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基準点ほ場でコシヒカリの田植えを行いました

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0393714 更新日:2021年5月19日更新

 長岡市にある農業総合研究所内の試験ほ場の一つ「基準点ほ場」でコシヒカリの田植えを行いました。
 このほ場では「土壌」に関わる試験を行っており、基盤研究部が担当しています。

「基準点ほ場」田植えの様子です。 田植えの様子です。
 あらかじめ田面に格子状の目印をつけ、等間隔で苗を植え付けながら前進します。

この「基準点ほ場」は、長岡地区に数ある試験ほ場の中でも、水稲栽培に有用な情報源となっています。

 異常気象に負けない稲づくりの基本として、新潟県が推進する「稲わら施用や堆肥の施用による土づくり」による効果を検証するため、稲わらや堆肥の施用効果を長期間モニタリングしています。
 この試験の結果、長期間稲わら堆肥を施用したほ場では、異常高温の年でも品質や収量の低下が小さいことが明らかになり、「水稲栽培指針」にも掲載されました。

平成22年度の異常気象に対する土づくりの効果を示すデータです。 平成22年の異常気象(高温)の影響に対する土づくりの効果を示したデータです。
 このとき、品種はコシヒカリ、「化肥区」は化学肥料のみで土づくりをしていない区、「堆肥」は稲わら堆肥を27年間施用した区でした。
 稲わら堆肥による土づくりで収量、品質ともに高温による被害の程度を抑えていることがわかります。
(整粒歩合(%)は専用の判別機器で測定しています。)
 

 また、「基準点ほ場」では地温や地力窒素の測定を行っており、新潟県が発表している「水稲生育状況・技術対策速報」では、栽培管理情報の根拠として利用されています。

令和2年の地力窒素発現量の経過を表したグラフです。 グラフは令和2年の「基準点ほ場」における地力窒素の発現量推移を示したデータです。
 地力窒素とは、水田土壌から供給される窒素栄養のことで、天候の影響を受けて発現量が増減します。
 地力窒素の発現量を把握することで、この後の生育がどのように変化するか推測する手助けとなります。

 これらのデータの精度を高めるためには、毎年同じ方法で稲を育てる必要があります。
 そのため、田植えは毎年5月10日を基準として、ひと株あたりの苗が4本となるよう、手作業で田植えを行っています。

「基準点ほ場」田植え後の苗の写真です。 毎年、ひと株あたり4本植え、平方メートルあたり19.6株になるように植えられています。

 この「基準点ほ場」のデータは、今年も6月上旬頃から県ホームページ上の「水稲生育状況・技術対策速報」に掲載されます。

 このほか、基盤研究部の研究概要はこちらからご覧ください。

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