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令和7年12月定例会(第34号発議案)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0791237 更新日:2025年12月22日更新

令和7年12月定例会で上程された発議案

非核三原則の堅持を求める意見書

第34号発議案

非核三原則の堅持を求める意見書

 上記議案を別紙のとおり提出します。

  令和7年12月22日

   提出者  諏佐 武史  牧田 正樹  上杉 知之

   賛成者  土田 竜吾  小林 誠  笠原 晴彦
        樋口 秀敏  小島 晋  大渕 健
        北 啓  大平 一貴  小泉 勝
        杉井 旬  重川 隆広  片野 猛
        柴山 唯  八木 清美  渡辺 和光
        市村 浩二  安沢 峰子  馬場 秀幸

 

新潟県議会議長  青柳 正司 様

 

非核三原則の堅持を求める意見書​

 高市首相は、本年11月11日の衆議院予算委員会で非核三原則の堅持について問われ、明言しなかった。マスコミは、政権幹部が「非核三原則の見直しは高市首相の持論だ。まずは与党で議論してもらう」と語ったと報じた。被爆者団体等から激しい抗議が発せられ、現在も全国で見直し撤回を求める行動が広がっている。
 現在、国内の地方公共団体1,788のうち、93.6%の1,674団体が非核自治体宣言を行っている。「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」の三原則は、世界で唯一の戦争被爆国である我が国が国是として強く位置付け、核兵器の廃絶を目指す平和国家・日本の礎として確立されている。この事実を時の政権の判断で見直すことは絶対に許容されない。令和4年に策定された国家安全保障戦略においても非核三原則を堅持する基本方針は今後も変わらないとし、さらに令和7年版防衛白書でも非核三原則は国是としてこれを堅持していると明記している。高市首相の持論であっても、国家として歴史的に積み重ねて確立された国是を極めて短慮な考えで変更する姿勢は看過できない。
 そもそも米国の核戦力の主力は、攻撃されやすい地上配備ではなく、原子力潜水艦と戦略爆撃機による遠方からの攻撃能力を基本としている。日本に寄港し領海に展開しなければ抑止力が低下するというものではない。
 広島と長崎に原子爆弾を投下された経験をもつ日本は、戦後、原子力利用に関する法整備や首相答弁、国会決議など、核兵器に関する政策を積み重ねてきた。報道によれば、防衛省幹部でさえ「非核三原則は国民の思いが集約された聖域。時の首相の個人的判断とは重みが違う」と指摘しているとし、本年8月の全国世論調査でも、約8割の国民が非核三原則を堅持すべきとしているとのことである。非核三原則の見直しは周辺国に核戦力強化の口実を与える恐れがあり、国際社会に向けて核軍縮と廃絶を唱えてきた日本外交への信頼を損なうことにもなる。
 核兵器が80年間使用されなかったのは核抑止の結果ではなく、広島や長崎の被爆者や遺族が被爆の実相を世界に訴え、核は使えない兵器であるという認識を拡げてきたからであり、日本原水爆被害者団体協議会のノーベル平和賞受賞はその実績に対する評価である。高市政権が主張すべきは、非核三原則の見直しではなく、非核三原則を貫き、国際社会に向けて「核兵器のない世界」の実現を強く働きかけること以外にない。
 よって、国会並びに政府におかれては、国是である非核三原則を堅持することを強く要望する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

   令和7年12月22日

新潟県議会議長  青柳 正司

  衆議院議長  額賀 福志郎 様
  参議院議長  関口 昌一 様
  内閣総理大臣  高市 早苗 様
  外務大臣  茂木 敏充 様
  防衛大臣  小泉 進次郎 様
  内閣官房長官  木原 稔 様


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