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にいがた県議会だより第67号(本会議質問(1) 知事の政治姿勢、防災、原発)
本会議において、議員から約350件の質問が行われました。
ここでは、その主な質問の要旨と、これに対する知事など執行部の答弁の要旨を掲載します。
知事の政治姿勢
にいがた未来創造プランの見直しに盛り込みたい政策は
問 知事は先の定例会で「にいがた未来創造プラン」の個別の政策展開・取組は基本的には尊重するが、公約に掲げた各分野の政策の追加・修正を検討したいと答弁した。現段階でどのような政策を特に盛り込みたいと考えているのか伺う。
答 にいがた未来創造プランの見直しに当たり、「住んでよし、訪れてよしの新潟県を目指す」との基本的な考えの下、追加・修正する具体的な政策について、今後、新年度予算編成と一体で議論を行う中で、検討を進めたいと考えているが、現時点で見直しの例を挙げるならば、
- これまでよりも一段加速した防災・減災対策の推進
- 健康寿命が全国トップクラスの「健康立県」の実現に向けた取組の推進
- インバウンドの拡大や県産品の販路拡大はもちろん、広く本県を対外的にアピールしていくための新潟ブランドの構築
- 起業・創業をはじめ新潟で挑戦しようとする人が多く集まる環境づくりの推進
などの政策を盛り込んでいきたいと考えている。
防災
今年発生した一連の災害について
問 今年は日本海側における大雪に始まり、大阪府北部地震、西日本豪雨災害、各地で観測史上最高気温を記録する酷暑、台風21号による大阪湾沿岸各地での高潮、北海道胆振東部地震が立て続いた。この度の一連の災害に対する所感を伺う。
答 今年発生した多くの災害で犠牲になられた方々のご冥福をお祈りするとともに、避難生活を余儀なくされている多くの方々に対しお見舞いを申し上げる。
今年は、全国各地で自然災害が激甚化・頻発化しており、今まさに危機感をもって、防災・減災対策に取り組むことが必要と考えている。
防災・減災への予算対応は
問 この度の補正予算案には、防災・減災の観点から県単事業費が計上され、特に西日本豪雨災害に鑑み、河川関係予算が大きくなっている。この度の補正予算に込めた思いと、特に投資的経費についての考えを伺う。併せて、来年度予算編成に向け、防災・減災への対応をどのように考えているか伺う。
答 9月補正予算案は、西日本豪雨等を踏まえた県民の安全・安心に必要な経費を計上し、特に県単公共事業では、早期に対応が必要な治水対策など、緊急に必要な予算の増額補正をするものである。
また、来年度予算編成では、県民の安全・安心の確保の観点から、これまで国等に要望してきた「事前対応型の新たな治水事業」を始め、被害を未然に防ぐ対策や、公共施設の「老朽化対策」強化のほか、ソフト面では、災害時の情報伝達や住民避難等に関する対策を住民目線で見直すなど、国の補助制度等も最大限活用しながら、ハード・ソフト両面から更に対策を加速させるべく議論を深めていきたいと考えている。
県が統一した防災アプリを作成すべきでは
問 スマートフォンを含む携帯電話への災害・避難情報発信は有効だが、発信方法はメールやアプリなど自治体により異なる。現在地の災害の状況や避難情報、避難経路、避難場所、安否確認などの情報提供について、新潟市の防災アプリなどを参考に、県が統一した防災アプリを作成すべきと考えるが、所見を伺う。
答 現在、防災情報に関するアプリは、新潟市や様々な団体などから提供されている。
これら様々な情報提供手段も確認し、災害・避難情報を確実にお届けするために、真に有効な方法を、住民目線に立って検討していきたいと考えている。
原発
柏崎刈羽原発視察と、再稼働問題について
問 初めて柏崎刈羽原子力発電所を視察された所感と、再稼働問題についての所見を伺う。
答 原子力発電所の設備や実際の訓練をこの目で見ることで、認識を深めることができた。
東京電力から説明があった、福島第一原発事故の教訓を踏まえて講じた様々な安全対策については、県の技術委員会で評価していただきたいと考えている。
また、再稼働問題については、原発事故に関する3つの検証の結果が示されない限り、議論を始めることはできないという考えに変わりはない。
原発再稼働に関する県民の意思の確認手法は
問 知事は原発の再稼働に対し、「職を賭して」県民の意思を確認すると発言した。本来、知事は任期いっぱい県政に邁進し、その間に原発の検証、人口減対策等の様々な重要課題解決に向けた政策を進め、選挙で総合的に県政の信を問うことが大事である。原発の再稼働に関し、県民の意思確認の手法として、選挙は適当ではないと考えるが、見解を伺う。
答 原発再稼働に関する民意の確認方法には、議会での議論や住民の直接投票等、様々な手法が考えられる。
その手法を、再稼働に関する議論も始まらない現段階で決めているわけではないが、信を問う方法が責任の取り方として最も明確であり、重い方法であると考えている。