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地球上には、現在分かっているだけで約870万種類の生物がいると言われています。その中には、人間に近い知能をもったものもいます。一番有名なのはチンパンジーでしょう。昔、放送されていた志村けんさんの番組でも度々取り上げられていましたが、チンパンジーは人間の言葉を理解し、意思疎通をすることができます。ほかにも木の棒や石などを道具に使ったり、バランスをとって自転車に乗ったりすることもできます。その姿は、もはや人間の子どものようにも見えるほどです。
また、手話を覚えたゴリラやオラウータンもいます。チャンテックと名付けられたオラウータンは、約150語の単語を手話で覚えました。単語の意味を理解するだけではなく、複数の単語を組み合わせることができました。驚くべきは、喜怒哀楽をもち、表現できることです。仲間の死を「悲しい」と手話で表現したり、いたずらをして人を驚かせ楽しんだりしていたということです。
このように知能が高い生物がいるものの、人間にしか備わっていない能力があります。それは、目標をもち、努力できる能力です。チンパンジーがどんなに頭が良くても、「来年はもっと木登りが上手になるように、毎日コツコツ練習をしよう」とは思いません。また、手話ができたオラウータンも、「もっと手話を覚えて、将来、みんなの役に立ちたい」とは思いません。「何をしたい」「そのためにどうしたい」と考え、努力する力は、人間にしかない素晴らしい力です。
さて、皆さんの目の前にいる一人一人の子どもは、この目標をもち、努力できる能力を十分に発揮しているでしょうか。また、皆さんは、その能力を発揮させるような教育活動を推し進めているでしょうか。
子どものもっている力を引き出し、伸ばすために、私たち教職員も目標をもち、努力できる能力を生かす必要があります。「分かる授業となるために、どんな課題を作ったらよいかな」「友情が深まるように、こんな活動をしたい」などと、アイディアを練り、行動してほしいと思います。何かを生み出すにはエネルギーが必要です。だから生み出すことを止めるという発想ではなく、生み出す時間を作るために、様々な業務に軽重を付ける工夫をお願いします。これが、学校における働き方改革となります。授業も単元開発も本来楽しいものです。「教員は自分が考えたアイディアで子どもが喜び、力を付ける様子が実感できる魅力ある職業」。教員を志した時、こんなことを思っていた方も多いはずです。
昔、ある先生に「子どもは教員の文化レベルを超えない。だから我々は絶えず学び続けなければならない」と御指導をいただきました。自分が努力せず、子どもに頑張れと言っても伝わりません。反対に、教員の努力は、必ず子どもに返ります。
とは言え、一人でアイディアを練るのは難儀なことです。指導主事の派遣をはじめ、各種相談事などに、ぜひ当事務所を御活用ください。ともに目標をもち、努力していきましょう。
下越教育事務所では、今年度も以下の二つの視点をもとに、児童生徒が主体的に学びを進める「子どもまんなか」授業を一層推進します。児童生徒も教師も、新たな気持ちで臨む時期です。よりよい授業の実現に向け、しっかりと第一歩が踏み出せるよう、計画的、組織的に取組を進めましょう。(詳しくは、Teachers'2021~24、2023プラス等を参照してください。)
視点1 単元における「見方・考え方を働かせた姿」を明確にし、「深い学びに向かう」授業を展開する
学習指導要領の内容を精査し、設定した「見方・考え方を働かせた姿」をもとに「深める問い」を設定します。そして、学びの質的・時間的な差に応じて、自在に対話できる場や活動を選択できるようにすることで、児童生徒が自ら「深い学び」に向かうようにします。
視点2 指導と評価の一体化により、児童生徒一人一人の学習の成立を促す
単元を通して、ねらいの達成に向け、児童生徒が、自らの意思で学びを深める姿を想定します。さらに、共有した学習計画等をもとに、個々の学びの状況を適切に見取り、指導や支援をすることを通して、児童生徒が、自己調整しながら学びを深めていけるようにします。
この視点1、2を踏まえ、以下の事業により、「子どもまんなか」授業づくりを支援します。
1 プロジェクト支援訪問
市町村教育委員会や学校の要請に応じた支援
2 指導資料の作成と活用促進
教育下越特別号Teachers’の発行、活用支援
3 市町村教育委員会指導主事との連携
学力向上対策会議等の開催と情報の共有
4 学力向上推進システム活用事業
「にいがた学びチャレンジ」有効活用の支援
5 教科教育専門監事業
教科教育専門監事業(授業参観、示範授業、授業力向上研修会)の継続的な指導・支援
6 教職員研修
初任研、6年次研、中堅研、教科リーダー研等の指導・支援
なお、「1 プロジェクト支援訪問」の要請については、随時受け付けています。いつでもお気軽に御相談ください。
(学校支援第2課 0254-27-9157)
★「学校いじめ防止基本方針」の中にいじめ事案に関する警察との連携についての記載はありますか?
令和5年2月10日生教指第 317 号「いじめ問題への的確な対応に向けた警察との連携等の徹底について(通知)」にもあるように、的確な対応には「警察との連携の徹底」「保護者の普及啓発」が重要です。学校いじめ防止基本方針にそのことを確実に記載しましょう。
★保護者に、警察との連携を含めた「学校いじめ基本方針」をどのように周知していますか?
令和5年度実施した「生徒指導体制等の自己点検結果」によると、「文書配付(学校HP掲載含)とともに、 入学式やPTA総会等で直接説明した。」と回答した下越管内小中学校の割合は62.7%と県平均71.3%を下回っています。
児童生徒の健全な育成の観点から、保護者にいじめ対応における学校への協力を求め、「学校いじめ基本方針」や警察を含めた相談窓口の周知を行うことが大切です。年度始めの段階に丁寧に行っておくことで、事案が起きた際の対応がスムーズになります。
扶養親族の扶養状況が変わっていませんか?
次のような場合、支給要件が喪失します。
後日、手当や医療費の多額返納を発生させないよう確実に手続をお願いします。
1 扶養手当の取消事例
2 共済組合の被扶養者の資格喪失事例
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