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平成15年12月定例会(第25号発議案)
平成15年12月定例会で上程された発議案
イラクへの自衛隊派遣に関する意見書
イラクへの自衛隊派遣に関する意見書
去る11月末、イラクで復興支援活動中の我が国外交官が、何者かによるテロ行為で殺害されるという痛恨の事件が発生したが、非業の死を遂げられたお二人に対し、本県議会として謹んで哀悼の意を表したい。
こうした中で、先般、政府はイラク人道復興支援特別措置法に基づき、イラクにおける人道復興支援と安全確保支援のために、自衛隊など人的派遣を行うための基本計画を決定したところであるが、このことはイラクへの多国籍軍の派遣と、戦後復興の協力を加盟国に求めた国連決議1511を踏まえたものであり、また、我が国の将来の平和と繁栄、さらには国際貢献の重要性にかんがみても当然の責務であると認識している。
世界の平和と安定のために、使命感に燃え、あえて危険をも覚悟しながら、任地に赴こうとしている自衛隊員等に対し、我々は、敬意と感謝の念を持つところである。
しかしながら、現在のイラク情勢は、必ずしも安全とは言い難い情勢にあることから、派遣される自衛隊員等の安全確保について、多くの国民から不安と疑問の声が寄せられているところである。
よって国会並びに政府におかれては、国際協調のもとで、イラクの早期復興に尽力されるとともに、自衛隊等の派遣に当たっては、その時期等について慎重に判断されるなど安全確保対策に万全を期されるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成15年12月19日
新潟県議会議長 西川 勉
衆議院議長 河野 洋平 様
参議院議長 倉田 寛之 様
内閣総理大臣 小泉 純一郎 様
外務大臣 川口 順子 様
防衛庁長官 石破 茂 様