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平成17年2月定例会(提案理由)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0003709 更新日:2019年1月17日更新

平成17年2月定例会提出議案知事説明要旨

議案についての知事の説明を掲載しています。

(2月21日説明要旨)

 平成17年2月定例県議会の開会に当たり、私の所信の表明と提出する議案の概要を申し述べ、議員各位及び県民の皆さまにご理解とご協力をお願い申し上げたいと思います。

 平成17年は、新潟県にとってまさしく「復興元年」と位置づける年であります。また、図らずも、阪神・淡路大震災復興10周年でもあります。
 県としては、中越大震災の復旧・復興を進めるに当たり、阪神・淡路大震災の復旧・復興の歩みを教訓として受け止め、中山間地域での大震災における復興に生かしていくことが不可欠であります。
 そのような観点から、昨年末より、震災復興ビジョンを策定するための有識者等による懇話会を設け、ビジョン策定へ向けて精力的な議論を展開して頂いているところです。
 これまで2回開催された懇話会の中では、まず、そもそも震災からの復興について、「中越大震災が中山間地の息の根を止めた地震となるのか」、それとも「日本の中山間地の新生・再生をもたらした地震となるのか」の分かれ目と認識したうえ、日本の国土軸の中で地方の、特に今回被災した中山間地域の将来像をどのように位置づけ、コミュニティの持続可能性を探るのか、危機感をもって議論が展開されているところです。
 私は、そもそも復興とは、マイナスをゼロに戻すだけではなく、プラス方向に持っていくことと考えており、「創造的復旧」をキーワードに、コミュニティの維持と生活・生業の再建と民間活力の活用などを重点に、積極果敢な復旧・復興を進めてまいる所存です。
 具体的な復興の進め方としては、例えば、公共土木施設の復旧のあり方等については、阪神・淡路大震災の教訓も踏まえ、復旧に費やした資金が地元経済に確実に還流されるような形で進めることや、自然災害に対する安全性を強化する観点から全ての機能を原形で復旧するのではなく、時に改良復旧することも視野に入れ、施設等の再整備を実施していくことなどが議論されております。
 次に、農地再生・農業経営の再編等については、今回の震災による農地被害が甚大であることを踏まえ、土地の交換・分合・集約化や、経営再建を図るための農業生産法人等の導入など、農業再生のために目指すべき方向性について模索されているところです。
 また、コミュニティの維持と住宅の再建等については、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、高齢者をはじめコミュニティの構成員が集まって快適な生活が送れるような形での再建の方向性が検討されております。
 生活・生業の再建と民間活力の活用等については、震災の記憶の保存という側面からの観光振興策や、防災に関わる情報発信や各種技術の蓄積などによる、安全・安心、防災にかかる新産業の創出などが議論されているところです。
 なお、これら震災復興ビジョンに関する議論は、今月中には一定のものとして取りまとめ、被災地だけでなく新潟県全体が将来に向かってどのように自立した地域社会を構築していくのかについて、議員各位並びに県民の皆さまにお示しした上で、ご意見を募りたいと考えております。そして、このビジョンをもとにして、5年後、10年度、全国の中山間地域での巨大災害からの復興のモデルとなるような復興を成し遂げたいと思います。議員各位及び県民の皆さまの積極的なご参画とご支援をお願い申し上げます。

 次に、その他の県政を巡る主な動きについて、ご説明します。

 はじめに、国の補正予算等についてであります。
 中越大震災は、その大半が過疎・特別豪雪地域に指定される財政力の弱い市町村を襲った震災であり、国の強力な財政支援なくしては復興はなしえないとの認識のもと、私をはじめ執行部や民間団体などが、復興・再生に向けた財政支援等を国に強く要望してまいったところです。また、多くの県議会議員の皆さまからも同様の活動を行って頂きました。改めて感謝を申し上げます。
 その結果、国は、総額約4.8兆円規模の平成16年度補正予算を編成する中で、中越大震災関係の災害対策費として約3,000億円程度を盛り込むこととしたところです。
 この中では、阪神・淡路大震災の際に講じた特例措置については、ほぼ同様の措置が講じられるとともに、被災地の特殊性等を考慮し、阪神・淡路大震災の際には講じなかった措置についても、特例措置が講じられることとされました。
 また、復興基金への出資及び無利子貸付金の原資のための地方債の発行許可とその利子支払額に対する交付税措置、特別交付税、災害復旧事業等に係る地方財政措置などについても、概ね本県の要望の趣旨を汲んだ形での特例措置が講じられることとなりました。この場をお借りしまして、関係機関の皆さま、他都道府県の皆さまに対して改めて感謝を申し上げます。
 これらの措置は、被災地の雪解けを待って実施される本格的復旧・復興のために活用されることになるものですが、その中で、5年後、10年後において被災地のコミュニティが再生するために真に必要十分な措置か否かを見極めたいと考えております。そして、場合によってはさらに国に対する要望を行うことも視野に入れながら、当面目前に迫った復旧・復興支援に全力を尽くしてまいる所存であります。

 次に、三位一体の改革についてであります。
 平成17年度については、去る11月26日にまとまった政府・与党合意に基づき、国庫補助金改革による税源移譲が約1.1兆円実施され、所得譲与税等に振り替わることとされましたが、地方交付税の総額に関する議論については、年末の地方財政対策の決定まで持ち越されておりました。
 結果としては、地方交付税総額についても、また、地方税・地方交付税・臨時財政対策債の合計である地方一般財源の総額についても、対平成16年度比でほぼ同額が確保され、平成16年度のような不合理な削減は回避されることとなりました。
 しかしながら、義務教育費国庫負担金や経常的・普遍的な施設整備費の税源移譲など重要な部分が先送りされているほか、本年度移譲された国民健康保険財政調整交付金については、交付金の市町村配分方法の具体案が未だ示されておらず、都道府県を中心とした医療費適正化及び都道府県の裁量権の拡大につながる仕組みになるか否か、現時点では見極めることができない状況にあります。
 このため、先週2月17日に選出された麻生知事会長・福岡県知事のリーダーシップのもと、各県知事とスクラムを組んで、三位一体の改革が真の地方分権・地方自治の確立という理念に沿ったものとなるよう、今後とも政府に対し強く働きかけてまいる所存であります。

 次に、先月末以降の豪雪被害についてであります。
 先月26日に小千谷市で発生した旅館の浴場の屋根が崩落し、2名の方がお亡くなりになるという痛ましい事故がありました。また、この事故を含め、雪下ろし中の事故などで死亡者22人、負傷者87人、雪による建物倒壊は住家・非住家あわせて110棟に上る被害が発生しております。被害にあわれた皆様方に対し、心からお悔やみを申し上げますとともに、ご冥福をお祈りいたします。
 県といたしましては、小千谷市の事故の重大性に鑑み、事故翌日の1月27日に、各市町村に対し雪害防止についての一層の注意喚起を図るとともに、県施設の一斉安全点検の徹底、関係団体への注意喚起と点検要請、耐震性の弱い半壊以上の建築物に対する改善指導などの対策も実施いたしました。
 また、2月1日に「新潟県豪雪警戒本部」を設置し、県警戒本部から市町村対策本部に対し、被災住宅、仮設住宅の巡回点検の実施や雪事故への注意喚起の徹底、集落の一斉除雪や危険箇所のパトロールなどを要請したほか、自衛隊に対しては小千谷市・川口町における仮設住宅の除排雪や、山古志村における除雪時の安全確保対策等について災害派遣要請を行い、あわせて、県で募集した除雪ボランティアの皆さまにおかれても仮設住宅の除排雪を支援して頂いていたところです。
 このような各種の対策にもかかわらず、先週2月18日には、雪崩による死亡事故も発生するに至ったことから、豪雪警戒本部を豪雪対策本部に格上げし、雪崩事故の発生を極力防止するため、24時間の厳重な警戒態勢を含め、豪雪対策に関する体制を強化することといたしました。
 県としては、引き続き、速やかな除排雪と雪下ろし時の事故防止に努めるなど、雪に対するより一層の警戒を強めてまいります。

 次に、拉致問題についてであります。
 今月10日、北朝鮮外務省は、同国の核問題に関する6カ国協議への参加を「無期限中断する」とし、また、「自衛のために核兵器を製造した」とする声明を公表いたしました。これは、北朝鮮がこれまで「核抑止力」などの表現で示唆していた核保有を初めて公式に表明したものであり、日本、とりわけ日本海を隔てて対岸に位置する新潟県にとって重大な脅威であると認識いたしております。
 また、横田めぐみさんの遺骨問題について「ニセ遺骨問題までねつ造」との見解を示していることに至っては、拉致した責任を全く理解していない言語道断の見解であり、私がこれまで「誠意のない北朝鮮に対して対話のみを継続しても解決の糸口を見いだすことは困難である」と申し上げてきたとおりの事態に至ったものと考えております。
 政府は、いまこそ、安易に妥協を続けるのではなく、経済制裁等の強い手段を前提として毅然と交渉すべき時期が到来したと認識すべきであり、県としては、こうした認識を政府に伝えるのはもちろんのこと、一日も早く拉致問題が全面解決するよう、全力を尽くしたいと考えております。

 次に、平成17年度当初予算編成の考え方と今後の財政運営の方向性についてご説明申し上げます。
 平成17年度当初予算は、歳入面において、景気回復の動きなどにより県税収入が前年度に比べ増加することが見込まれ、また、地方交付税はほぼ前年度並の水準を確保できる見通しとなった中で編成する予算となりました。
 歳出予算の編成に当たっては、

  1. 被災地の復旧・復興と災害に強い新潟県づくり
  2. 医療・教育・福祉関係予算の重点的確保
  3. 本県経済を上昇気流に乗せるための新たな施策の芽出し
  4. 選択と集中による小さな政府の指向と県庁組織の活力向上

の4つの観点から予算の重点化・効率化を図り、県政の諸課題に対処することとしたところです。
 この重点化・効率化の結果、平成17年度当初予算における歳入歳出の収支不足額は、昨年度予算編成時の約545億円から45億円減の約500億円に圧縮いたしました。
 来年度以降も、引き続き、新・企業誘致戦略や県庁調達、戦略的な県債発行・県税増収など各種の歳入確保策を積極的に推進しつつ、「選択と集中」による県の行政コストのスリム化、費用対効果の低い事務・事業の見直し・効率化も着実に進めてまいります。私といたしましては、徹底したコスト意識に基づく事務事業の峻別を行いながら、引き続き緊張感のある財政運営を行ってまいる所存であります。
 平成17年度においては、災害復興優先の財政運営を行いつつも、議員各位及び県民の皆さまに対し今後の県財政運営の方向性をお示しするため、各種の歳入確保策も加味した運営計画を作成してまいる所存であり、新年度からそのための作業にすみやかに着手することといたします。

 続いて、平成17年度当初予算の特徴・具体的内容について、ご説明申し上げます。
 まず第一に、「被災地の復旧・復興と災害に強い新潟県づくり」についてであります。
 県では、7.13水害、中越大震災の災害復旧・復興のため、平成17年度当初予算において合計644億円を計上しております。
 この具体的内容といたしまして、被災者の生活再建支援のほか、住宅の補修・改築等に係る融資や被災農業者・中小企業事業主に対する制度融資による支援、離職者・廃業者を対象とした職業訓練の実施、被災養鯉池の代替池・共同利用畜舎の整備に対する支援など、被災者の生活・生業を再建するための支援を行ってまいります。これに加え、教育復興担当教員・カウンセラーの配置や被災地におけるパトロール等の強化、さらには老人クラブが実施する被災高齢者への友愛訪問に対する支援を実施するほか、農地・農業用施設・生活基盤道路等の復旧や再度災害防止のための河川の改良復旧なども着実に推進してまいります。
 また、いかなる災害・有事に対しても万全の備えのある「防災立県」を確立するため、24時間対応できる防災体制を整備するほか、地域防災計画を抜本的に見直し、あわせて防災センターの基本構想にも着手いたします。さらに、高等学校や特殊学校の校舎・体育館の耐震改修や、市町村のハザードマップの作成支援なども積極的に推進してまいります。
 なお、先ほど申し上げた国の補正予算に係る県の平成16年度補正予算におきましても、7.13水害及び中越大震災からの早期復旧・復興のための経費や、消防防災ヘリコプターテレビ電送システムの整備及び災害時に派遣する医療チームの体制確保のために必要な機器整備など「防災立県」確立のための経費を計上したところであります。
 とりわけ、今後すみやかに設立する財団法人新潟県中越大震災復興基金においては、出資金及び貸付金の運用益により、行政が実施する取組みを補完し、被災者の救済、自立的支援及び被災地域の総合的な復興対策を長期的・安定的かつ機動的に進めることとしております。具体的な事業内容については、広く県民の皆さまの意見をお聞きし、被災地のニーズに即しながら決定・実施してまいります。

 第二に、「医療・教育・福祉関係予算の重点的確保」についてであります。
 平成17年度当初予算の編成に当たっては、医療・教育・福祉関係予算の県民生活に与える直接的影響に鑑み、関係予算の総額確保に努めるとともに、県民の福利向上を図るため、新事業の創設・既存事業の拡充等に重点的に予算を配分することといたしました。
 具体的には、医療福祉・スポーツ関係として、市町村等が民間医師紹介業を活用して地域医療を担う医師を確保する取組みへの支援策や、県、市町村が共同で将来地域医療を担う医学生に対し修学資金を貸与する制度を新設するほか、24時間小児救急医療体制を具体化させるため、市町村が連携して構築する24時間小児救急患者の受け入れ体制の経費に対する補助制度を創設いたします。
 これに加え、生涯スポーツ社会の実現に向けた地域クラブへの支援を充実するとともに、健康的な生活習慣の普及・定着等の促進や二歳未満児を保育する私営保育所に対する支援、高齢者・障害者の身体状況に適した住宅の普及支援などについては、引き続き現行のサービス水準を維持してまいります。なお、その際には、行政としてのコストを効率化しながら、必要な事業を展開してまいる所存です。
 教育関係については、小中学校等の主体的で創意工夫を活かした教育に対する支援、確かな学力と豊かな心の育成、私学助成などについて事業内容の維持・充実を図ってまいります。さらに、高田高校の改築整備や新発田高校の基本設計、新潟盲学校上越分校・高等養護学校手まりの里分校の整備を進めるほか、二巡目国体に向けた選手の競技力向上等も着実に推進してまいります。

 続いて、第三の特徴である「本県経済を上昇気流に乗せるための新たな施策の芽出し」についてであります。
 本県に内在する多くの人的・物的資源を十二分に生かし、本県経済の方向感をプラスへ転換することは、県民の皆さまが私に付託した最大の使命であり、中越大震災等からの復旧・復興に全力を尽くす中にあっても、私が着実に推進していかねばならない責務と認識しております。このため、平成17年度当初予算ではその責務の一端を果たすための具体的施策を盛り込んでおります。
 まず、「地元調達の推進」を図るため、被災地の住宅再建への県産材利用を促進するための支援策を新たに講ずるほか、地産地消の拡大や公共土木施設整備に係る県産材の使用促進を進めてまいります。
 また、「産業の振興」を図るため、展示即売・商談会を通じた新潟米の販売力強化や、砂丘地産地などの園芸産地の生産方式の強化や販路拡大支援を実施するとともに、「にいがた産業創造機構」を通じた新規創業支援、国内先端企業との商談会の開催等を行ってまいります。
 さらに、「北東アジア経済圏への販路拡大」を推進するため、中国主要都市に現地人材によるコーディネーターを配置し中国市場での新潟県産品等の販路拡大を図るとともに、中国等に対する県産農産物の輸出拡大を支援し、あわせて、北東アジア経済圏での中古建設機械等の需要を見据えた新潟県港湾の輸出拠点化を進めてまいります。
 加えて、「新・新潟県企業誘致戦略」に基づき、企業立地に関する新たな助成制度や、県営産業団地等への期間限定分譲促進制度などを創設し、本県への立地の魅力を高めるとともに、企業情報の提供者への報奨制度などを活用しながら、企業の情報収集に努め、本県産業構造の高度化に資するリーディング企業などの誘致を積極的に推進してまいります。
 「定住・交流人口の増加」を図るための具体策としては、市町村等が主体的な観光プランに基づく事業に対する支援を新設したほか、風評被害の払拭や外国人観光客の誘致に努めるため、震災復興基金とも連携した観光振興新戦略を展開するとともに、あわせて中山間地域において定年就農者を担い手として位置づけ、その確保に向けた取組みを支援するなどの新たな事業を展開してまいります。
 「安全・安心な社会の構築」のための事業展開としては、安全・安心なまちづくりに関する条例の制定へ向けた県民のみなさまとの対話を進めるための電子掲示板の運営や有識者会議の設置、食の安全・安心の確保に関する条例の制定の検討を推進するほか、凶悪犯罪等に対する対応や事件・事故の多い交番の体制強化を図るため、警察官・交番相談員を増員してまいります。

 第四に、「選択と集中による小さな政府の指向と県庁組織の活力向上」についてであります。
 私は、主権者である住民に一番近い自治体である市町村が、教育・福祉といった行政サービスを提供すること、つまり、自分たちのことを自分たちで決めることこそ、結果として無駄をなくし、行政経費の節減につながると考えております。
 そのような観点から、市町村への権限の移譲を積極的に進めるとともに、民間活力等の導入を図り、県民参加型の県政を推進することにより、現在の県の役割を選択と集中の観点から徹底的にスリム化することが必要です。
 このため、平成17年度当初予算の編成に当たっては、維持管理費・事務費など県庁の行政コストのスリム化や、各種の第三セクターへの支援経費等の効率化、市町村への権限移譲を進めるとともに、給与等の見直しを行い、あわせて、県庁組織としての活力向上を図るための新たな施策を展開していくことといたしました。
 このうち、第三セクターについては、役員・派遣職員等の削減や人件費・事務費のスリム化などを実施し、今後も更なる見直しに取り組んでいくとともに、特に、財団法人ニューにいがた振興機構については、本年6月までに見直しの具体案を作成することとしております。
 なお、第三セクターの見直しに関連し、先週2月18日に、包括外部監査人から包括外部監査の結果報告も頂いたところであり、今後とも更に突っ込んだ見直しが必要と認識した次第であります。
 また、給与等の見直しについては、寒冷地手当の引下げや退職時特別昇給の廃止、職員互助会補助金の削減などの見直しのほか、被災地の方々と痛みを共有し、手を携えて復興に立ち向かっていく趣旨から、復旧・復興の一助とするため、知事以下特別職・管理職員の給与を2年間減額することとしたところであります。このうち、特別職の給与の減額については、本定例県議会に上程された第23号議案としてお諮りしたところであり、管理職員の給与の減額については、関係条例の改正案の準備が整い次第、すみやかに本定例県議会に追加提案いたしたいと考えております。
 さらに、県庁組織の活力を向上させ、県庁が政策官庁に脱皮するため、能力・実績に応じた新たな人事評価制度の導入や、政策を創造し、実現していける県庁組織の総合力向上に向けた行政経営改革、さらなる政令市・他の市町村への抜本的な権限移譲等を強力かつスピードをもって進めることとしております。
 
 以上申し上げて参りました、平成17年度一般会計予算は、総額1兆2,726億8,000万円、公債費を除いた一般歳出では1兆242億1,600万円となり、平成16年度予算に比べ、総額で4.8%増、一般歳出では2.0%増となったところであります。
 主要財源といたしましては、
県税 2,411億円
地方交付税 2,913億円
国庫支出金 2,229億円
県債 2,225億円
などを見積もっております。

 次に、本定例県議会に平成17年度当初予算と併せて上程されました平成16年度補正予算に関する議案3件についてご説明申し上げます。
 第67号議案は、一般会計補正予算でありまして、総額3,404億6,447万円の追加補正についてお諮りいたしました。今回の補正は、先ほども申し上げましたとおり、災害対策費・財団法人新潟県中越大震災復興基金に係るもの等を計上し、あわせて、一般公共事業について、平成17年度に係る発注の平準化や起工準備期間の確保等を図るため、いわゆる「ゼロ国債」を113億6,110万円計上いたしました。
 以上、補正の主な内容についてご説明申し上げましたが、補正後における平成16年度の財政規模は、1兆8,226億611万円となり、前年度の最終予算額対比では46.1%増となります。
 また、第68号議案及び第69号議案は、特別会計に係る補正予算でありまして、事業実施上必要となる予算につきまして補正を行うものであります。

 以上、新年度に対する所信の一端と施策の概要などについて申し述べましたが、なにとぞ慎重ご審議の上、上程されました議案それぞれについてご賛同を賜りますようお願い申し上げます。

(3月7日説明要旨)

 ただいま上程されました議案41件について、ご説明申し上げます。

 第71号議案は、平成16年度一般会計補正予算でありまして、総額473億4,662万7千円の減額補正について、お諮りいたしました。
 このたびの補正予算は、公共事業費について、7.13水害、中越大震災の復旧事業及び復旧関連事業について国の災害査定の結果等に基づく事業費調整等、国の内定及び内定見込みに伴う所要の措置を講じるとともに、今回の豪雪に対して必要となる除雪経費について所要の経費を追加計上するほか、中小企業金融対策を含めた事務事業の執行見込みに基づく過不足調整等を行うものであります。
 この結果、補正後の財政規模は1兆7,752億5,948万4千円となった次第であります。

 また、第72号議案から第90号議案までは、特別会計並びに企業会計に係る補正予算でありまして、それぞれ事業計画の最終見込み等に合わせまして、補正を行うものであります。

 次に、その他の議案について説明申し上げます。
 第91号議案は、県の行う建設事業に対する市町村の負担を定めるものであります。

 次に、第92号議案から第98号議案は条例案件であります。
 第92号議案は、災害の復旧・復興に対する協力として、地方公営企業管理者、看護大学長及び管理職員の給与を減額するため、
 第93号議案は、市町村合併に伴い、当該区域内に所在する県施設の住所表記を変更するため、
 第94号議案及び第96号議案から第98号議案は、それぞれ関係法令等の改正等に伴い、引用条文等所要の改正を行うため
 第95号議案は、本年4月からのペイオフ解禁拡大に対応し、基金に係る預金債権の保護を図る上で所要の改正を行うため、
 それぞれ、条例の制定及び改正を行うものであります。

 次に、第99号議案及び第100号議案は、財産の処分について
 また、第101号議案から第105号議案までは、契約の締結及び変更について
 第106号議案は、急施を要するため、やむを得ず専決処分を行ったものについて、承認を求めるものであり、県税の過誤納還付に係る所要額について、一般会計予算に計上したものであります。
 第107号議案から第109号議案は、損害賠償額の決定について、
 第110号議案は、公有地の拡大の推進に関する法律施行令の改正に伴い、引用条文等所要の改正を行うため、

 最後に、第111号議案は、信濃川水系に属する一級河川の指定変更に関する意見について、
 それぞれ、お諮りするものであります。

 以上、各議案の概要につきまして説明申し上げましたが、何とぞ慎重ご審議のうえ、各議案それぞれについて、ご賛同賜りますよう、お願い申し上げます。

(3月16日説明要旨)

 ただいま上程されました第112号議案及び第113号議案から第115号議案は、平成16年度一般会計及び流域下水道事業など特別会計に係る補正予算でありまして、それぞれ予算の繰越についてお諮りいたしました。
 公共事業等の執行に当たりましては、年度内に完了するよう鋭意努めてまいりましたが、本年度は、7.13水害や中越大震災に係る公共事業を中心に、一部年度内に完了できない見通しとなりました。
 このため、一般会計においては2,048億2,168万5千円を、また、特別会計においても、それぞれ所要額を翌年度に繰り越すものであります。
 この結果、既に歳出予算と同時に議決をいただいております国の災害対策補正予算等に係る繰越と併せ、一般会計の繰越明許費の合計は、
2,417億3,134万円となった次第であります。
 今後とも、これら繰越事業の着実な実施に努める所存でありますので、よろしくご審議のうえご賛同を賜りますようお願い申し上げます。

(3月24日説明要旨)

 ただいま上程されました議案2件は、いずれも人事に関する案件であります。

 第116号議案は、教育委員会委員を任命するため、
 第117号議案は、監査委員を選任するため、

 それぞれお諮りいたしました。
 よろしくご審議のうえ同意を賜りますようお願い申し上げます。

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