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2月の旬
ミズダコ
特徴
ミズダコは寒冷性で、普段は沖合域に生息しますが、冬の産卵期になると沿岸域の浅瀬に集まります。また、性質はいたって臆病で、昼間はたいてい穴や岩礁のすき間に身を隠しています。これらの習性に着目し、ナラなどの板で作った箱を用いたタコ箱漁(ミニ知識も見てください)が行われています。
ミズダコは日本で漁獲されるタコ類の中では最大級で大きなものでは全長3m、重さ50kgに達します。
マダコに比べて水分が多いものの、その分肉質がやわらかく、冬の味覚の一つです。
新鮮なミズダコは色も鮮やか
主な産地の紹介
県内各地で水揚げされますが、特に11月~3月の間、新潟市の沿岸などを中心にタコ箱漁による水揚げが盛んです。
県産の出回り状況
県内で獲られたミズダコの多くは、茹でられて魚屋さんやスーパーに出荷されます。
また、新潟市五十嵐浜などでは、漁師が茹でたミズダコを道端で直接販売しており、その様子が冬の風物詩となっています。
地場産の新鮮でおいしいミズダコを是非ご賞味ください。
おいしい食べ方
茹でてあるものは、薄く切ってそのまま食べられます。新鮮なものは生で食べられますが、刺身にするときは必ず皮をとり、筋肉だけにしましょう。そうしないといつまでたってもかみ切れません。
また、塩焼き・唐揚げ・しょう油煮にもできます。
茹でたり、塩焼き等の料理をするには、まずミズダコを塩でこすってぬめりを取る必要があります。
この処理が十分になされているかどうかで後の料理の味に影響するので注意してください(ミニ知識を見てください)。
知っていますか?ミニ知識
ミズダコに関するア・レ・コ・レ
その1 タコ箱漁
タコ箱は人為的なミズダコの“すみか”で、入り口や水抜き穴が設けられています。タコ箱漁は、この箱を50個を一連として海の中にしばらく設置し、ミズダコが隠れているところを次々と箱ごと引き上げる、いわゆる延縄(はえなわ)漁法です。
その2 ミズダコのぬめり取り
粗塩を用意し、タコにちょと多いのでは?と思うくらい思い切って振りかけ、大きめのざるなどを使ってこすります。
台所が汚れるのがいやだという方は、ゴミ袋などに粗塩とミズダコを入れて、袋の中でこすっても良いです。
ぬめりがとれるまで根気よく何回も続けましょう。ぬめりがとれた後は、きれいに水洗いします。
その3 上手に茹でるための隠し技
大きめの鍋にお湯を沸かします。次にタコを茹でますが、このときお湯に番茶をひとつかみ入れるとゆであがりの色がきれいになります(これはお茶のタンニンという成分の働きです)。
また、重曹を少々入れることで柔らかくゆであがります(重曹が無ければサイダーで代用できます)。
茹でる時間はタコの大きさにもよりますが、2~3分間で、タコの足の中心部が生の状態になっている位がベストです。