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平成14年9月定例会(産業経済委員長報告)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0003294 更新日:2019年1月17日更新

平成14年9月定例会 産業経済委員長報告(10月11日)

委員長 早川 吉秀

 産業経済委員会における付託案件の審査並びに調査の経過と結果について御報告申し上げます。

 まず、産業労働部関係として

  1. 東京電力株式会社の原子力発電所における自主点検・補修作業結果記録に係る不正事件に関連して
    • 柏崎刈羽原子力発電所については、4号機・5号機の再循環系配管に係る自主点検が行われていないことや、当該配管に同じ材質を使った原子力発電所で応力腐食割れが発生していることから、県民の安全・安心のため、国と事業者に対し、可及的速やかに全号機を止めて総点検を実施するよう要請されたいこと。
    • 東京電力株式会社による一連のトラブル隠しについては、県民の原子力発電に対する信頼の回復が求められていることから、不正行為に対する厳正な処分など、県民の目に見える形での具体的な措置を国に要望すべきとの意見。
    • 柏崎刈羽原子力発電所との安全確保に関する協定については、県が東京電力株式会社に適切な措置の要求を行う上で唯一の根拠となっているものであるので、今回の一連のトラブル隠しを踏まえ、立入調査権の強化や原子力発電所の停止要請などを含めた内容の見直しを検討すべきとの意見。
  2. 観光行政に関連して
    • 観光振興に当たっては、観光の多様化や個性化の進展により体験型の観光が増えてきており、地域に大きな経済効果を及ぼすことが期待されるので、農業や漁業など産業との連携を図りながら体験型観光の一層の推進に取り組むべきとの意見。
    • 県内の祭りやイベントへの観光客の誘致に当たっては、現在、県内からの観光客に比べ県外からの観光客が少ない状況であり、地域の活性化や経済効果の面において県外観光客数の増加に向けた取組が重要な課題となっているので、県としても市町村との連携により県外観光客に対する積極的なPRに努めるべきとの意見。

 次に、農林水産部関係として

  1. 農薬の管理指導体制については、農薬管理指導士の販売店における配置や、県の立入検査が実施されていたにもかかわらず、今回の無登録農薬問題の発生を防ぐことができなかったことから、県として管理指導体制を強化するとともに、実効性のある法律の整備を国に要望すべきとの意見。
  2. 農薬を使わない農業の推進に当たっては、無登録農薬問題の発生などによる、安全・安心な農産物に対する消費者ニーズの高まりの中で、環境に対する配慮の面からも積極的に推進すべきと思われるので、消費者の理解を高めるためのPRを行うとともに、生産者への指導の強化に努めるべきとの意見。
  3. 売れる米づくりの推進に当たっては、食味の良さが求められる一方で、低価格化が重要な要素であると思われるので、おいしい米作りとともに、コストのかからない生産システムの構築に積極的に取り組むべきとの意見。
  4. 漁業協同組合の合併の推進については、各組合間における経営状態の格差が合併を進める上で大きな阻害要因になると思われるので、経営が厳しい組合に対する支援制度の拡充を国に働きかけるとともに、県においても検討すべきとの意見。

 次に、農地部関係として

  1. 西蒲原地域における農業用水の確保については、利水計画のあった清津川ダムの実施計画調査の中止により、将来的な農業用水の不足が懸念されるので、今後の農業基盤整備を進める中で水利用の合理化を行うなど農業用水の安定的な確保に向けた積極的な取組を行うべきとの意見。
  2. 農業用ため池については、安定的な農業用水の確保や防火用水等として大きな役割を果たしているが、施設が老朽化したものや農業従事者の担い手不足などから施設の維持管理が困難となっているものが見受けられるので、豪雨時などによる災害防止の観点からも、施設の保全や防災体制の早急な整備に努めるべきとの意見。

 以上が、審査並びに調査の過程で述べられた主な要望・意見の概要であります。

 次に、議案採決に先立ち、各党党議結果の報告を求めたところ、各党とも全議案いずれも原案賛成というものであります。
 次いで採決を行い、全議案とも原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、請願・陳情の審査結果について申し上げます。
 継続中の請願平成13年第1号、継続中の陳情平成11年第30号、平成12年第8号、平成14年第7号及び平成14年第8号については、継続審査。残りの請願第5号については、願意妥当と認め、採択すべきものと決した次第であります。

 以上をもって、報告といたします。

平成14年9月定例会(委員長報告)

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