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令和2年9月定例会(請願第8号)
第8号 令和2年9月24日受理 総務文教委員会 付託
新型コロナウイルス感染症対策の強化、少人数学級の実現と教員の抜本的増員を求める意見書提出に関する請願
請願者 新日本婦人の会新潟県本部 会長 小東友子
紹介議員 遠藤玲子君 佐藤浩雄君
(要旨)5月に緊急事態宣言が解除され、全国の学校が再開されたが、新型コロナウイルス感染症は、その後も急激に拡大しているもとで、学校では万全の感染症対策が求められている。
新型コロナウイルス感染症対策専門家会議が提言した「新しい生活様式」では、「身体的距離の確保」について「人との距離は2メートル(最低1メートル)空けること」が基本とされている。しかし、現在の教室は「40人学級」が基本であることから、2メートルはおろか、1メートルも空けることができない。
再開直後の学校では、一時的に「分散登校」が実施され10数人の児童・生徒を対象にした授業の経験から、一人ひとりの顔がよく見え、授業の内容がよくわかるなど、教員も子どもも少人数学級の良さを実感した。
こうした経験を踏まえ、新型感染症拡大防止対策強化の必要性とともに、各界から早急に少人数学級の実現を求める声が広がっている。全国知事会・全国市長会・全国町村会の3会長は、7月2日に連名の提言(「新しい学びの環境整備に向けた緊急提言」)を発表し、政府・与党に対して、少人数学級の実現と、そのための教員の確保を求めた。全国の4つの校長会(小・中・高・特別支援)は、文部科学大臣に対して少人数学級の実現を要望した(7月30日)。また、政府においても、中央教育審議会や教育再生実行会議で少人数学級の導入が議論され、「骨太方針2020」(7月17日閣議決定)では、「少人数指導によるきめ細やかな指導体制の計画的な整備」を「関係者間で丁寧に検討する」ことが明記された。
新型コロナウイルスとの長期の「共存」、いわゆる「ウィズコロナ」のもとで、学校教育の現場では多くの改革が求められているが、少人数学級の実現は焦眉の課題となっている。
ついては、貴議会において、未来を担う子どもたちの命と健康を守り、安全で豊かな学校生活を保障するため、次の事項を求める意見書を国に提出されたい。
1 新型感染症の拡大防止のため、児童・生徒間の十分な距離を保ち、教育活動を継続し、子どもたちの学びを保障するために、20人程度の少人数学級を実施すること。
2 少人数学級の実施を可能とするために、小中高の教員の抜本的な増員をはかること。