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平成18年6月定例会(地方分権推進対策特別委員長報告)
平成18年6月定例会 地方分権推進対策特別委員長報告(6月28日)
委員長 中原 八一
地方分権推進対策特別委員会における2月定例会以降の調査経過について、御報告申し上げます。
本特別委員会は、6月15日に会議を開催し、市町村への事務・権限の移譲計画について及び国土形成計画について調査を行いました。
最初に、知事政策局長から県から市町村への事務・権限の移譲計画の概要について及び国土形成計画について説明を聴取し、次いで質疑を行いました。
まず、質疑が行われた主な項目について申し上げます。
- 国土形成計画と道州制を一体として議論する考えの有無について
- 地方財政制度の在り方に係る知事と所管部局による議論の有無について
- 国土形成計画の広域地方計画区域に関連して
- 国の示した区域案に係る県と市町村の意見相違の有無について
- 国の出先機関の統廃合も意図した国土審議会案であるとの認識について
- 所管部局における検討状況と知事に対する主導的提案の必要性について
- 各省庁の出先機関の区域割に対する見解について
- いわゆる道州制特区法案に関連して
- 平成18年5月に国会提出された法案の内容について
- 北海道で実施されたアンケート結果による道内の総意形成の未熟度に対する所見について
- 自治体の議論が進まない状況を踏まえ法案の慎重審議を国に要請する必要性について
- 道州制に関連して
- 区割議論に先立つ道州や市町村が持つべき機能の明確化の必要性について
- 地方の自立を見据えた権限・財源移譲の議論及び国に対する主体的な働きかけの必要性について
- 十分な議論に基づいた本県が要求すべき権限の移譲範囲及び内容に係る具体的検討の必要性について
- 市町村への事務・権限の移譲計画に関連して
- 移譲により予想される行政サービスの低下事例の把握について
- 県が示した移譲計画に対する市町村の反応について
- 市町村の要望に基づく事務移譲の見込数について
- 移譲に伴う財源措置における事務事業の実施に対する充足度と考え方について
- 市町村の事務量の増大と財源措置の不足から生ずる移譲の停滞に対する懸念について
- 移譲により派生する県職員を人的支援として市町村に派遣する考えの有無について
- 一定規模の市町村に対し原則として全移譲メニューを引き継ぐ考えの有無について
次に、調査の過程で述べられた主な意見について申し上げます。
- 市町村への事務・権限の移譲については、住民の利便性の向上や地方行政全体のスリム化等を基本的視点として計画を進めるとしているものの、市町村の移譲に対する消極的姿勢等も予測されるので、提案した移譲メニューの詳細な説明とともに要請に応じた人的支援及び財政的裏付けなど、市町村の受入意思に配慮したスムーズな実施が図られるよう努めるべきとの意見。
- 国土形成計画の広域地方計画区域については、国による区域案の提示が真の地方分権改革を妨げるおそれから国に対し慎重な対応を要望しているものの、結論の遅延による逸機により国の一方的な決定に従わざるを得ない状況も懸念されるので、速やかな庁内議論等のもと県としての意見集約に努めるべきとの意見。
なお、本特別委員会は、去る5月31日から3日間にわたり北海道における道州制導入に向けた取組状況及び北の大地への移住促進事業等について行政視察を実施したところであります。
以上をもって報告といたします。