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県経済の現況'19~'20を公表しました

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0325741 更新日:2020年10月28日更新

2019年県内経済の概況
海外経済減速の影響などから、回復の動きに足踏みがみられた1年

 2019年の県内経済を振り返ると、年初は緩やかな回復が続いていたものの、その後は米中貿易摩擦の影響による中国をはじめとした海外経済減速の影響が本県にも波及したことや、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動などから、回復の動きに足踏みがみられた1年であった。
 年初は、生産は緩やかに持ち直し、設備投資の回復が続いたほか、個人消費も堅調に推移していたものの、年央に入ると米中貿易摩擦の激化に伴い、中国をはじめとした海外経済減速の影響が広く製造業に及んだことから、本県においても生産が弱含み、企業の景況感も悪化した。さらに年後半にかけては、消費税率引上げの影響などから個人消費が横ばいの動きとなり、企業活動も弱い動きがみられた。

 これを個別にみると、個人消費・物価は、百貨店・スーパー販売額や乗用車新規登録・届出台数については、改元に伴う休日数の増加や消費税率引上げ前の駆け込み需要などにより、持ち直しの動きが続いていたものの、増税後の駆け込み需要の反動減などから、前年を下回って推移した。物価は、年初に高騰していた原油やLNG価格の影響から電気代やガス代が上昇したほか、消費税率引上げの影響もあり、前年を上回って推移した。

 住宅投資は、個人の賃貸物件向けの融資基準厳格化の影響が続く貸家などが低調に推移したことから、全体では前年を下回った。

 設備投資は、製造業は中長期的な成長が見込める分野での能力増強投資や大規模な効率化投資などにより増加したが、非製造業では前年の大型投資の反動などにより減少したことから、全産業では前年度を下回る実績となった。

 公共投資は、国の「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」が、18年度補正予算から20年度の3か年にかけて集中的に実施されることに伴い、国の公共工事関連予算が大幅に増加したことなどから、前年を上回った。

 生産は、年初は持ち直していたものの、中国をはじめとする海外需要の減少などから、汎用・生産用・業務用機械工業や電子部品・デバイス工業が減少するなど、以降は弱含んで推移した。

 企業動向については、収益は原材料価格上昇の影響などから製造業、非製造業ともに前年を下回った。日銀短観の景況感は、中国をはじめとする海外需要の減少などにより製造業で悪化が続いたことに加え、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動から、非製造業でも年後半にかけて急速に悪化した。なお、企業倒産は件数、負債総額ともに前年に引き続き低水準で推移した。

 雇用面は、米中貿易摩擦の長期化などを背景に、製造業で受注が減少したことなどから有効求人数の減少が続いたため、有効求人倍率は緩やかな低下傾向で推移したものの、有効求職者数の増加が小幅にとどまったこともあり、引き続き高水準を維持して推移した。

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