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【魚沼】 メンタルヘルスシリーズ第5回 「こころが夏バテしていませんか?」

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0061762 更新日:2019年3月29日更新

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 残暑厳しい季節ですが、皆さん、夏バテしていませんか。
 夏バテとは、夏の暑さによって身体が弱ることをいいます。暑い日が続くと、食欲がない、身体がだるいといった、夏バテの症状が出やすくなります。
 このメンタルヘルスシリーズ第1回では、「暑さ」がストレス要因(ストレッサー)の一つであることや、温度変化が自律神経のバランスを崩し、心身の不調を引き起こすということを紹介しました。
 シリーズ5回目では、夏の暑さが身体やこころに与える影響について考えてみましょう。

(1)夏バテはなぜ起きる?

(1)夏バテはなぜ起きる?の画像 夏バテが起きる原因は、毎日30℃を超える暑さという気候はもちろん、日常生活のさまざまな行動や環境に隠れています。
 たとえば、外は暑い、室内はクーラーが効いていて涼しい(寒い)という温度差。こうした環境下を繰り返すことが多い人は、一日に何度も体温調整をしなければならなくなるため、自律神経がうまく働かなくなります。
 また、暑い日は身体を涼めるため冷たいものが欲しくなりますが、冷たいものを食べ過ぎたり飲み過ぎたりすると、胃腸の働きを低下させます。
 胃腸の働きが低下すると食欲が減退し、食欲が減退すると体力が落ち、体力が落ちると疲労が溜まりやすくなります。
 さらに、夜も暑くて快適な睡眠が得られないことも、疲労が回復できない原因の一つとなります。
 そのような原因が積み重なることで、夏から秋にかけて、夏バテと呼ばれる症状が出てきます。

(2)夏バテの症状とメカニズム

(2)夏バテの症状とメカニズムの画像 夏バテの代表的な症状といえば、全身のだるさや食欲不振です。暑いとなぜ、身体がだるいと感じるのでしょうか。
 私たちの身体は、暑い中にいると、身体から熱を放出させるために汗をかいたり、血管を拡張させて体温を一定に保とうとします。
 これは自律神経による働きですが、気温が高くなりすぎたり、暑い中に長時間居たりすると、体温を一定に保つためのエネルギーがたくさん必要になり、身体に負担がかかり、身体がだるいと感じるようになります。
 自律神経への負荷は、もちろん胃腸の働きにも影響を及ぼすため、食欲がわかなくなり、身体に必要なエネルギーや栄養素が不足します。
 そのことで、さらに身体のだるさが増し、食欲不振が増すという悪循環が起きます。

(3)夏バテとこころの健康

(3)夏バテとこころの健康の画像 夏の暑さが続くと、何だかやる気が起きない、イライラしやすくなった、特に理由はないけれど落ち込みやすくなったなどの反応が出てきます。
 「暑さ」は、ストレス反応を引き起こすストレッサーの一つであるとシリーズ第1回で紹介しましたが、長い間ストレス状態が続くと、こころにストレッサーによる圧力がかかり過ぎてしまい、イライラしやすくなった、落ち込みやすくなった、といったストレス反応を引き起こします。
 また、夏は日中だけでなく、夜も気温が高い状態が続くため、睡眠の量や質が他の季節と比べて、十分に確保できない日も出てきます。
 さらに、食欲が減退し十分な栄養を補給できなくなると、身体だけでなく、こころの健康を保つための栄養素も不足します。
 以上のように、夏バテに関係するさまざまな要素が、こころの健康にも影響を与えていると考えられます。

(4)まず、しっかり食べましょう

(4)まず、しっかり食べましょうの画像 夏バテ対策には、(1)冷房を上手に使う、(2)十分な睡眠時間を確保する、(3)水分をこまめに補給するなどの方法があります。
 このシリーズ第4回ではストレスに強くなるための栄養素を紹介しましたが、夏バテ対策にまずしっかり栄養を摂ることが重要です。

  1. ビタミンB群
    脳の働きを促し、脳からの指令を伝達する神経を正常に働かせる。(食材例:豚肉、うなぎ、いわし、レバー、玄米、ほうれん草など)
  2. ビタミンC
    ストレスに対抗するためのホルモンを作る材料になる。(食材例:レモン、キウイ、かぼちゃ、チンゲン菜など)
  3. ミネラル(カルシウム、マグネシウムなど)
    筋肉、神経内でさまざなま生理機能を調整する。(食材例:牛乳、青魚、海藻類、小松菜、ナッツ類など)
  4. タンパク質
    心のバランスを整える作用のある神経伝達物質セロトニンを作る材料になる。(食材例:肉類、魚介類、豆腐、納豆、チーズなど)

 また、旬の夏野菜(トマト、キュウリ、ピーマン、ゴーヤ、オクラなど)は、ビタミンやミネラルを含んでいたり、体内の余分な熱を取る作用があり、夏バテ予防にも効果的です。

(5)こころの夏バテにも気づきましょう

(5)こころの夏バテにも気づきましょうの画像 夏が過ぎ、涼しくなっても、身体の疲れやだるさ、やる気が起きないといった夏バテの状態が引き続き残る場合があります。
 夏バテ自体は病気ではありませんが、心身ともに弱っている状態ですので、長くそういった状態が残る場合は、身体やこころの健康が損なわれている可能性があります。
 以下の項目があてはまる場合は、精神的疲労が蓄積し、こころも夏バテしていると思われます。

  1. 朝起きたときが一番だるく、夕方になるとだるさが取れて身体が軽くなる。
  2. これまでの夏と同じように過ごしているのに、今年はだるさが強い。
  3. 仕事が終わると急に身体が軽くなるなど、環境によってだるさが異なる。
  4. 十分休息したはずなのに、なかなかだるさが抜けない。
  5. 軽く運動した後は、身体もこころもすっきりした気分になる。

 こころが夏バテしている状態が続くと、うつ病などの病気を発症する可能性があります。
 夏バテ症状とうつ病の初期症状は似ているため、「夏バテだと思っていたら、実はうつ病だった」というケースもあります。
 夏バテ予防や対策を行ってきたにも関わらず、その症状が2週間経っても軽減しない場合は、かかりつけ医や専門医(神経内科や精神科など)に相談してみてはいかがでしょうか。

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