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みなさん、『新潟のスギ』という本をご存じですか?長年林業に関わってこられた方は覚えておられると思いますが、若い方は知らないかもしれませんね。
この本は、県林政課や林業試験場(当時)の職員に加え、新潟大学の先生や県工業技術総合研究所の研究員などに執筆いただき、平成7年に新潟県林業改良協会から発行された県産スギに関する資料集です。内容は県産スギの人工造林から材の特性・利用までを網羅しており、建築で使用する実大サイズでの強度試験データを掲載するなど当時としては先進的なものでした。
発行後20年以上経過したこの本について、数年前から再版や続編の発行を望む声が林業改良協会や森林研究所に寄せられていましたが、初版の原稿が紛失していることなどから対応を見合わせていました。
一方、森林研究所では平成8年から高性能林業機械など「林業機械」分野の研究を、平成12年からは「木材加工」分野の研究を本格的に開始しており、長伐期化の進展にともない高齢級林分に関する研究成果も蓄積しています。また、林木育種においても従来の成長や病害虫耐性を重視した育種に加えて、材質や花粉生産なども考慮した研究を進めています。
このような中、平成12年度から平成20年度にかけて「木材加工」の研究を担当してきた筆者が、昨年度、森林研究所に再赴任してきたことを機に、『新潟のスギ』の続編を林業改良協会に発行していただくことになりました。
主な内容は
県産スギの利用と再造林を促し、森林資源の循環利用を推進するのに役立つ構成になっています。
記事は原則として1項目を見開き2頁としており、どの項目から読み始めてもわかるようにしています。また、豊富なコラムを配置し関連情報もあわせて入手できるよう配慮しました。
間もなく発行されるこの本を皆様のお手元に是非おいていただきたいと思います。
続編「Cryptomeria Niigata」の表紙
記事のイメージ
きのこ・特産課 岩崎昌一