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近年、サルやイノシシ等の鳥獣類による農作物被害が増加しており、食害を受けにくい園芸品目の導入や生産技術の改善・普及が求められています。
当センターでは、鳥獣害による食害が少ないとされる「こんにゃく」の栽培技術の確立に向けた栽植密度、施肥技術等の課題解決に取り組んできました。
こんにゃく栽培では「生子」から1年養成した「種いも」を翌年に定植します(図)。当センターでの試験では、(1)春に種いもを定植すると秋には5倍以上に肥大するため、(2)生子を植えてから2年で出荷可能な球茎(=こんにゃくいも)が生産できること、が明らかとなりました。
これらの結果から、鳥獣害の少ないが収益性の低い「こんにゃく」において、出荷までの年数が短縮されることによる収益性の向上、生子の有効利用による種いも購入経費の削減等が図られることが明らかとなりました。今後とも、これらの研究成果を活かしつつ、中山間地におけるこんにゃくの作付面積増加に向けた課題解決に取り組んでいきたいと考えています。
写真 こんにゃくの草姿と球茎(いも)・生子
図 中山間地での作型