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にいがた県議会だより第72号(本会議質問6)
一般質問(12月6日)
秋山三枝子議員
(リベラル新潟)
教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価は
(問) 平成30年度「教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価」報告書によれば、全体として概ね順調との評価であったと認識している。一方、この年は「いじめ事案や自殺事案の現状を緊急事態」と知事が捉えた年であり、いじめ防止の取組について概ね順調との評価に違和感を覚える。今回の報告書全般に対する所感を伺う。
(答) この報告書は、「新潟県教育振興基本計画」に基づいて実施された事務の執行状況について点検評価したものであり、全体としては概ね順調に実施されているものとされているが、大切なことは全体ではなく、個別の項目の評価から課題を抽出し、その克服に向けて丁寧に対応していくことであると考えている。
点検評価の内容については、教育委員会では「新潟県教育振興基本計画」の各基本方針に沿って、事務の執行状況を点検しているが、今年度から評価指標を基に定量評価を取り入れ、目標達成に向けた進捗状況を客観的に評価し、その他の実績や課題も加味して総合的に評価を行っている。
なお、定量評価では目標達成した場合にのみ5段階の5とし、進捗状況に応じて4から1の評価を行う方法に改めている。
御指摘のいじめ防止の取組については、評価指標である「いじめはどんなことがあってもいけない」と考える児童生徒の割合が約97%、「いじめの解消率」が約90%であり、目標である100%を達成できず、執行状況としては不十分であると考えている。
また、定量評価ではその進捗状況から5段階の4となったが、深刻ないじめ事案が発生したことを重く受け止め、学校による組織的な対応や、教員の認知力が不十分だったこと等を加味して、総合評価を引き下げ5段階の3としたところである。
従って、いじめの項目に関しては、依然として万全の体制や対応となっているとは考えていない。
いずれにしても、点検評価で明らかになった課題を踏まえて、今後、より効果的な取組につなげていくことが重要と考えている。