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【地域の普及活動】魚沼農業普及指導センターの取り組みを紹介します
魚沼農業普及指導センターの取り組みを紹介します
「魚沼コシヒカリ」のブランド維持・発展に向けて
4月より魚沼普及指導センターに配属となりました、新採用職員の仲田慎之介です。担当は作物です。
日々、先輩普及指導員と一緒に現地を周り、調査の手法や、魚沼地域の農業について学んでいます。
坪刈の様子
魚沼地域は、全国有数のブランド米「魚沼コシヒカリ」の産地となっています。
ブランドの維持・発展に向けて、一日でも早く、地域に貢献できる普及指導員になれるよう、先輩方から学んでいきます。
2024年10月
仲田 慎之介
▼普及指導員とは
農業者の皆さんに直接接して、農業技術の指導を行ったり、経営の相談に応じたり、農業に関する情報を提供したりすることを専門としている県の職員です。
「100年継続産地」の実現に向けて、経営継承支援の取組
魚沼市は、全国有数のユリ切り花産地です。戦前から始まったユリ生産を100年後の令和30年代まで維持し、さらに発展させることを目指す「100年継続産地」をスローガンに、経営の継承に向けた機運が高まっています。
魚沼農業普及指導センターでは、令和5年度に、経営継承の進め方や第三者継承を実践した事例等を専門家から学ぶ研修会を開催したところ、ユリ切り花生産者を始め、多くの農業関係者から参加がありました。
経営継承研修会の様子(令和5年)
令和6年度は、個別相談を希望する農業者に対し、事業継承士、中小企業診断士等の専門家を派遣する取組等を行っており、7月現在で、ユリ切り花生産者3名を含む4名を支援しています。
専門家からは「後継者と十分に話し合って継承計画を作ること」、「設備等の資産の継承だけでなく、技術やノウハウ等の知的財産を継承することが大切」などのアドバイスを受けており、各農業者は、それぞれの経営実態に合わせて経営継承の準備を進めています。
このように、当センターでは、外部専門家も活用しながら伴走型の支援に注力しています。今後も、円滑な経営継承の実現に向けて、農業者をサポートしていきます。
2024年7月
坂井 孝
異常気象下での米の品質向上をめざして対策を検討
令和5年12月13日にJA北魚沼水稲部会役員及び集荷業者、関係機関など約45名が参加し、令和5年産米の作柄や次年度対策を検討しました。
今年度は災害級の高温・渇水の影響を受け、著しい品質低下となりましたが、農業者からの土づくりや適切な穂肥、水管理の実施や作期分散によって、品質・収量を確保した事例が紹介され、気象変動リスクに対応するための、稲体の後期栄養の確保と作期分散の必要性を確認しました。
普及指導センターでは、常態化する高温等の異常気象下でも収量、品質を確保するため、後期栄養確保等の技術対策や作期分散等を関係機関と一体となり推進していきます。
魚沼地域作物作柄検討会の様子(令和5年12月13日)
2024年2月
河村 祐介
ユリの低コスト化に向け、実証調査を行っています
最近の肥料や燃料の価格高騰は、農業者の大きな負担となっています。
魚沼市で生産の盛んなユリ切り花は、収入に対する経費の割合が高い品目であるため、コスト削減につながる技術が望まれています。
普及センターでは、肥料費低減を目的に安価な肥料を使った「ユリの尿素追肥実証」や、ユリの開花を早め、作期を短縮し暖房費を削減するための「夜間LED照明の点灯実証」を行っています。生産者、関係者とコスト削減に向けた検討を重ねていきます。
ユリの尿素追肥実証の様子
ユリのLED照明による開花調節実証の様子
2023年11月
本間 純子