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平成24年9月定例会(陳情第18号)
第18号 平成24年9月6日受理 総務文教委員会 付託
オスプレイの在沖米軍普天間基地配備と新潟県上空を含む国内低空飛行訓練の中止を求める意見書提出に関する陳情
陳情者 新潟県平和運動センター 議長 渡辺英明
(要旨)
今年の7月23日、米海兵隊の垂直離着陸輸送機「MV22オスプレイ」12機が、米軍岩国基地に搬入された。岩国で準備飛行等を行ったあと、10月に普天間基地に実戦配備し、全国7ルートの低空飛行訓練が計画されている。本県は、ブルールートと呼ばれる低空飛行訓練のルートに含まれているが、オスプレイは機体の構造に問題があると専門家から指摘されている。
オスプレイは過去数度の墜落で30人が死亡しており、最近ではモロッコやフロリダ州で墜落事故を起こしている。17年間にわたりオスプレイの性能を分析したレックス・リボロ元主任分析官は、全エンジン停止時に機体落下で生じる空気抵抗で回転翼を回して緊急着陸をするオートローテーション機能がオスプレイにないと繰り返し警告している。また、リボロ氏は、「低空飛行訓練で、山間地域を飛ぶ場合は風の影響などで操縦ミスを起こしやすい」と指摘している。住宅が密集する普天間基地にオスプレイを配備し、本土を含む山間地域で低空飛行訓練をすることは、住民の命を危険にさらす。米国のハワイ州では、環境や騒音に配慮し、着陸訓練計画が取り下げられた。
7月19日に開催された全国知事会議では、オスプレイの配備について「関係自治体、住民が懸念する安全性が確認できていない現状では受け入れられない」とする緊急決議がなされた。毎日新聞が実施した47都道府県知事へのアンケート(8月15日付)によれば、普天間配備や全国7ルートで予想される低空飛行訓練に「賛成」と答えた知事はおらず、9県の知事が沖縄配備に反対、低空飛行訓練には新潟を含む15県の知事が反対している。
ついては、貴議会において、上記趣旨により、オスプレイの在沖米軍普天間基地配備と新潟県上空を含む国内低空飛行訓練の中止を求める意見書を国に提出されたい。