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新潟県の経済動向~令和元年を振り返って~

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0262102 更新日:2020年3月10日更新

概況

 令和元年の県内経済を振り返ると、年初は緩やかな回復が続いていたものの、中国など海外経済減速の影響が顕在化してからは、回復の動きに足踏みがみられた。

 年初は、生産は緩やかに持ち直し、設備投資の回復が続いたほか、個人消費も堅調に推移していたものの、年央に入ると米中貿易摩擦の激化に伴い、中国をはじめとした海外経済減速の影響が広く製造業に及んだことから、本県においても生産が弱含み、企業の景況感も悪化した。さらに年後半にかけては、消費税率引上げの影響などから個人消費が横ばいの動きとなり、企業活動も一層弱まった。

 これを個別にみると、個人消費・物価は、百貨店・スーパー販売額や乗用車新規登録・届出台数については、改元に伴う休日数の増加や消費税率引上げ前の駆け込み需要などにより、持ち直しの動きが続いていたものの、増税後は駆け込み需要の反動減などから、前年を下回って推移した。物価は、年初に高騰していた原油やLNG価格の影響から電気代やガス代が上昇したほか、消費税率引上げの影響もあり、前年を上回って推移した。

 住宅投資は、持家が前年を上回ったものの、貸家や分譲が低調に推移したことから、全体では前年を下回った。

 設備投資は、非製造業は前年の大型投資の反動や投資計画の縮小などから減少計画となっているものの、製造業は中長期的な成長が見込める分野での能力増強投資や大規模な効率化投資などから増加計画となっており、全産業でも前年度を上回る計画となっている。

 公共投資は、国や市町村などが前年を上回ったことから、持ち直しの動きが続いた。

 生産は、年初は持ち直していたものの、中国をはじめとする海外需要の減少などから、汎用・生産用・業務用機械工業や電子部品・デバイス工業が減少するなど、以降は弱含んで推移した。

 企業動向は、収益は世界的な自動車関連需要の低迷や、原材料価格や人件費の上昇による利幅縮小などから減益計画となっている。日銀短観の景況感は、海外需要の減少などにより製造業が大きく悪化したことから、6月調査以降は「悪い」超で推移した。なお、企業倒産は、件数、負債総額ともに低水準で推移した。

 雇用は、有効求人倍率は高水準で推移し、年間を通して改善が続いたものの、求人数の減少などから有効求人倍率は10年ぶりに前年を下回った。

新潟県の経済動向~令和元年を振り返って~ [PDFファイル/339KB]

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