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平成15年12月定例会(第29号発議案)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0002529 更新日:2019年1月17日更新

平成15年12月定例会で上程された発議案

犯罪被害者の権利と被害回復制度の確立を求める意見書

犯罪被害者の権利と被害回復制度の確立を求める意見書

 北朝鮮による我が国民の拉致事件が発覚してから1年余を経過したにもかかわらず、事件の全面解決には程遠い状況にあり、また、近年、青少年や外国人犯罪者による凶悪事件が相次いで発生するなど、我が国の治安は急速に悪化の方向をたどり、国民の生命・財産の保護を責務とする国家の存立基盤をも脅かす状況にある。
 我が国の刑事司法は、刑事裁判は社会の秩序維持を護るもので、被害者の利益擁護や損害回復のためにあるのではない、という平成2年の最高裁判所判決が示すとおり、犯罪被害者とその家族の権利は抑圧されている一方で、過度とも言える加害者の人権保護のみが際立つ、不公平な行刑政策といっても過言ではない。
 平成12年に「犯罪被害者保護関連二法」が制定され、被害者の権利行使について一定の成果は見られるものの、被害者とその家族等に対する人権擁護や救済措置はいまだに不十分なものと認識している。
 現状において、国民の誰もが犯罪被害者となり得る可能性を有する以上、犯罪被害者の権利を認め、医療と生活の補償や精神的支援などの救済措置を講ずることは、国の責務である。
 よって国会並びに政府におかれては、昭和60年に国連が採択した「被害者の人権宣言」に則り、犯罪被害者の権利と被害回復制度の確立に向けて、早急に対応されるよう強く要望する。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成15年12月19日

新潟県議会議長 西川 勉

衆議院議長 河野 洋平 様
参議院議長 倉田 寛之 様
内閣総理大臣 小泉 純一郎 様
法務大臣 野沢 太三 様
外務大臣 川口 順子 様
財務大臣 谷垣 禎一 様
国土交通大臣 石原 伸晃 様
国家公安委員長 小野 清子 様
警察庁長官 佐藤 英彦 様

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