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平成17年6月定例会(総務文教委員長報告)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0002216 更新日:2019年1月17日更新

平成17年6月定例会 総務文教委員長報告(7月15日)

委員長 小川 和雄

 総務文教委員会における付託案件の審査経過並びに結果について、御報告申し上げます。

 まず、総務部関係として

  1. 三位一体改革の補助金削減案に係る審議に当たっては、国庫補助負担金の交付金化により、地方の自主性・裁量性の拡大や採択基準・要件の緩和がされるというものの、本県の特性としての中山間地農業の基盤整備など補助金等による事業実施の現状や各県知事の一般財源化に対する動向を考慮する必要があるとともに、従来から議論のある公共事業に対する万全な財源の確保に懸念があるので、公共事業費が第二期改革に持ち越された経緯などを含め地方案の決定の場における発言に慎重を期すべきとの意見。
  2. 指定管理者制度の実施に当たっては、新潟県公共施設改革委員会により選定された公共施設のうち23施設で実施の方向とされているものの指定管理者の公募の結果として、新たな管理者の指定に伴い、従来からのプロパー職員の失職も懸念されるので、公益法人などを設立し、管理を委託してきた県の立場としての観点から十分な対応に配慮すべきとの意見。
  3. 県における一般職員給与等の臨時的削減については、7.13新潟豪雨災害や新潟県中越大震災などの被災市町村において、職員の時間外勤務手当などの返納により復興に対する財源的支援がされている一方、厳しい財政下にある県においても特別職と管理職の職員及び県議会議員が継続した給与等の臨時的削減を実施し、経費削減策に協力しているので、全国的に給与水準が高いとされる一般職員についても早期に取り組むべきとの意見。

 次に、総合政策部関係として、

  1. 本県の高速交通体系の整備の推進については、北陸新幹線の開業におけるいわゆる2014年問題の解消を含め新潟駅の連続立体交差事業や羽越本線の高速化及び新潟空港アクセスの改善など県勢の要となる新潟市の拠点性を高める意味での検討がなされているものの、現下の厳しい財政状況や未だ財政再建団体への転落の危惧が解消された状況ではないので、本県の実情と発展を踏まえ関係機関との綿密な協議と連携のうえで事業の展開に努めるべきとの意見。
     また、長期にわたり検討がされている上越・長岡間のミニ新幹線構想は、大阪・青森間の国土軸を形成する一端となるので、県の重要課題として検討すべきとの意見。
  2. 新潟県中越大震災復興基金に係る支援事業については、1,800件にも及ぶ市町村等からの公募メニューの提案があり本年度、535件を集約した47事業を事業化することとし、更なる事業実施に向けた継続審査を行っているものの、被災地域における基金制度の活用に対する理解不足も懸念されるので、周知の徹底を図るとともに事業費予算の効率的運用と復興に向けた早期実施に取り組むべきとの意見。

 次に、教育委員会関係として、

  1. 全県学力調査については、児童生徒の学力低下が危惧される中で、基礎学力の定着状況を把握するため実施されたものであるが、小学校においては、概ね期待された目標値に達することができたものの、中学校においては、目標正答率に未達成者が多く見受けられるので、調査結果の分析から得られた授業の改善方法や少人数学級での実施の評価及び地域性の課題を抽出し、今後の学習における適切な指導を学校や地域に対し行うとともに、継続的な実施に努めるべきとの意見。
  2. 教員の長期休職の解消については、学校教育における多種多様な教育環境の中で児童等に対するきめ細やかな指導が行われているものの、長期休職者の過半数を占める精神的疾患の要因が学校や家庭をはじめとした人間関係や多忙を極める業務量が相乗したストレスによるものと考えられるので、健康管理の面から、教員の長時間に及ぶ自発的な業務実態の把握に努めるとともに精神的負担の軽減につながる業務の簡便化に取り組むべきとの意見。

 以上が、審査の過程で述べられた主な意見の概要であります。

 次に、議案採決に先立ち、各党党議結果の報告を求めたところ自由民主党、新潟みらい並びに無所属の会からは、全議案いずれも原案賛成。
 社会民主県民連合からは、第121号議案及び第154号議案の2案については、住民アンケートや住民投票、その後の町長選挙及び住民投票条例の直接請求が否決されるという経過をたどり、流動的な状況にあることから継続審査。第119号議案ついては、指定管理者制度の導入に当たり、民間委託による安易な効率化を目指すのでなく、これまで県が担ってきた公共サービスを、今後とも維持向上させるため、県の責任を明確にしたうえで取り組むこととの意見を付して原案賛成。その他の議案については、いずれも原案賛成。
 日本共産党からは、第119号議案については、公の施設設置の目的に沿わずサービスの質や安定性・専門性低下の恐れがありながら、サービスの質などが担保される情報公開の規定も不十分であるため。第121号議案については、住民投票条例を求める多数の町民の声を無視した合併に伴う関係条例に関するものであるため。第126号議案については、個人県民税の定率減税の縮減及び老年者に対する非課税措置の廃止など、住民の負担増となるため。第154号議案については、住民投票条例を求める多数の町民の声を無視したものであるため、それぞれ反対。その他の議案については、いずれも原案賛成というものであります。

 次いで採決を行い、全議案とも原案のとおり可決及び承認すべきものと決しました。

 次に、請願・陳情の審査結果について申し上げます。
 請願第3号、継続中の請願平成15年第4号、第9号、第10号、第20号、平成16年第6号、第10号、第15号、第16号、平成17年第1号、第2号、継続中の陳情平成15年第16号から第18号まで、平成16年第3号、平成17年第4号、第7号及び第10号については、継続審査すべきものと決した次第であります。

 以上をもって、報告といたします。

平成17年6月定例会(委員長報告)
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