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Q5-1 ストッパー追加による耐震強化工事は妥当か(当初の設計思想を大きく変えるものではないのか)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0043123 更新日:2010年11月17日更新

ご質問1

耐震強化方法(ストッパの追設、フランジの溶接)は妥当か?

ご質問2

ストッパの追設により、メンテナンス上の問題はないか?

ご質問3

スタビライザは水平振動に対して緩衝機能が働くものであり、設計時に想定していない鉛直振動に対する補強は、目的に反するのではないか?

ご質問4

以前は格納容器に固定されていたものが、その後固定されなくなった理由は何か?今回の変更では、一度改善したものを元に戻したことにならないか?

ご質問5

ストッパを溶接したことにより、鉛直方向をフリーとする設計思想の原則は成り立たないのではないか?当初の設計方法が間違っていたのか?

ご質問6

耐震強化を実施しなければならないこと自体が安全上問題なのではないか?

ご質問7

技術委員会として、設計・製造に携わった技術者を招致して検討すべきではないか?

小委員会の議論の状況等

委員意見

原子炉格納容器スタビライザの耐震強化工事について、上下方向の揺れを抑えるために取り付けたストッパの強度は十分なのか、原子炉格納容器本体が損傷するおそれはないか、また、フランジ部に行った溶接では、強度が確保できないばかりか、メンテナンスにおいて問題が生じるのではないか。

東電説明

ストッパ及び原子炉格納容器本体にかかる応力並びに溶接したフランジにかかる引張力も評価基準値以下であり、いずれも安全上問題となるものではない、なお、フランジ部はメンテナンスする箇所ではない。
メーカー技術者とも協議し、施工性を考慮して今回の方法を選択した、なお、今後の号機については、様々な条件を勘案して適切な強化方法を選択したい。

技術委員会の評価

委員から、地震時においてもストッパの当たり面は十分確保されるとした解析結果の信頼性について、解析に含まれる保守性(計算値の不確定さ)を確認する質問があった。
東京電力は、地震時におけるスタビライザの挙動を示して、実際は物理的な制約があるためストッパが外れることはあり得ないが、変位の制約を外して解析しても、当たり面は確保されると説明した。
また、原子力安全・保安院が、ストッパの追設によって、スタビライザの安全機能に影響がないと判断していることを確認した。
技術委員会としては、ストッパ追加による耐震強化の方法は妥当であると判断した。

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