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平成15年6月定例会(第15号発議案)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0003118 更新日:2019年1月17日更新

平成15年6月定例会で上程された発議案

WTO農業交渉における日本提案の実現を求める意見書

WTO農業交渉における日本提案の実現を求める意見書

 本年3月末までにモダリティを確立できなかったWTO農業交渉については、9月にメキシコ・カンクンで開催される第5回WTO閣僚会議までのモダリティ合意に向けて交渉が継続されることとなったが、3月にハービンソンWTO農業委員会特別会合議長が示したモダリティ第1次案の改訂版は、関税水準の大幅かつ急進的な削減やミニマム・アクセスの大幅拡大、非貿易的関心事項が全く反映されていないなど、一律的かつ急激な自由化を求める内容となっており、我が国が主張する「多様な農業の共存」とは相反するものである。
 もし仮に、この議長案のままモダリティが確立されるようなことになれば、農産物輸入の急増により、稲作を基幹とする本県農業の将来に重大な影響を及ぼすことはもとより、食料自給率が更に低下し、国内農業は壊滅的な状態に陥ることが強く懸念されるところであり、議長案は到底受け入れられるものではない。
 よって国会並びに政府におかれては、国民の総意に基づく日本提案の実現に向け、次の事項に十分配慮して今後の交渉に臨まれるよう強く要望する。

  1. 農業の多面的機能の発揮や各国の多様な農業の共存が可能となるモダリティを確立すること
  2. 農産物輸出国グループの主張する関税水準の一律的・急進的な削減を拒否すること
  3. 米のミニマム・アクセスについては、我が国提案の算定方法によりアクセス数量を圧縮すること
  4. 国内支持については、行き過ぎた助成合計量(AMS)削減の是正と、緑の政策の要件緩和など適切な規制を確保すること
  5. WTO農業交渉に関する情勢や課題については、生産者だけではなく国民全体の問題としてとらえ、理解促進のための施策を展開すること

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成15年7月11日

新潟県議会議長 西川 勉

衆議院議長 綿貫 民輔 様
参議院議長 倉田 寛之 様
内閣総理大臣 小泉 純一郎 様
外務大臣 川口 順子 様
農林水産大臣 亀井 善之 様
経済産業大臣 平沼 赳夫 様

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