ページ番号を入力
本文
新潟県でいちご「越後姫」を栽培する時、一般的にはハウスを暖房機で暖める加温ハウスで栽培しますが、比較的温暖な気候の佐渡であれば無加温ハウスでも栽培できるのではないかとの着想から、佐渡農業技術センターでは無加温ハウスにおける栽培技術確立に向けて研究を行っています。
令和3年度も佐渡農業技術センターでは無加温ハウスでいちご「越後姫」を栽培しています。図は今季の最低気温の日推移を示したグラフです。いちごの開花した11月中旬以降、最低気温は-3.8℃まで下がりましたが、ハウス内温度の低下は0.2℃までで、奇形果が発生すると言われる-2℃まで低下していません。
1月上旬から少しずつ収穫が始まり、現在頂果房の収穫ピークとなっています。この時期は開花期の低温による奇形果や発酵果が発生することがありますが、今のところ奇形果や発酵果は見られません。
近年燃油代が高騰していますが、佐渡市の灯油店頭価格は県内平均に比べさらに高額な状況です。そのため、無加温ハウスによる安定栽培が実現できれば、経費削減効果の大きい有効な経営手法となり得ます。
今後も無加温ハウスのいちご栽培技術確立のために研究を続けていきます。