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平成25年12月定例会(第37号発議案)
平成25年12月定例会で上程された発議案
中国による防空識別圏設定に関する意見書
第37号発議案
中国による防空識別圏設定に関する意見書
上記議案を別紙のとおり提出します。
平成25年12月20日
提出者
岩村 良一、皆川 雄二、高橋 直揮
矢野 学、冨樫 一成、佐藤 純
早川 吉秀
賛成者 提出者を除き議員全員
新潟県議会議長 中野 洸 様
中国による防空識別圏設定に関する意見書
中国は11月23日に、突如、東シナ海に防空識別圏いわゆるADIZを設定したと宣言し、航空機が飛行計画の報告などをせずにADIZ圏内に入った場合、中国軍は「防衛上の緊急措置」を取ると警告したところである。
この中国の措置は、国際法上の一般原則である公海上空の飛行の自由を不当に侵害するものであり、特に、中国領域に接近する航空機だけではなく、空域を飛行する航空機全般を対象としており、設定空域を飛行する航空機には飛行計画の事前届け出を求め、識別に協力しない、または、指示を拒否した航空機に対しては、防御的措置を行うと警告していることは、アジア太平洋地域ひいては国際社会全体の平和と安定に対する重大な挑戦である。
そもそも防空識別圏とは、他国に何らかの行為を強制するものではなく、公海上を飛ぶ他国の航空機を自国の規制で縛ろうとすることは、絶対に認めることはできないものである。
よって国会並びに政府におかれては、公海上空における飛行の自由を妨げるような今回の一切の措置を、中国側が即時撤回することを強く要求するとともに、我が国の主権と国民の生命・財産を断固として守り抜くため、このような国際社会のルールを無視し露骨に覇権主義的行為を繰り返す中国に対しては、米国や韓国をはじめとする国際社会と連携し、毅然たる態度で必要なあらゆる措置を講じることを強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成25年12月20日
新潟県議会議長 中野 洸
衆議院議長 伊吹 文明 様
参議院議長 山崎 正昭 様
内閣総理大臣 安倍 晋三 様
外務大臣 岸田 文雄 様
国土交通大臣 太田 昭宏 様
防衛大臣 小野寺 五典 様
内閣官房長官 菅 義偉 様
海洋政策・領土問題担当大臣 山本 一太 様