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平成22年9月定例会(請願第3号)
第3号 平成22年9月21日受理 産業経済委員会 付託
緊急的な米需給調整対策についての意見書提出に関する請願
請願者 新潟県農業協同組合中央会 会長 萬歳 章
紹介議員 村松二郎君 三富佳一君
(要旨)
平成21年産米は、政府の需要見通しを上回る米消費の減少や平成20年産米の大量持ち越しに伴う契約・販売進度の大幅な遅れなどから、価格は出来秋から60キログラム当たり1,000円近く下落したうえ、30万トン以上が古米として持ち越される見通しとなっており、収穫期を迎えている平成22年産米の需給と価格への影響が懸念される。
さらに、平成22年産米は、過剰作付けが見通されることや、豊作基調で推移していることなどから、20万トンから40万トン程度の過剰米の発生が懸念されており、米の消費減少や平成21年産米の持ち越し在庫などと合わせ、60万トンから80万トンもの需給ギャップが生じかねない状況である。
こうした状況を放置すれば、平成22年産米の全国的な価格下落と、数年にわたり低米価が定着化することへの危惧(きぐ)、在庫を抱える産地・生産者の所得減少、国の財政負担増、全国的な生産数量目標の削減などにより、国の需給調整と米戸別所得補償制度に参加した農家ほど、営農の不安や制度への不信を抱きかねない。
かかる危機的な状況を改善し、稲作生産者が安心して経営を展望できるよう、次の事項に掲げた緊急的な需給調整対策を早急に実施すべきである。
ついては、貴議会において、生産者が将来に自信と希望を持って農業を営めるよう、次の事項を内容とした意見書を国に提出されたい。
- 平成22年産米の適正な需給・価格環境を整備し、米価の大幅下落を招かないようにすること。
- 政府による緊急的な需給調整対策を早期に決定し、市場へアナウンスすること。
- 政府棚上げ備蓄(主食用米の買い入れ及び非主食用処理)は、平成22年産米から前倒しし、早期に実施すること。
- 政府が定める生産数量目標を適切に管理するための出口対策を含め、整合性の取れた政策体系を確立すること。