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平成26年2月定例会(提案理由)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0004301 更新日:2019年1月17日更新

平成26年2月定例会提出議案知事説明要旨

議案についての知事の説明を掲載しています。(2月24日 知事説明要旨)
 平成26年2月定例県議会の開会に当たり、私の所信の表明と提案いたしております議案の概要を申し述べ、議員各位並びに県民の皆様のご理解とご協力をお願いしたいと存じます。

 まず、ソチオリンピックについてです。
 今朝まで開催されていた今大会において、村上市の平野歩夢選手が男子スノーボード・ハーフパイプで銀メダルを、南魚沼市の小野塚彩那選手が女子フリースタイルスキー・ハーフパイプで銅メダルを、妙高市の清水礼留飛選手が男子ジャンプ団体で銅メダルを獲得されました。平野選手は、冬季オリンピックでは我が国最年少という快挙です。3名の方々がオリンピックという大舞台で自分の力を存分に発揮されたことに大きな感動を覚えると同時に、そこに至るまでのたゆまぬ努力とご家族を始め周囲の方々の支えに敬意を表したいと思います。
 本県からは、今大会でメダルを獲得した3人を始め10人の選手が出場されました。それぞれの選手の方々には、この経験を活かして更に大きく飛躍されることをご期待申し上げます。
 県としても、今後、こうした夢の舞台での活躍を目指して頑張る方々への支援体制を更に強化してまいりたいと思います。

次に、我が国経済の現状と課題についてであります。この1年余り、我が国経済は、いわゆるアベノミクスの大胆な金融緩和と機動的な財政出動による円高の是正や株価の上昇を背景に、大企業を中心とした業績の回復や消費マインドの改善などにより、景気回復の動きが広がってきました。政府の直近の景気判断は「緩やかに回復している」であり、1年前の「景気は一部に弱さが残るものの、下げ止まっている」という状況からは数段階改善しています。全国の消費者物価も昨年12月の指数は、生鮮食品を除く総合で前年同月から1.3%上昇し、7か月連続のプラスとなっており、物価が上昇局面に入りつつあるように思われます。しかしながら、安倍首相も述べているように、デフレ脱却は未だ道半ばという状況にあります。賃金の引上げに向けた動きも徐々に出てきてはいるものの、回復実感の乏しい地方の中小企業を含めた動きには至っておらず、今後、賃金の引上げにより更に消費が増加し、企業業績の向上へとつながる好循環が実現するかは不透明と言わざるを得ません。
 そうした中で本年4月から消費税率が引き上げられようとしています。増税前の駆け込み需要の傾向が住宅や自動車などに顕著にみられ、その反動減が懸念されています。加えて、最近は世界経済の影響から、為替、株式ともに不安定な値動きになっており、今後の景気の先行きは楽観を許さない状況になっています。これまでも申し上げているとおり、今必要なことは、インフレターゲット政策など大胆な金融・財政政策を講じ、市場にお金が回るようにすることであり、経済規模を拡大し、相対的に債務の比率を下げることです。そして、デフレ脱却を確かなものとすることです。
 本県としては、今後もこうした経済の動きを見極めながら、特に景気の落ち込みが顕著となると見込まれる4月から6月の消費の落ち込みを最小限とするため、地方政府として可能な限りの対策を講じてまいります。
 一方、本県にとって、現在、喫緊の課題となっているのが人口減少問題です。昨年10月1日現在の推計人口は前年比16,295人の減少であり、16年連続の減少となっています。県では、その対応策について昨年度末に設置した人口問題対策会議において議論を重ねてまいりました。自然減については、出生数の増加につなげていくための時間的・経済的なゆとりをどうつくっていくのか、社会減については、若者の転出超過が減少全体の9割を超えている状況を踏まえ、若者に県内に残ってもらい、あるいは戻ってもらうための雇用や教育の環境をいかにつくっていくのか等について、多様なご意見をいただいているところです。特に自然減の問題は、日本全体の人口が減少局面にある中で国家的な課題ですが、現在のところ、国として有効な対策が打たれているとは言いがたい状況です。また、地方としても財源に関する制約も多く、可能な対策にも限界があるのが実情です。しかしながら、一人が生涯で納める税金は約4,300万円との試算もあります。このことを考えれば、出生数を増やす施策はまさに投資であり、国も地方もそうした観点に立って考えていく必要があります。
 将来の納税者を増やすための国債の活用は、次世代への付け回しではなく、年金問題等を解決する「未来への投資」であり、現代の「米百俵の精神」であると考えております。
 県といたしましては、何が有効なのか知恵を絞ることは当然としても、特効薬がない中で、まずは実行し、その結果を検証しながら進めていくことも必要であると考えております。そのため、経済界からの提言等を踏まえ、現時点で考え得る対応策をモデル的に実施していくための検討経費等を今議会にお諮りしたところです。今後、検討結果を踏まえて、具体的な対策の方向性に加え、国債の制度を建設国債、赤字国債等との区分から投資国債、消費国債等へ変更する必要性など制度上の問題点についても国へ提言してまいりたいと考えております。
 来年度においては、こうした人口対策に加え、県民所得の向上や人づくりなど、明日の新潟の飛躍につながる施策を「未来への投資」として積極的に展開してまいります。
 その一つに、東京オリンピック・パラリンピックに向けた取組があります。昨年9月、日本中が歓喜に沸いた開催決定は、我が国の今後の成長、発展に向けた取組に一つの大きな目標を与えてくれました。本県としても、冒頭で触れましたように、夢の舞台を目指す選手の発掘や育成、各国代表チームのキャンプ地誘致、外国人ツアー客の誘客、県産品等のPRの取組など、大会に直結する取組はもちろん、選手や指導者が地域社会の中で活躍し、就職ができる環境、そして、全国から競技を行うために、新潟に集まる環境を作っていく取組を進めてまいります。
 エネルギーも本県の今後の発展にとって重要なテーマであると考えています。有望視されるメタンハイドレートの開発のほか、大陸との有利な位置関係にある利点を活かして、エネルギー安全保障の観点からも有益な日本海横断パイプライン構想やLNG受入れの拠点化など、将来を見据えた取組を進めていくことも、本県の魅力を高めていくことにつながると考えております。
 また、新年度は、県外に向かって本県をアピールしていく好機でもあります。4月からはデスティネーションキャンペーンが始まり、6月には天皇皇后両陛下をお迎えして全国植樹祭が開催されます。また、中越大震災、7.13水害から10年、新潟焼山火山災害から40年、新潟地震から50年となるなど、本県が見舞われた大災害からの節目の年でもあります。その経験と教訓を全国の方々に広く知っていただくことも含め、本年は、こうした様々な機会を積極的に活用して、本県の多様な魅力を発信してまいりたいと考えております。

 以下、本年の県政の主要課題について、述べさせていただきます。

 まず、経済・雇用への対応と成長分野への取組についてです。
 本県経済は、国同様に緩やな回復基調にあるとされ、有効求人倍率は1倍を回復し、企業の業況判断も大きく改善してきました。しかし、先行きについては多くの企業が消費税増税前の駆け込み需要の反動を懸念し、厳しい見方をしているのが実態です。先般、増税に伴う景気対策を中心とする5.5兆円の国の補正予算が成立しました。その内容や規模からみて、懸念される4月から6月の景気の落ち込みに対してどの程度効果があるのかについては心配もあります。本県としては、今議会に提案しております本年度補正予算案、及び新年度予算案において、国の経済対策を最大限活用するとともに、県の独自対策としても、金融面でのセーフティネットを確保した上で、投資事業の規模確保やマイナス金利制度による設備投資の促進、住宅や自動車の需要喚起にも努めるなど、県内景気の持続的な発展に向けて可能な限りの取組を行ってまいります。
 こうした景気対策に加え、新年度においては、経営基盤を支えるセーフティーネット対策を講じた上で、健康や、食品、エネルギー関連などの今後の成長分野へのチャレンジや起業を積極的に支援し、産業の高付加価値化を進め、地域経済の活性化と雇用の拡大に努めてまいります。
 この1年間で是正された為替環境を活用して、より大きな世界市場を取り込むことも本県経済の更なる成長にとって重要です。県内での生産機能や雇用の維持・拡大につながるよう配慮しつつ、海外での販路開拓の取組を総合的に支援してまいります。
 また、県では、次世代のエネルギー・産業施策の選択の幅を拡大させるため、多様な地域資源を活用しながら、新潟版グリーンニューディール政策を推進しておりますが、新年度においては、この取組を更に加速してまいります。
 まず、太陽光発電の導入拡大については、東部産業団地及び新潟競馬場跡地において県営の太陽光発電事業を拡大するほか、いわゆる「11町歩」と呼ばれる県有地や中条中核工業団地における民間事業者による導入を進めてまいります。
 また、粟島沖での潮流発電の導入実証のほか、雪冷熱を活用したデータセンターの誘致に向けた取組を推進するなど、新たな可能性を切り拓いていく取組も進めてまいります。
 昨年、国の調査で上越沖の海底にメタンハイドレートの存在が確認されました。新年度以降に埋蔵量を把握するための詳細調査を進めるとのことです。次世代エネルギー資源開発の今後の展開に大いに期待するとともに、国に対して採掘技術開発の着手等を促してまいりたいと考えております。同時に、地元としては、こうした好機をしっかりと地域振興に結びつけていくことが重要です。そのため、地元に経済的メリットが還元される仕組みについて研究を進めるとともに、必要に応じ国等への働きかけを行ってまいりたいと考えております。
 また、こうした将来の県勢の発展に資する産業分野への投資などを機動的に行えるようにするため、新たに基金を設置してまいります。
 加えて、間近に迫ってきた北陸新幹線の開業に向けた取組も積極的に行ってまいります。県としては、新年度に設置する関西情報発信拠点を活用して関西圏での本県の知名度向上を図り、誘客を進めるとともに、沿線地域における受入体制の整備に努めてまいります。また、4月からのデスティネーションキャンペーンを北陸新幹線開業に向けた戦略的な取組とも位置付けているところです。旅行者ニーズの把握や観光資源の評価・検証も行いながら、一過性ではなく継続的な観光誘客に努めてまいります。
 また、着地型観光のコンテンツづくりや、新潟の歴史や文化に支えられた食の魅力づくりなど、地域の提案をサポートする仕組みを強化してまいります。
 次に、TPPや農政改革を踏まえた農業施策の展開についてです。
 農業は、本県産業の中で付加価値を大きく伸ばす可能性がある分野の1つです。現在、農業施策は大きな転換期にあります。そうした中で、魅力ある農業を実現していくには、農家が自ら需要を踏まえ判断し、米生産が行えるようにすることが必要です。また、付加価値の環流を進め、若者が誇りと夢を持って取り組める産業へと発展させていくことが重要です。
 このため、新たに設置される農地中間管理機構等を活用しながら、経営基盤の強化を図るとともに、園芸振興や6次産業化等を一層推進し、他産業並みの所得を確保する経営体を育成してまいります。
 本県が誇る新潟米については、新潟米にふさわしい食味・品質を確保するため、区分集荷・販売等の取組を進めてまいります。また、晩生新品種の平成29年の本格出荷に向けた生産・販売戦略の策定や、米を食品素材とした新たな産業の創出に向けた研究開発も進めてまいります。
 このたびの農政改革では、本県が重視してきた非主食用米への生産誘導の方向性が示されました。これを受け、加工用米などの非主食用米を県内に安定的に供給する体制を構築してまいります。また、国の制度の効果を見極め、非主食用米への誘導効果等が不十分な場合には制度の修正を働きかけてまいります。
 農業従事者が減少し高齢化が進む中、新規就農者の確保は喫緊の課題です。県内の農業関係教育機関と農業現場の連携を強化することで、将来の本県農林水産業を担う人材を確保・育成し、持続可能な力強い農林水産業の実現を目指してまいります。
 なお、TPP交渉については、目標としていた昨年内の妥結に至らず、現在、前回に引き続きシンガポールにおいて閣僚会議が開かれている状況です。
 本県としては、かねてより申し上げているとおり、少なくとも主食である米は、段階的な関税撤廃も認めないことも含め、関税撤廃の対象から除外すべきと考えております。また、ミニマムアクセス米の拡大や低関税輸入枠の設定など、いかなる譲歩も行うべきではなく、これらについて、国に要望してきたところです。
 政府においては、仮に国益が実現されない場合には、交渉過程で撤退するべきであり、加えて最終手段として国会で承認しないとする環境を整えていくべきと考えております。

 次に、地域医療体制の確保についてです。
 医師及び看護職員の確保は、本県の最重要課題の一つです。本県の人口10万人当たり医師数は、全国42位の約195人で、全国平均より43人ほど少なく、看護職員も平成27年末の需要人員に対して、約1,500人不足しています。特に、医師については地域や診療科による偏在も深刻で、県立病院においても特定の診療科において具体的な影響が生じている状況にあります。
 こうした状況を改善していくため、引き続き勤務医招聘に向けた総合的な対策や臨床研修医の確保、勤務医の負担軽減・勤務環境の改善支援に取り組んでまいります。
 新年度においては、研修医の確保に向けて、魅力ある研修プログラムの開発や若手指導医等による医学生への働きかけを強化するとともに、現状の深刻さを踏まえ、県出身の県外医学生に対する奨学金の枠を拡大してまいります。
 また、県外から招聘した医師の勤務環境等の整備を支援するほか、臨床研修後に引き続き県内医療機関で勤務する研修医を対象にした奨学金制度の創設、医師養成・キャリア形成の各ステージで様々な相談にきめ細かく対応する専門相談員の配置など、医師の県内定着を図ってまいります。
 一方、看護職員については、再就業支援をよりきめ細かく実施するほか、インターンシップの充実によるUターン促進に取り組んでまいります。
 また、県立高校における5年制の看護科の設置検討や看護教員の養成支援を行うなど、県内での養成数の増加に向けて、養成施設の新設や定員増を促進してまいります。
 県といたしましては、今後も地方政府としてできうる限りの努力を行ってまいりますが、現行の制度・枠組みの下では、医師不足や医師の偏在の抜本的な解消には限界があります。引き続き国に対して医師養成に関する規制緩和等、抜本的制度改革を粘り強く働きかけてまいります。

 次に、各地域の取組についてです。
 平成27年6月に開院予定の新潟大学地域医療教育センター・魚沼基幹病院は、昨年11月に教育センター長が決定するなど、現在、体制づくりを進めております。新年度においては、医師・看護師を始め、開院時に必要なスタッフの確保を確実に進め、具体的な診療体制構築などの準備を行うこととしており、引き続き、指定管理者である一般財団法人新潟県地域医療推進機構における開設準備を支援してまいります。
 県央基幹病院については、先般、基本構想をまとめていただいたところです。提出していただいた構想の内容について、しっかり受け止めさせていただき、1日も早く、安心できる医療体制を構築してまいりたいと考えております。最大の課題は医師の確保だと考えております。県内の中核病院や診療所に影響が及ばないよう、関係者と調整して進めてまいります。
 また、十日町病院及び加茂病院の改築を着実に進めてまいります。
 救急医療の確保に重要な役割を果たすドクターヘリについては、先般、これまでの運航実績の検証を行い、冬季の出動割合が低いことや現場到着までの時間が長いことが課題として整理されたところです。来年度は、地上ヘリポートの整備などにより課題に対応するほか、更なる広域連携や複数機体制の導入等を検討してまいります。

 次に、人口問題対策と個を伸ばす教育の推進についてです。
 本県の人口減少問題については、冒頭にも述べさせていただいたところであり、昨年度末からの人口問題対策会議での多様な意見を新年度予算案へ反映するよう努めたところです。
 具体的には、自然減に対しては、出生数増加の誘導策をモデル的に実施するための検討のほか、子ども医療費については、市町村が1子・2子世帯への助成対象年齢を新たに拡充する場合の支援を強化してまいります。加えて、子育て世代のニーズが高い病児・病後児保育や未満児保育等について、運営経費等への支援を拡充してまいります。
 一方、社会減に対しては、若者の流出を防止するには、早い段階から自分の将来を考える機会を設け、郷土愛を育むことに加え、魅力ある教育環境と雇用の場を確保することが必要です。
 このため、県内で学び就職する学生の増加に向けて、小中高それぞれの段階で地域や経済界と連携したキャリア教育を推進するとともに、県内大学等の魅力アップに向けた特色ある取組を支援してまいります。また、雇用のミスマッチ解消に向けて、インターンシップを拡充するとともに、県内中小企業等の情報発信を強化してまいります。加えて、本県の暮らしやすさの魅力や求められる情報を分かりやすく総合的に発信する等によりUIターンを促進してまいります。
 県といたしましては、こうした様々な施策をきめ細かく実施し、県民の皆様が理想とする数の子どもを生み育てることができる環境の整備に全力で取り組むとともに、多くの若者等を惹きつけ、選ばれる新潟県づくりを進めてまいります。
 これまでも取組を進めてきた少人数学級については、今年度、小学校3年生を対象として実施した結果、学力面や学校生活への満足度などの点で効果があることが確認されたところです。このため、教育上の配慮から一定の規模を下回ることとなる場合を除き、新年度から小学校4、5年生及び中学校1年生に対象を拡充し、実施してまいります。
 また、県立高校については、特色ある学科の設置や先駆的な教育活動にチャレンジする学校を支援するオンリーワンの取組を進めてきたところであり、その更なる前進に努めてまいります。
 加えて、グローバル化の進展に伴い、豊かな語学力とコミュニケーション能力、国際競争力を身につけた人材を育成するため、英語教育を強化してまいります。私立高校においても、国際人材の育成を始めとする魅力ある高校づくりの支援に引き続き努めてまいります。
 県といたしましては、新潟の将来を担う人材の育成に向けて、子どもたちが自らの能力や興味・関心に応じて選択できる教育環境の整備を図り、夢や希望の実現を手助けできる学校づくりを推進してまいります。

 次に、国際交流の拡大についてです。
 本県としては、これまでの交流実績や地理的な優位性を活かしながら、北東アジアをはじめ各地域との幅広い交流を積極的に進めてまいります。
 中国、韓国との交流が、本年度も引き続き、領土問題等により大きな影響を受けております。そのため、問題解決の一助として、相互理解を進めるための地域間交流は重要であり、本県としては、今後も粘り強く取り組んでまいりたいと考えております。
 こうした中で本県の拠点性を更に向上させるためには、これまで以上に様々な角度から経済交流や人的交流のパイプを太くし、本県が結節点となる取組を強化する必要があります。
 そのためのインフラについてでありますが、4月から対岸諸国との物流基盤である新潟港のコンテナターミナルの運営が民営化されます。港湾運営に民間の視点が取り入れられ、効率的で柔軟な運営が実現し、港湾サービスが向上することを期待しているところです。県としても、県内港のコンテナ取扱量の増加に向けて、荷主や船社等への支援を積極的に行うとともに、リードタイムの短い、利便性の高い航路の充実に努めてまいります。
 また、中国東北部との物流ルートとして開設した日本海横断航路については、課題であった安定運航を実現するため、官民の協力により新たな船舶を確保し、主体的に運航できる体制を模索してまいりたいと考えております。
 航空路線については、引き続き国際ハブ空港との接続強化による乗り継ぎ利便性の向上に積極的に取り組んでまいります。
 新潟空港の重要な国際路線であるソウル線については、3月末からデイリー化が復活することとなったところです。今後は唯一の国際線のデイリー路線として安定した運航が継続されるよう、更なる利用促進に努めてまいります。
 また、休止しているロシア極東路線については、昨年夏のチャーターが成功し、今年の夏は昨年の4倍以上の運航が予定されております。経済や観光、教育など様々な分野において官民一体となって利用を促進し、定期便の復活につなげてまいりたいと考えております。
 北東アジアとの交流を強化する一方で、今後は、成長が続く東南アジア地域を始め、より大きな視野で市場をみていくことが本県の経済や文化、教育の発展にとって重要と考えております。
 東南アジアでは、経済市場の中心であるシンガポール等において、物産展の開催やビジネスコーディネーターの配置等により企業の現地活動を支援し、新たな販路の開拓に取り組みます。また、タイや台湾等もターゲットにプロモーション活動を強化し、観光客の誘致を図るほか、新たにベトナムから留学生を受け入れるなど人的交流も強化してまいります。
 また、世界中から人と情報が集まるニューヨークに、現地の県人会の方々のご協力をいただきながら、新たに本県のPRコーナーを設置したいと考えております。新潟の地酒を始め、県産品の販路開拓に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、安全・安心で魅力ある新潟県づくりについてです。
 まず、原子力発電所を巡る動きと本県の対応についてです。
 去る1月15日に、国、東京電力、金融機関、株主等の対応を一括してとりまとめた、東京電力の「総合特別事業計画」が、政府により認定されました。
 しかしながら、この計画は、安全確認もされていない柏崎刈羽原子力発電所の再稼働を盛り込んだものです。貸し手責任、株主責任を棚上げにして、モラルハザードを起こし、安全文化を破壊する計画であることを懸念しています。
 まずやらなければならないのは福島第一原子力発電所事故の検証と総括です。なぜメルトダウンを公表するのに2ヶ月も要したのか、設備の他に意思決定過程や法制度の問題点等が明らかにされない限り、安全確保はできないものと考えています。こうした、過去の総括がなされていないため、柏崎刈羽原子力発電所のフィルターベントを検討する事故想定についても、福島第一原子力発電所事故後に設置した安全設備が機能することを前提として、放射性物質放出まで18時間かかるという、現実と乖離したような想定が出てくるのではないかと受け止めています。
 県としては、安全管理に関する技術委員会に、福島第一原子力発電所事故の検証をお願いしており、現在、検証すべき主要な課題毎に、少人数のディスカッションが行われています。
 東京電力には、是非そうした場で真実を明らかにしてもらいたいと思いますし、それができなければ安全確保のために、東京電力を破綻処理し、発送電分離することも必要であると考えています。

 次に、防災対策等についてです。
 まず、去る2月14日から関東地域を襲い、多数の死傷者や集落の孤立を生じた記録的な豪雪についてお見舞い申し上げるとともに、一日も早い復旧を祈念致します。
 県では、山梨県及び埼玉県からの応援要請を受け、速やかに先遣隊を派遣するとともに、建設業協会や県内自治体等と連携し、雪国で培った技術を活かして被災地の道路除雪等を行ってきたところです。今後も必要な危機管理には、的確に対応してまいりたいと考えております。
 次に、地域防災計画の見直し等についてです。
 国においては、これまで数次にわたり災害対策基本法や原子力災害対策指針等が改正され、大規模災害への対応が進められている一方、近年、局地的かつ急激に進展する災害が多発しており、多様な災害を想定した備えが必要です。県としては、これらを踏まえた防災対策を強化するため、地域防災計画に「津波災害対策編」、「土砂災害対策編」を独立した編として新たに位置づけるなどの見直しを本年度内に行うこととしております。
 加えて、原子力災害発生時における市町村の避難計画策定の取組を支援するため、先般、現時点における防護措置の考え方等をまとめた、広域避難の行動指針案をお示ししたところです。
 県といたしましては、引き続き市町村と連携し、原子力防災対策の実効性を高めるとともに、国に対しては、原子力災害対策法制と自然災害対策法制の一体化や原子力災害への対策強化を働きかけてまいりたいと考えております。
 近年、全国各地で自然災害が頻発しており、特に東日本大震災以降は日本列島が活動期に入ったとも言われています。このため、災害に強い安全・安心な県土の整備と保全を進めることが重要であるとともに、高度経済成長期に集中的に整備したインフラの老朽化対策も積極的に進めていく必要があります。
 しかしながら、我が国の社会資本ストック額は、平成15年度をピークに年々減少しており、いわゆる過小投資が続いています。これは、インフラの良好な維持管理ができていないことを意味しています。
 県としては、県民のくらしと命を守るため、適正な投資水準の確保について国に要望するとともに、本年度末を目途に策定している社会資本維持管理計画に基づいて必要な点検・調査等を行い、予防保全によるトータルコストの縮減を図りながら、計画的かつ効率的な維持管理及び補修に努めてまいります。
 また、災害時において、様々な役割を担うことも多い公共建築物の耐震化は、早期の対応が必要な課題であると認識しております。そのため、これまでも計画的な改修に努めてきたところですが、今議会に提案しております本年度補正予算案において、県立高校や特別支援学校、地域振興局の耐震改修を更に前倒して実施することとし、必要な経費についてお諮りしているところです。

 次に、交通機関の利便性向上による本県の魅力の向上についてです。
 北陸新幹線の開業と同時に並行在来線の開業も間近に迫ってまいりました。運行主体であるえちごトキめき鉄道株式会社では、昨年12月に国土交通大臣に対し鉄道事業許可の申請を行うとともに、開業に向けて必要な鉄道施設の整備を進めております。
 また、いわゆる「四セク化」のための仕組みづくりや、サポーターの募集等によるマイレール意識の醸成、リゾート列車の導入などの利用客増加に向けた取組についても、精力的に進められております。
 県といたしましても、新駅整備の具体化に向けた可能性調査の実施等を通じて、沿線3市と協力しながら、利便性向上に向けた取組を支援してまいりたいと考えております。
 また、北陸新幹線開業により、関西方面等との交流の促進において重要性が増す小木・直江津航路については、昨年6月定例会における議決に基づき、航路の維持のため、新年度より一定の赤字補填を行ってまいりたいと考えております。
 なお、長年の課題となっておりました朱鷺メッセの連絡デッキの復旧については、先の定例会で和解議案の議決をいただいたことから、新年度から再建に着手したいと考えております。

 次に、地方分権改革についてです。
 「平成の大合併」で始まった地方交付税の特例加算の期限切れが迫っている中、自治体の安定的な財政運営を維持するための対応が求められています。新年度の地方財政対策においては、本県も要望していた支所機能の維持などの財源が新たに措置されることとなったところであり、市町村数が約4分の1にまで減少した本県にとっては、大きな効果が見込まれる対応と評価しているところです。
 市町村合併に関しては、約10年が経過した今、地域の実情を見つめ直し、住民が期待する基礎自治体の姿を改めて探る必要があると考えております。県としては、今後、有識者の意見も伺いながら合併の検証を進め、今年の夏を目途に報告書をとりまとめてまいります。
 一方で、新年度の地方財政対策や税制改正には地方分権の推進の観点から憂慮すべき点もあると考えております。一つには、県税である法人住民税の一部を国税化し、地方交付税として国が配分することとされたことがあります。地方消費税率の引上げによる税源の偏在是正のためではありますが、地方分権の推進の流れには逆行するものであり、本来は、地方が自ら配分を決定できる地方共有税などにより対応することが望ましいと考えております。
 また、地方財政対策に計上された「地域の元気創造事業費」については、国が地方の行革努力等を評価し、地方交付税で財源を措置するとのことです。地方固有の財源である交付税を用いて地方の主体的な取組を国が評価し、誘導するような仕組みは、地方分権の観点で適切ではないと考えております。
 いずれにいたしましても、地方分権改革の本質は、地方の自己決定力を高めることにあると考えております。政府には、今後の道州制に関する議論においても、広域化ありきではなく、真の地方分権改革の実現につなげるという信念を持って取り組んでほしいと考えております。
 県といたしましては、基礎自治体の自治権を拡充しながら、広域自治体は広域・専門行政を担うという役割分担の整理を、引き続き、まずは政令市と進めてまいります。

 以上、申し述べましたように、我が県を取り巻く社会・経済情勢は依然として楽観できるような状況にはなく、多くの対応すべき重要、喫緊の課題があります。未来に夢を持ち、誰もが安心して暮らせる豊かな新潟県の実現に向け、全力で取り組んでまいります。議員各位並びに県民の皆様のご理解とご協力をお願いします。

 次に、前定例会以降の県政の主な動きについてご説明いたします。

 まず、信濃川水系の河川整備計画についてです。
 国は、去る1月6日、大河津分水路の改修を柱とし、戦後最大規模の洪水に対応する整備等を内容とする信濃川水系河川整備計画を策定しました。
 信濃川水系は、国と県が分担して管理しており、流域の市町村からは、整備促進に加え、国への直轄編入の要望を受けているところです。そのため、本計画の同意にあたっては、県管理区間の整備への十分な予算措置を行うこと、及び直轄編入については、地域経済の活性化等に大きな役割を果たしている地元の建設産業への優先調達を条件に国が検討を行うことを意見として付したところです。
 県といたしましては、県民が安全で安心して暮らすために本計画が早急に進められることを期待するとともに、災害に強いふるさとづくりに向け、国や市町村と連携しながらハード、ソフト両面から総合的に取り組んでまいります。

 次に、県立武道館についてです。
 昨年12月、基本構想検討会議から検討結果の報告をいただいたところです。今後は、これを尊重しながら、順次建設に向けたステップを踏んでまいりたいと考えております。新年度においては、施設に加え、運営、管理等も含めた基本計画を策定することとしております。

 次に、水俣病への対応についてです。
 昨年4月の有機水銀中毒の影響を受けて病気になった方々は水俣病であるという基本原則に立ち返った最高裁判決に続き、10月には、国の公害健康被害補償不服審査会において、この判決に沿った裁決がありました。こうした動きの中で、昨年末から新たな訴訟も複数提起されている状況にあります。
 しかしながら、国では認定基準そのものの見直しはしない方針を崩しておりません。
 国には、最高裁判決に沿った終局的な解決を目指し、抜本的な解決策を示していただきたいと考えております。本県としては、そのことを強く国に要請するとともに、最高裁判決に沿った認定審査や、水俣病特措法に係る異議申立ての審理、新潟水俣病地域福祉推進条例に基づく取組の推進などを通じ、すべての水俣病患者の方々が救済されるよう取り組んでまいります。

 次に、北朝鮮による拉致問題についてです。
 昨年12月12日に拉致被害者の救出を求める街頭演説に参加し、全面解決へのお力添えを県民の皆様に呼びかけてまいりました。
 ちょうどその日には、北朝鮮で金正恩第一書記の後見人といわれていた張成沢氏に死刑判決が下され、即日執行されました。北朝鮮の体制内部は未だ不透明な状況であり、拉致問題への影響が懸念されます。
 今年は第2回日朝首脳会談が行われ、蓮池さん、曽我さんのご家族が帰国されてから10年となりますが、その間、拉致問題は何ら進展がありません。拉致被害者の帰りを待つご家族も高齢化しており、残念ながら再会を果たせずに、お亡くなりになる方も出ております。
 安倍総理は、ご家族が拉致被害者の方々を抱きしめる日が来るまで自分の使命は終わらないとの決意を述べられています。政府には、一日も早く目に見える具体的な成果を出していただくことを強く望みます。
 県といたしましても、この拉致問題を忘れない、決してあきらめないため、市町村や支援団体と連携を図るとともに、県内の様々な団体にも呼びかけて、県民運動として強く働きかけてまいりたいと考えております。

 次に、平成26年度当初予算編成における歳入見込みと今後の財政運営の方向性についてご説明申し上げます。
 新年度当初予算案の編成に当たっては、県税収入については、企業業績の回復や地方消費税の増税によるプラス要素のほか、消費税増税の駆け込み需要の反動減等についても考慮した上で、前年度当初予算比3.1%増、地方譲与税等については19.7%の増と見込んだところです。
 一方、臨時財政対策債を含む実質的な地方交付税は、国の地方財政対策や県税等の増収の見込みを踏まえ、3.2%の減少と見込んでおります。
 また、今後の財政運営については、先般、財政運営計画の改訂においてお示ししたとおり、産業の振興等による税源かん養や資産の流動化等に努めるとともに、歳出面での「選択と集中」の取組等を通じて、持続可能な財政運営を行ってまいります。

 続いて、平成26年度予算の概要について、既に申し述べた以外の取組についてご説明申し上げます。
 第一に「経済・雇用対策と明日の新潟の飛躍につながる取組」についてであります。
 まず、「本県の産業構造の転換に向けた取組」については、食品機能性表示に関する取組や小型モビリティの導入実証など新たに成長が見込まれる産業分野の振興に取り組んでまいります。
 次に、「地場産業の振興と地域産業の自立・活性化」として、小規模事業者による展示会の出展など需要創出や受注確保に向けた取組を支援してまいります。
 次に、「雇用面のセーフティネット対策」では、様々な生活上の困難に直面している就労希望者に対する支援や、看護、介護、農業分野等への就業支援を強化してまいります。
 次に、「魅力ある農林水産業と農山漁村の実現」については、米粉の普及拡大に向け、製造コスト低減の検討を行うほか、首都圏における県産農産物の販路開拓等の取組を進めてまいります。
 次に、「北東アジア交流の推進と拠点性の向上」として、クルーズ船誘致に向けた取組を強化するほか、中国における環境ビジネスに取り組む県内企業を支援してまいります。

 第二に、「教育環境の整備など、選ばれる新潟県づくりの推進と、人口の自然減・社会減への対応」についてであります。
 まず「安心して子どもを生み育てる環境整備」では、いじめ見逃しゼロに向けた県民運動を強化してまいります。
 次に、「観光、スポーツ、文化等を通じた交流の拡大」として、佐渡金銀山の平成29年度の世界遺産登録に向けた取組を着実に進めてまいります。
 次に、「個を伸ばす人づくりの推進」として、私立高等学校等に対する学費軽減制度を拡充するとともに、平成27年度の県立大学大学院の開学に向け、取組を進めてまいります。
 次に、「安定した雇用の場の創出・確保」として、県営産業団地等への企業誘致などに取り組んでまいります。

 第三に、「誰もが健康でいきいきと暮らせる福祉・医療サービスの充実」についてであります。
 まず「医療サービスの充実」では、メディア等を活用した自殺予防キャンペーンを強化するなど、自殺対策に取り組んでまいります。
 次に、「福祉サービスの充実」として、生活保護世帯に対する灯油価格高騰時の支援制度を創設するほか、障害者雇用に取り組む企業を支援するなど、障害者の雇用の促進に向けた取組を強化してまいります。

 第四は、「安全・安心で魅力ある新潟県づくり」についてであります。
 まず、「災害からの復興」として、過去の災害からの復興の取組を着実に進めてまいります。また、東日本大震災による避難者の方々の現状を踏まえながら、きめ細かく支援してまいります。
 次に、「防災立県の推進」として、危機管理センターの機能を増強するほか、民間建築物の耐震性の向上に取り組んでまいります。
 次に、「安全・安心で快適な県民生活の確保」として、複雑化する消費者問題への取組や交通事故防止対策など、安全・安心なまちづくりを推進してまいります。
 次に「食の安全・安心の推進」として、食品の残留農薬検査や県産コシヒカリのDNA検査など、食品の監視・検査及び危機事案発生時における即応体制づくりを推進してまいります。
 最後に、「地球・自然環境保全対策の積極的な推進」として、電気自動車等の導入促進に向けた支援やカーボン・オフセットの活用促進など、地球温暖化防止対策を推進してまいります。

 第五として、「選択と集中」の推進についてであります。県派遣職員の引き揚げによる県出資法人の見直しのほか、PFI事業の活用など民間資金・ノウハウを活用した公共サービスの提供の取組をさらに進めてまいります。
 また、農地転用の許可事務等の移譲など、県民の利便性向上につながる県独自の事務・権限の市町村への移譲を進めてまいります。なお、事務の効率化、住民ニーズに対応した職員の適正配置等や内部管理経費の見直しを行っており、今後も継続してまいります。

 以上、申し上げてまいりました、平成26年度一般会計予算は、総額 1兆5,684億9千万円となり、平成25年度予算に比べ、総額で24.6%増となったところであります。

 次に、本会議に平成26年度当初予算と併せて上程されました平成25年度補正予算に関する議案等についてご説明申し上げます。
 第69号議案は一般会計補正予算でありまして、総額414億1,707万7千円の追加補正についてお諮りいたしました。今回の補正は、国の経済対策や現下の経済情勢に対応し、消費税増税に伴う駆け込み需要の反動減を緩和するとともに、県民の安全・安心を確保するため、重要かつ緊急性の高い経費について計上するものであります。また、農地中間管理機構の整備等に係る基金の設置条例の制定を第72号議案として、新潟港の民営化に伴い港湾管理上の公平性の確保について規定するための条例の改正を第73号議案として、それぞれお諮りしております。
 なお、この補正予算に係る公共事業等について、繰越明許費を計上したほか、一般公共事業等について、平成26年度に係る起工準備期間の確保等を図るため、いわゆる「ゼロ国債」を29億2,935万5千円計上しております。

 以上、補正についてご説明申し上げましたが、その結果、補正後の平成25年度予算規模は、
 1兆3,333億9,532万4千円となります。

 次に、お諮りしております条例案件等のうち主なものについて、ご説明申し上げます。
 第23号議案は、産業分野への投資などの施策を推進するための新たな基金を設置するため、
 第24号議案は、県内におけるスポーツの競技水準の向上等を図るための新たな基金を設置するため、
 第28号議案は、高等学校等就学支援金制度の見直しに伴い、県立高等学校の授業料等について規定するため、
 第31号議案は、重度訪問介護の対象者の拡大等について条例で規定するため、
 第38号議案は、看護職員修学資金の貸与対象者に県内大学院の修士課程在学者を加えるため、
 第45号議案は、保護者制度の廃止に伴い、保護者の義務に関する規定を削除するため、
 第46号議案は、保育士試験の全部の免除の申請に対する審査手数料を定めるため、
 第53号議案は、妙法育成牧場の預託料の支払方法を変更するため、
 第59号議案は、第3次一括法等の施行に伴い、第一種市街地再開発事業に係る事務が指定都市に法定移譲されたことに伴い、関係規定を整理するため、
 第60号議案は、県立鳥屋野潟公園駐車場の独占使用に係る使用料を設定するため、
 第61号議案は、国府川流域下水道の佐渡市公共下水道への移行に伴い、関係規定を整理するため、
 第65号議案は、緊急時等において、重量制限によらず佐渡空港の離発着が可能であることを明確にするため、
 それぞれ、条例の制定及び所要の改正を行うものであるほか、第25号議案をはじめとする各議案において、消費税率の引上げに伴い使用料等を改定するための条例改正についてお諮りしております。
 最後に、第68号議案は、包括外部監査契約の締結について、お諮りするものです。

 以上、新年度における所信の一端と施策・議案の概要などについて申し述べました。何とぞ慎重ご審議のうえ、上程された各議案それぞれについて、ご賛同を賜りますよう、お願い申し上げます。

(3月6日 知事説明要旨)

 ただいま上程されました議案44件について、ご説明申し上げます。

 第76号議案は、平成25年度一般会計補正予算でありまして、総額315億460万6千円の減額補正についてお諮りいたしました。
 このたびの補正予算は、道路除雪費の所要額を措置するとともに、職員給与費に係る過不足額を計上したほか、補助事業等の内定見込み、事務事業の執行見込みに基づく過不足調整等を行うものであります。

 この結果、補正後の予算規模は、
1兆3,018億9,071万8千円となった次第であります。

 また、第77号から第94号までの各議案は、特別会計並びに企業会計に係る補正予算でありまして、それぞれ事業計画の最終見込み等に合わせまして、補正を行うものであります。

 次に、その他の主な条例案件等について、ご説明申し上げます。
 まず、
 第95号議案は、旅券法の改正に伴い、一般旅券の記載事項訂正事務が廃止されたことから関係規定を整理するため、
 第96号議案及び第97号議案は、教育委員会に新潟県いじめ問題対策連絡協議会及び新潟県いじめ防止対策等に関する委員会を設置するため、
 第98号議案は、地方税法の改正に伴い、自動車税のグリーン化税制の延長を行うため、
 第99号議案は、知事部局に新潟県いじめ等に関する調査委員会を設置するため、
 第100号議案は、新潟県交通安全対策会議の委員を追加するため、
 第102号議案は、新潟県防災会議の委員を追加するため、
 第103号議案は、薬事法の改正に伴い、政令市に移譲する事務を追加するため、
 第104号議案は、看護師等の配置を促進し、安心して乳児を育てることができる環境づくりを推進するため、
 第105号議案は、電気自動車等の普及促進に向けた自動車税等の軽減措置の期間を延長するため、
 第107号議案は、産業立地に向けた県税の優遇措置の期間を延長するため、
 それぞれ、条例の制定及び所要の改正を行うものであります。
 次に、第110号議案は、財産の取得について、
 第111号議案及び第112号議案は、財産の処分について、
 第113号から第115号までの各議案は、契約の締結について、
 第118号議案及び第119号議案は、指定管理者の指定について、
 それぞれお諮りするものであります。

 以上、各議案の概要につきましてご説明申し上げましたが、何とぞ慎重ご審議のうえ、各議案それぞれについて、ご賛同賜りますよう、お願い申し上げます。

(3月19日 知事説明要旨)

 ただいま上程されました議案4件について、ご説明申し上げます。

 第120号から第123号までの各議案は、平成25年度一般会計及び港湾整備事業など特別会計に係る補正予算でありまして、それぞれ予算の繰越についてお諮りいたしました。
 公共事業等の執行に当たり、設計や計画の変更、用地補償における調整などにより、一部年度内に完了できない見通しとなりました。
 このため、一般会計においては908億4,537万2千円を、また、特別会計においても、それぞれ所要額を翌年度に繰り越すものであります。
 この結果、既に歳出予算と同時に議決をいただいております公共事業予算等に係る繰越と併せ、一般会計の繰越明許費の合計は、
1,237億6,193万9千円となった次第であります。
 何とぞ慎重ご審議のうえ、各議案それぞれについてご賛同を賜りますようお願い申し上げます。

(3月27日 知事説明要旨)

 ただいま上程されました第124号議案は、人事に関する案件でありまして、監査委員の選任についてお諮りしたものであります。

 よろしくご審議のうえ同意を賜りますようお願い申し上げます。

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