研究成果情報「米由来原料のみを用いたチーズ様食品の製造方法」を紹介します
[背景・ねらい]
近年、動物性原材料の代替として、植物性原材料を用いた食品(プラントベース食品)市場が拡大しています。また、米の需要拡大を図るべく、新たな米市場創出につながる米の素材化・加工技術の開発が望まれています。
そこで、今回、米由来の原料のみを用いたチーズ様食品の製造方法を検討しました。
[成果の要約]
α化もち米澱粉等の米由来原料のみを用いてチーズのような伸展性・溶融性を示すチーズ様食品を製造できます。この食品は、プラントベース食品素材として活用が可能です。
[内容]
チーズ様食品の製造を検討するにあたり、加熱するとチーズのように溶けて伸びる食品の開発を目指しました。
試作品を用いて加熱による伸展性(伸びる性質)・溶融性(溶ける性質)を調べた結果を図1に示します。
配合例1,3の試作品は伸展性・溶融性を示しましたが、配合例1の方が加工に適していたため、今回は1を選びました。
図2(左)にチーズ様食品の配合例をあらためて示します。α化もち米澱粉、米油など米由来の原料のみを用いて製造できることが特長です。
この食品は、図2(右)のようにカット、シュレッドといった成形加工ができます。
図3に製造方法例を示します。原料を混合し、加熱撹拌後、冷却および冷蔵保管して製造します。
製造における主な留意点としては、製造規模に応じた加熱撹拌機や冷蔵庫が必要となること、商品化に際しては香料の添加等によりチーズらしい風味付与の検討が必要なことが挙げられます。
<外部リンク>
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