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令和6年2月定例会(第9号発議案)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0650138 更新日:2024年3月22日更新

令和6年2月定例会で上程された発議案

能登半島地震を踏まえた原子力災害対策の見直しを求める意見書

第9号発議案

   能登半島地震を踏まえた原子力災害対策の見直しを求める意見書

  上記議案を別紙のとおり提出します。

   令和6年3月22日

    提出者  厚生環境委員長  中村 康司

 

新潟県議会議長  楡井 辰雄 様

 

能登半島地震を踏まえた原子力災害対策の見直しを求める意見書

 本年1月1日に発生した能登半島地震(マグニチュード7.6、最大震度7)によって、甚大な被害が発生し、今なお被災地では支援活動、復旧作業、避難生活が続いている。石川県によると、能登半島地震の住宅被害は8万棟を超える。
 能登の大動脈といわれる国道249号を中心に道路も多数箇所で損壊、陥没して寸断された。これによって孤立集落も多数発生し、志賀原子力発電所の半径30キロ圏内では約400人が8日間孤立した。また、電話やインターネットの通信障害が発生し、放射線量を計測するモニタリングポストは18局で欠測した。
 原子力災害対策指針は、UPZ(原子力発電所から概ね5km~30km圏)での屋内退避を原則としている。しかし、家屋が倒壊すれば屋内退避は困難であることは能登半島地震の現状を見れば一目瞭然である。また、土砂崩れによって道路が寸断されれば、避難は困難を極める。さらに、モニタリングポストが欠測すれば、放射性物質の拡散状況が把握できず、適切なタイミングでの避難指示等ができない。通信障害が発生すれば、住民への避難指示も伝えることが困難になる。原子力災害対策指針は、地震による原子力発電所事故に対応できないことは今回の能登半島地震で明らかになった。
 本県は、世界最大の柏崎刈羽原子力発電所を抱えている。能登半島地震と同様の被害が発生すれば、現状の原子力災害対策指針では住民を安全に避難させることはできない。
 よって国会並びに政府におかれては、原子力発電所周辺住民の安全が確保されるよう、下記事項について特段の配慮をされるよう強く要望する。

1 原子力災害対策指針を直ちに見直すこと。
2 原子力発電所周辺自治体が策定する住民の避難計画が実効性を持つよう国が指導、支援をすること。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

    令和6年3月22日

新潟県議会議長  楡井 辰雄

  衆議院議長  額賀 福志郎 様
  参議院議長  尾辻󠄀 秀久 様
  内閣総理大臣  岸田 文雄 様
  国土交通大臣  斉藤 鉄夫 様
  原子力防災担当大臣  伊藤 信太郎 様
  原子力規制委員会委員長  山中 伸介 様


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