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平成23年6月定例会(陳情第17号)
第17号 平成23年6月16日受理 総務文教委員会 付託
米軍普天間基地の移設問題に係る関係自治体の住民意思の尊重と反映を求める意見書提出に関する陳情
陳情者 新潟県平和運動センター 議長 渡辺英明
(要旨)
昨年5月、日米両政府は米軍普天間基地移設に関する共同声明を発表し、移設先を名護市のキャンプシュワブ辺野古崎地区とこれに隣接する水域とした。しかし、最近になり米国議会で新たな動きが出始めている。
今年の5月11日、米上院軍事委員会のレビン委員長(民主党)とマケイン筆頭理事(共和党)、ウェッブ委員(民主党)は、普天間基地の辺野古移設は「非現実的」で「実行不可能」と共同声明を出した。米国では議会が予算について強い権限を持っており、上院軍事委員会の有力メンバーである3氏の共同声明をオバマ政権は無視することはできない。レビン上院議員は「沖縄とグアムでの政治的現実と、2011年3月の破局的な地震と津波の破壊により、日本に課される巨大な財政負担も考慮されなければならない」と述べている。普天間基地の辺野古移設は、米国議会から「実行不可能」の烙印(らくいん)が押された。
沖縄県では、「米軍普天間基地飛行場の早期閉鎖・返還と県内移設に反対し、国外・県外移設を求める意見書」を、沖縄県議会をはじめ、沖縄県下41のすべての自治体が採択している。昨年の沖縄県知事選挙でも、現職の仲井眞知事が県内移設反対に転じ当選した。沖縄の住民の意思は、普天間基地の県内移設反対で一致している。
地方自治の推進は、民主主義国家をひょうぼうする国々の世界的な潮流である。住民の福祉・安全を守るのは、住民といちばん身近に接する地方自治体にほかならない。私たちは、地方自治を擁護する立場の一人として、沖縄の住民の意思が尊重されることを願ってやまない。
ついては、貴議会において、米軍普天間基地の移設問題に係る「関係自治体の住民意思の尊重と反映」を求めることを内容とした意見書を国に提出されたい。