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平成18年9月定例会(第29号発議案)
平成18年9月定例会で上程された発議案
障害者自立支援法の抜本的な改正を求める意見書
第29号発議案
障害者自立支援制度の充実を求める意見書
上記議案を別紙のとおり提出します。
平成18年10月13日
提出者 米山 昇、小山 芳元
賛成者 斎藤 喜和、塚野 弘、長部 登
桝口 敏行、大渕 健、竹山 昭二
杉田 弘美、佐藤 信幸、市川 政広
近藤 貞夫、佐藤 浩雄、松川 キヌヨ
青木 太一郎、五十嵐 完二、内山 五郎
中川 カヨ子
新潟県議会議長 渡辺 惇夫 様
障害者自立支援法の抜本的な改正を求める意見書
本年4月から障害者自立支援法が施行され、障害者の施設や居宅支援の利用に応益(定率)負担制度が導入された。その影響は障害者の生活を直撃し、入所施設からの退所、通所施設への利用の断念、ホームヘルプサービス利用を手控えるなどの形で、生活水準の低下を引き起こしている。また、障害者施設は、報酬単価の引き下げや日払い化によって、運営の継続が困難な状況に追い込まれている。
障害者の生活実態を重く見た地方自治体は、サービス利用料・自立支援医療費について独自の負担軽減策を行っているが、施行直後から軽減策を講じなければならない事態は、そもそも法の制度設計に無理があったといわざるを得ない。
さらに、10月から、新サービス体系への移行、新たな障害程度区分に基づく支給決定など本格的な施行が始まるため、障害者、家族、事業所への影響は深刻さを増すことが予想され、抜本的な改正が必要である。
よって国会並びに政府におかれては、下記事項について特段の措置を講じられるよう強く要望する。
記
- 障害者自立支援法施行による障害当事者、家族、事業者、地方自治体への影響調査を早急に行い、真にノーマライゼーションの理念に即して同法の検証を根本から行うこと。
- 利用者負担が軽減されるよう、応益(定率)負担制度を抜本的に見直すこと。
- 障害者・障害児が安心して医療を受けられるよう、同法から自立支援医療を切り離し、従来の精神通院医療、育成医療、更生医療に戻すこと。
- 障害者程度区分の認定については、適切な判定が非常に難しいことから、障害当事者の個々の生活ニーズに基づく支給決定の仕組みに作り替えること。
- 自治体の積極的な取り組みが可能となるよう地域生活支援事業の予算を大幅に増額すること。また、移動支援は国の義務的経費とし、障害者の社会参加を保障すること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成18年10月13日
新潟県議会議長 渡辺 惇夫
衆議院議長 河野 洋平 様
参議院議長 扇千 景 様
内閣総理大臣 安倍 晋三 様
総務大臣 菅義 偉 様
財務大臣 尾身 幸次 様
厚生労働大臣 柳澤 伯夫 様