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【新発田】内の倉ダムのご案内
内の倉ダムは、越後平野北部の加治川沿いに広がる穀倉地帯の農業用水と、新発田市の上水道用水の補給を目的として昭和39年12月に建設計画が決まりました。ところが、昭和41年7月と昭和42年8月に発生した加治川の大水害(羽越水害)が流域に多大な被害をもたらしました。これをきっかけに加治川流域を水害から守る機能も加えたダムが改めて昭和43年8月に建設することが決まりました。
ダムの働き
内の倉ダムは、かんがい、上水道、発電、洪水調節の4つの機能を持った多目的ダムです。そのため、1年を通してダム湖は満水状態が多く、ダムからの放流は夏期のかんがい用水放流、洪水調節放流、河川維持放流になります。
・かんがい用水
かんがい用水とは田畑などに使用する水のことで、加治川沿岸では加治川米と呼ばれる良質米の産地で知られています。しかし、新発田郷土を支える農業面では加治川との戦いであり、洪水の反面、夏季の渇水は異状なもので、川が砂原におおわれ、ほとんど流水もない時が多かったといわれます。内の倉ダムは、新発田市を中心に加治川沿岸耕地7445ヘクタール(当初計画)の用水補給を行います。その所要貯水量は1690万立方メートルになります。
・上水道
新発田のまちづくりに欠かせない水道事業では、昭和60年の旧新発田市給水人口を約85000人と想定し、1人1日最大給水量510リットル、1日最大給水量45400立方メートルに対し内の倉ダムから3万立方メートルを補給します。その所要貯水量は110万立方メートルになります。
・洪水調節
新潟県の加治川改修計画は昭和27年から始まりましたが、羽越水害後計画高水流量を毎秒4000立方メートルに改訂し、内の倉ダムではそのうち毎秒460立方メートルを貯水することになりました。洪水調節容量は420万立方メートルになります。
内の倉ダムの施設を紹介します
内の倉ダム周辺マップ
内倉川上流は、西ノ峰、焼峰山、二王子岳から集水されます。
七滝トンネルを抜けると内の倉湖が広がります。(左:冬のダム湖、右:春のダム湖)
冬期間はクレストゲートからの自然越流にて管理しています。
通常のゲート放流は、オリフィスゲートからの放流になります。
堤内には空洞が設けられています。
監査廊内の状況です。
画像左側は取水塔、右側はクレストゲートの呑口です。
副ダムは、ゲートから放流された水の勢いを減らします。
ダム下流側には五頭連峰のひとつ、松平山が一望できます。
右側はフィックスドコーンバルブです。
小放流バルブは、河川の維持用水を放水します。
減勢工は、副ダムと同じく、ゲートから放流される水の勢いを減らします。
こちらは、ダム湖上流部にある湖畔公園及び水谷公園です。
思わぬゲストに会えるかも。
雪解けとともに春を知らせる自然の恵み。
ダムの諸元表
ダム名 | 内の倉ダム(うちのくらだむ) |
河川名 | 内倉川(うちくらがわ) |
ダムの位置 | 新潟県新発田市小戸字足無沢3155 |
集水面積 | 47.5平方キロメートル |
ダムの型式 | 中空重力式コンクリートダム |
堤高 | 82.5メートル |
堤頂標高 | 標高169.5メートル |
基礎高 | 標高87メートル |
堤体積 | ダム本体約216,000立方メートル |
ダム地点の地質 | 斜長流紋岩 |
湛水面積 | 0.996平方キロメートル |
サーチャージ水位 | 標高166.50メートル |
常時満水位 | 標高162メートル |
最低水位 | 標高130メートル |
計画堆砂面標高 | 標高130メートル |
洪水調節容量水深 | 4.50メートル |
かんがいなど利用水深 | 32メートル |
総貯水容量 | 2480万立方メートル |
洪水調節容量 | 420万立方メートル |
かんがい容量 | 1690万立方メートル |
上水道容量 | 110万立方メートル |
堆砂容量 | 260万立方メートル |
計画高水流量 | 毎秒710立方メートル |
計画最大放流量 | 毎秒250立方メートル |
調節流量 | 毎秒460立方メートル |
ダム設計洪水量 | 毎秒852立方メートル |
かんがい補給面積 | 7445ヘクタール |
上水道使用量 | 1日あたり3万立方メートル |
ダム建設総事業費 | 約71億8千7百万円 |
建設工期 | 昭和41年度から昭和49年度 |
◇このページに関するお問い合わせは 新発田地域振興局地域整備部ダム管理課管理係
〒 959-8511 新発田市豊町3丁目3番2号
電話: 0254-26-1326(直通) ファクシミリ: 0254-24-0403
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