ページ番号を入力
本文
近年、農業者の高齢化や担い手不足等による急激な農地の集約が進んでおり、大規模経営に対応できる技術開発が求められています。
これらの課題解決に向けて、農業機械の自動(無人)運転やドローンなどのスマート農業技術が注目されています。農作業の効率化や軽労化をはじめ、非熟練者でも高精度な作業が可能になる等、作業可能面積の拡大や新規就農者確保への貢献が期待されています。
作物研究センターでは民間企業と連携し、水稲栽培におけるスマート農業の導入効果について実証試験を行っておりますので、その一部を紹介します。
人工衛星と基地局を使った測位によって、耕起や田植えにおける直進作業の精度向上や、作業機の自動(無人)運転などが可能となります。
1台を手動運転しながら、もう1台の自動運転されている無人機を監視することで、1人のオペレータが2台のトラクタを同時に操作することができます。
田植え時には2台同時運転だけでなく、自動運転で田植機を操作しオペレータは苗や肥料の補給に専念するといった1人2役の作業も可能になります。
手動運転でコンバインを操作しながらトラクタの自動運転で秋耕するといった2台同時運転も可能です。
ドローンを使うことで、複雑な形状をしたほ場でも、設定した散布量で薬剤や肥料等の自動散布ができます。
また、空撮用ドローンや人工衛星を用いて上空から生育を可視化するリモートセンシングと組み合わせることで、地力差や生育量に応じて施肥量を調節する可変施肥が可能となり、生育ムラ改善への貢献が期待されます。