本文
1月の旬
アンコウ(キアンコウ)
特徴
アンコウは、日本各地の水深100m~400mの海底に生息しています。灰褐色の大きな頭と口で一見グロテスクですが、見かけによらず、くせのない白身の柔らかい肉質の上品さが特徴です。冬季に脂が乗り、肝臓(アンキモ)が肥大しておいしくなり、冬季の栄養補給にも最適な食材です。
コラーゲンやビタミンA、Eを多く含む食材としても知られています。ぜひご賞味ください。
主な産地の紹介
県内各地で水揚げされますが、特に村上市~新潟市にかけての県北や糸魚川市が主な産地です。
県産の出回り状況
アンコウの多くは関東や関西方面や県内料亭などに出荷されますが、この時期は県内の鮮魚センターでも手に入れることができます。最近は輸入物も出回っていますので原産地表示に注目して、県産のアンコウをお買い求めください。
水揚げされたアンコウ。一見グロテスクですが、実はとても美味。
おいしい食べ方
アンコウは肉、皮、内臓はすべて利用することができ、どこも捨てるところがありません。
アンコウ鍋やキモあえは簡単でとてもおいしくいただけます。
知っていますか?ミニ知識
アンコウの吊し切り
アンコウの体は鱗もなくぬるぬるしており、まな板の上で切るのが難しいので、「アンコウの吊し切り」という手法がよく用いられます。今回はこの吊し切りについてご紹介します。
吊し切り
- 下あごに鉤(かぎ)をかけ、縄で吊します。
- 口から水を入れて重みをつけます(お腹が膨らむくらい)。
- 胸ビレをそぎ、あごの下から皮を裂きます。
- 皮を剥いだら肉を裂き、キモと腸(わた)を取り出して切り離します。さらに胃袋を取り出し、えらをはずして身をそぎ、尾びれを切って完了です。
なかなか機会が無いとは思いますが、チャンスがあれば挑戦を!
また、アンコウは各部位が「七つ道具」と呼ばれています。七つの道具は、キモ、とも(胸ビレ、尾ビレ)、ぬの(卵巣)、柳肉(身肉、ほお肉)、水袋(胃袋)、えら、皮をさし、この中でもキモはアンキモといわれています。