長岡市、柏崎市、妙高市では、法施行以前から全国に先がけ先進的に取り組んでいます。また新潟市、長岡市では小型家電のリサイクル過程で障害者団体等を活用し、就労訓練にも寄与しているという特徴があります。
新潟市
- 市内の民間リサイクル業者のほか、障害者団体が選別・分解作業を行い、主に知的障害や自閉症などの障害を持つ方々の就労訓練にも寄与しています。
- 回収ボックスを、市関係施設だけでなく、小売店や家電量販店の協力を得て設置することで、市民の利便性向上に努めています。
- 【開始年月】 平成24年6月~(モデル事業)
- 【収集方法】 ボックス回収(32箇所)、障害者施設への持ち込み(9箇所)、ピックアップ回収、イベント回収
- 【協力小売店・家電量販店】 イオン新潟東店・新潟南店・新潟西店、ケーズデンキ女池インター本店・新津店・白根店(平成25年6月現在)
- 【回収品】 電気・電池で動き回収ボックスに投入できる大きさ(縦15cm×横35cm×奥行き20cm以内)のもの
- 【収集量】 ボックス回収:約6.5トン(12箇所)、イベント回収:約0.2トン(平成24年度実績)
- 【処理】 市内民間リサイクル業者、障害者団体
- 【最終リサイクル工程】 基盤・チップ等、金属類、非鉄金属類に選別・分解した後、国内金属精錬業者やリサイクル業者がレアメタルや非鉄金属をリサイクル
回収ボックス設置場所などの詳細は、新潟市HPからご確認ください。<外部リンク>
左)回収ボックス 右)障がい者施設作業場での分解作業の様子
長岡市の取組
- 従来から実施していた古紙などの拠点回収の品目に小型家電を加え、効率的に回収を実施しています。
- 市内の一般廃棄物許可業者が協議会を組織し、小型家電リサイクルを実施しています。小型家電の選別・分解作業は、協議会の施設内で害者が行っています。
- 【開始年月】 平成23年7月~(補助事業)
- 【収集方法】 拠点回収(7箇所)、サテライト回収(6箇所)、ピックアップ
- 【収集場所】 拠点回収(7箇所):環境衛生センター、中之島資源物保管庫、栃尾金町車庫、希望が丘資源物ステーション、越路支所、三島支所、和島支所
- 【収集日時】 拠点回収:土・日曜(午前中) ※和島支所は、第2・第4日曜日
- 【回収品】 電池や電気を使用する概ね50cm角以内の家電製品(家電四品目、除湿機、電気カーペット類は除く)
- 【収集量】 拠点回収:約35トン(平成24年度実績)
- 【処理】 長岡市一般廃棄物許可業者協議会
- 【最終リサイクル工程】基盤は国内精錬業者へ、金属・廃プラスチックは既存業者を通じて鉄鋼メーカー等に販売
左)拠点回収所への持ち込みの様子、右)施設内での分解作業の様子
柏崎市の取組
- 従来から実施していた古紙などの拠点回収の品目に小型家電を加え、効率的に回収を実施しています。
- 施設職員が小型家電を金属類、プラスチック類、基盤等に分解し、処理先へ売却しています。
- 試験回収により得られたデータをもとに、本格実施に向け効率的な回収方法や回収にかかるコストの検討等を行います。
- 【開始年月】 平成24年4月~(試験回収)
- 【収集方法】 資源物リサイクルセンターへの持ち込み
- 【収集日時】 毎週水・土・日曜日(午前9時~午後6時まで)
- 【品目】 回収対象88品目
- 【収集量】 約21トン(平成25年4月~7月実績)
- 【処理】 一般廃棄物処理業者
- 【最終リサイクル工程】 分解後の金属や樹皮は金属精錬メーカー、アルミ精錬メーカー、鉄鋼メーカー、樹皮メーカーがそれぞれリサイクル
回収品目など詳細は柏崎市HPからご確認ください。<外部リンク>
左)回収した使用済小型家電、右)施設職員による分解作業の様子
4 制度対象品目や回収方法
回収品目や回収方法などは市町村ごとに異なりますので、お住まいの市町村にご確認ください。
(1)制度対象品目
- 電話機、ファクシミリ装置その他の有線通信機械器具
- 携帯電話端末、PHS端末その他の無線通信機械器具
- ラジオ受信機及びテレビジョン受信機(特定家庭用機器再商品化法施行令(平成十年政令第三百七十八号)第一条第二号に掲げるテレビジョン受信機を除く。)
- デジタルカメラ、ビデオカメラ、ディー・ブイ・ディー・レコーダーその他の映像用機械器具
- デジタルオーディオプレーヤー、ステレオセットその他の電気音響機械器具
- パーソナルコンピューター
- 磁気ディスク装置、光ディスク装置その他の記憶装置
- プリンターその他の印刷装置
- ディスプレイその他の表示装置
- 電子書籍端末
- 電動ミシン
- 電気グラインダー、電気ドリルその他の電動工具
- 電子式卓上計算機その他の事務用電気機械器具
- ヘルスメーターその他の計量用又は測定用の電気機械器具
- 電動式吸入器その他の医療用電気機械器具
- フィルムカメラ
- ジャー炊飯器、電子レンジその他の台所用電気機械器具(特定家庭用機器再商品化法施行令第一条第三号に掲げる電気冷蔵庫及び電気冷凍庫を除く。)
- 扇風機、電気除湿機その他の空調用電気機械器具(特定家庭用機器再商品化法施行令第一条第一号に掲げるユニット形エアコンディショナーを除く。)
- 電気アイロン、電気掃除機その他の衣料用又は衛生用の電気機械器具(特定家庭用機器再商品化法施行令第一条第四号に掲げる電気洗濯機及び衣類乾燥機を除く。)
- 電気こたつ、電気ストーブその他の保温用電気機械器具
- ヘアドライヤー、電気かみそりその他の理容用電気機械器具
- 電気マッサージ器
- ランニングマシンその他の運動用電気機械器具
- 電気芝刈機その他の園芸用電気機械器具
- 蛍光灯器具その他の電気照明器具
- 電子時計及び電気時計
- 電子楽器及び電気楽器
- ゲーム機その他の電子玩具及び電動式玩具
(2)回収方法
ボックス回収 | 回収ボックス(回収箱)を様々な地点に常設し、排出者が直接投入する方式。 |
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ステーション回収 |
現在の分別収集体制においてステーション(ごみ排出場所)ごとに定期的に行っている資源物回収に併せて、使用済小型家電の分別区分を新設し回収する方式。 |
ピックアップ回収 | 回収した一般廃棄物から使用済小型家電を市町村側で選別する方式。 |
集団回収・市民参加型回収 | 既に資源物の集団回収を行っている市民団体が使用済小型家電を回収する方式。 |
イベント回収 | 地域のイベントにおいて回収ボックス等を設置し、参加者が持参した使用済小型家電を回収する方式。 |
清掃工場等への持ち込み | 清掃工場等へ消費者が持参する方式。 |
戸別訪問回収 | 消費者が使用済み小型家電を排出したい旨を市町村に連絡し、市町村担当者等が直接取りにいく方式。 |
5 認定事業者
認定事業者とは、確実・適切なリサイクルの実施について国が認定した者です。現在、新潟県内を収集区域とした認定事業者は下記のとおりです。
<事業者名> |
<住所> |
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株式会社リーテム | 東京都千代田区 |
株式会社フューチャー・エコロジー | 東京都大田区 |
豊富産業株式会社 | 富山県滑川市 |
リネットジャパン株式会社 | 愛知県大府市 |
小型家電リサイクル関連HP【環境省HP】<外部リンク>