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平成22年12月定例会(第49号発議案)
平成22年12月定例会で上程された発議案
B型肝炎患者の救済を求める意見書
第49号発議案
B型肝炎患者の救済を求める意見書
上記議案を別紙のとおり提出します。
平成22年12月17日
提出者 厚生環境委員長 西川 洋吉
新潟県議会議長 小野 峯生 様
B型肝炎患者の救済を求める意見書
我が国には、肝炎ウイルス感染者や肝炎患者が多数存在しているが、その大半は、血液製剤の投与、輸血、集団予防接種における注射器(針、筒)の使い回しなどの医療行為による感染であり、国の責任による医原病と言われている。
この問題については、平成18年6月に、最高裁判所が国に法的責任があることを明白に認め、平成21年12月に成立した肝炎対策基本法においても、国自身が、集団予防接種により被害を出したことの責任を認めており、国の加害者としての法的責任はより一層明確になっている。
しかしながら、最終の司法判断で国の責任が確定しているにも関わらず、現在、集団予防接種によるB型肝炎ウイルス感染被害の救済を求める訴訟が、全国10地方裁判所で係争中である。既に本年3月、札幌・福岡の両地方裁判所が相次いで和解勧告を行い、国も和解協議に応じる意向を表明してはいるが、被害者の救済に向けた誠意ある対応をとっておらず、解決を引き延ばしている状況にある。解決を待たずに亡くなった原告である患者も多くいることから、早急なB型肝炎患者の救済が求められているところである。
B型肝炎は慢性肝炎から肝硬変、肝がんに進行し、あるいは慢性肝炎を経ないで突然肝がんを発症することもある極めて深刻な病気である。原告のみならず、多くの肝炎患者は、今後の症状悪化に対する不安や、多額の治療費の自己負担額、そしていわれのない差別・偏見に苦しみながら日々生活している。
よって国会並びに政府におかれては、肝炎に関する正しい知識の啓発活動に努めるとともに、これらの患者を救済するために基本法の趣旨に則り、速やかに必要な措置を講ずるよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年12月17日
新潟県議会議長 小野 峯生
衆議院議長 横路 孝弘 様
参議院議長 西岡 武夫 様
内閣総理大臣 菅 直人 様
法務大臣 仙谷 由人 様
財務大臣 野田 佳彦 様
厚生労働大臣 細川 律夫 様