21世紀新潟県都市政策ビジョン

新潟県では、平成15年度にこれからの都市づくりの指針となる「21世紀新潟県都市政策ビジョン：全体編」を策定しました。

厳しい社会情勢に加えて、少子高齢化の急速な進行、地方分権や情報化の一層の進展、地球規模での環境問題の深刻化など、私たちが対応に迫られている課題は、かつてないほど多様化し、大きく変化しています。
　都市における変化の有様を見ると、都市生活の広域化と中心市街地の衰退、マイカーの急速な普及とバスなどの公共交通機関利用者の大幅な減少、そして近年の人口減少などに起因する都市の拡大速度の鈍化などがあげられます。
　これに対応するため、今後の都市づくりの指針として策定したのが「21世紀新潟県都市政策ビジョン」です。この都市政策ビジョンは、21世紀の中ごろを展望して、今後の都市政策の方向性を提示し、実現に向けた諸方策を提案する新潟県が独自に策定する任意計画です。都市づくりには、これまでの長い蓄積があり、この流れを急激に方向転換することは難しく、成熟した都市づくりに向けて息の長い取組が必要となります。従いまして、このビジョンを共通認識として徐々に転換していくことが大切だと考えています。

　この都市政策ビジョンでは、県内の各都市が共通に目指す目標像を、従来の拡大・拡散型の都市づくりに対して「コンパクトな都市」づくりとしています。
　そして、5つの観点から都市が備えるべき9つの要件を設定しています。
【観点1】求心性
　　≪要件1≫　多くの人が集まり、活力と賑わいがあること
　　≪要件2≫　快適な交通サービスが提供されていること

【観点2】自律性
　　≪要件3≫　居住者や地域のニーズにあった産業が活発で、雇用の場が創出されていること
　　≪要件4≫　地域コミュニティを形成し、住民が主体的にまちづくりに取り組んでいること

【観点3】持続性
　　≪要件5≫　住民の多様なライフスタイルに応じた住宅が供給されていること
　　≪要件6≫　将来にわたり都市が適切に世代循環し、持続的に発展していること

【観点4】文化・地域個性
　　≪要件7≫　豊かな自然を取り込んだ市街地が形成されていること
　　≪要件8≫　住民が誇れる地域の個性がはっきされていること

【観点5】安全・安心・防災性
　　≪要件9≫　安全に安心して暮らせる生活環境が整っていること

「21世紀新潟県都市政策ビジョン」パンフレット（平成15年9月作成、A4版4頁）のダウンロードはこちらから

写真やイラストなどを加えた冊子（平成15年12月、A5版約200頁）のダウンロードはこちら