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令和4年2月定例会(第1号発議案)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0463076 更新日:2022年2月21日更新

令和4年2月定例会で上程された発議案

新潟県農林水産物のブランド化推進に関する条例

第1号発議案

   新潟県農林水産物のブランド化推進に関する条例

 上記議案を別紙のとおり提出します。

  令和4年2月21日

   提出者  岩村 良一  河原井 拓也  小山 大志
        中川 隆一  高見 美加  保坂 裕一
        与口 善之  桜庭 節子  斎京 四郎
        中村 康司  松原 良道  笠原 義宗
        高橋 直揮  宮崎 悦男  青柳 正司
        横尾 幸秀  皆川 雄二  小林 一大
        冨樫 一成  楡井 辰雄  小島 隆
        桜井 甚一  沢野 修  尾身 孝昭
        柄沢 正三  小野 峯生  帆苅 謙治
        渡辺 惇夫  石井 修

新潟県議会議長  佐藤 純 様

 

新潟県農林水産物のブランド化推進に関する条例

 

 食は、私たちにとって欠かすことができない生命の源である。本県は、これまで多くの先人たちの英知とたゆまぬ努力により、米を中心とした食料供給基地として発展してきた。同時に、県内には良質でおいしい食材が多数存在し、四季折々に多彩な旬の味覚を楽しむことができる県民は、その恩恵を享受してきた。
 豊かな自然に加え、生産者の創造性と努力によって生み出されてきた本県の農林水産物は、本県の貴重な資源であり、高品質かつ安全・安心の視点から価値や競争力の向上、消費者視点から選ばれ続ける商品づくりを進めるとともに、社会の変化を踏まえて、県内はもとより、県外、そして海外に向けて販路を拡大していくことは、付加価値の高い持続可能な農林水産業を実現していく上で重要な取組である。
 ここに、私たちは、魅力ある農林水産物の提供を通じて、消費者の信頼と共感を獲得することで、本県の農林水産業を継続的に発展させ、地域経済を活性化し、併せて本県全体の魅力の向上を図るため、県、市町村、生産者、関係団体及び事業者が一丸となって、県民の理解と協力の下、新潟県産の農林水産物のブランド化を推進することを決意し、この条例を制定する。

 

(目的)

第1条 この条例は、新潟県産の農林水産物(以下「県産農林水産物」という。)のブランド化に関し、基本理念を定め、県の責務並びに生産者、関係団体及び事業者の役割等を明らかにするとともに、県産農林水産物のブランド化の推進に関する施策の基本となる事項を定めることにより、本県における農林水産業の持続的な発展を図り、地域経済の活性化はもとより、県民が誇りと愛着を持つことのできる地域社会の実現に資することを目的とする。

 

(定義)

第2条 この条例において「ブランド化」とは、農林水産物の持つ有意な差異を生かし、当該農林水産物の価値を高め、消費者の信頼を確保し、及び共感を得ることを目指すことをいう。

2 この条例において「ブランド品目」とは、ブランド化の推進の対象となる農林水産物をいう。

3 この条例において「生産者」とは、ブランド品目を生産する農林漁業者及びその組織する団体をいう。

4 この条例において「関係団体」とは、農業協同組合、漁業協同組合その他のブランド品目に関連する農林漁業団体をいう。

5 この条例において「事業者」とは、ブランド品目に係る製造、加工、流通、販売その他の事業活動を行う者をいう。

 

(基本理念)

第3条 県産農林水産物のブランド化の推進は、県、市町村、生産者、関係団体及び事業者の連携並びに県民の理解と協力の下に、次に掲げる事項を基本として、行われなければならない。

(1) 市場の動向を踏まえた高品質かつ安全で安心なブランド品目の生産、流通、販売等により消費者の信頼を確保すること。

(2) 本県固有の気候風土、伝統文化、技術その他の特性及び優位性を積極的に活用すること。

(3) 農林水産業の成長産業化及び地域経済の発展に寄与すること。

(4) 本県の魅力の向上に寄与すること。

 

(県の責務)

第4条 県は、第3条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、県産農林水産物のブランド化の推進に関する基本的な方針(以下「ブランド化推進基本方針」という。)を定めるものとする。

2 県は、ブランド化推進基本方針に基づき、県産農林水産物のブランド化の推進に関する施策を総合的かつ計画的に講ずるものとする。

 

(市町村との連携)

第5条 県は、市町村が地域の実情に応じて実施する県産農林水産物のブランド化の推進に関する施策への必要な支援及び市町村が実施する広域的な県産農林水産物のブランド化の推進に関する施策の総合調整に努めるものとする。

 

(生産者の役割)

第6条 生産者は、基本理念にのっとり、積極的かつ継続的にブランド品目を生産するとともに、その品質の向上、生産の拡大等に取り組むよう努めるものとする。

2 生産者は、県及び市町村が実施する県産農林水産物のブランド化の推進に関する施策に協力するよう努めるものとする。

 

(関係団体の役割)

第7条 関係団体は、基本理念にのっとり、ブランド品目の生産の振興及び県産農林水産物のブランド化の推進に積極的かつ継続的に取り組むよう努めるものとする。

2 関係団体は、県及び市町村が実施する県産農林水産物のブランド化の推進に関する施策に協力するよう努めるものとする。

 

(事業者の役割)

第8条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たり、ブランド品目の積極的な利用、消費の拡大及び付加価値の創出に努めるものとする。

2 事業者は、県及び市町村が実施する県産農林水産物のブランド化の推進に関する施策に協力するよう努めるものとする。

 

(県民の協力)

第9条 県民は、県産農林水産物のブランド化の推進について理解を深め、ブランド品目の消費の拡大、魅力に関する情報の発信等に協力するよう努めるものとする。

 

(財政上の措置)

第10条 県は、県産農林水産物のブランド化を推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

 

(ブランド化推進基本方針)

第11条 ブランド化推進基本方針は、次に掲げる事項について定めるものとする。

(1) ブランド品目の生産の振興に関すること。

(2) ブランド品目の優良な種苗等(種子、苗、種畜その他の動植物の繁殖の用に供されるものをいう。)の確保に関すること。

(3) ブランド化に資する県産農林水産物の育成及び技術開発に関すること。

(4) ブランド品目に係る知的財産の保護に関すること。

(5) ブランド品目に係る商品の開発及び販路の開拓に関すること。

(6) ブランド品目に係る情報の発信に関すること。

(7) ブランド化の推進及びブランド品目に対する県民の理解の促進並びに気運の醸成に関すること。

2 県は、ブランド化推進基本方針を定めるに当たって、有識者の意見を聴くものとする。

 

(県推進ブランド品目)

第12条 県は、第4条第2項の施策を講ずるに当たって、ブランド品目のうち、県産農林水産物全体の付加価値を高める牽引役として、県がブランド化を推進する品目(以下「県推進ブランド品目」という。)を定めるものとする。

2 県は、県推進ブランド品目を定めるに当たって、有識者の意見を聴くものとする。

3 県は、県産農林水産物の需要を喚起するため、市町村、生産者、関係団体及び事業者と連携し、県推進ブランド品目に係る商品の開発、国内外への多様な販路の開拓及び魅力に関する情報の発信その他必要な施策を戦略的に推進するものとする。

 

(ブランド品目の生産に係る技術)

第13条 県、市町村、生産者及び関係団体は、県産農林水産物のブランド化を推進するため、相互に協力して、ブランド品目の生産に係る技術の向上及び継承に努めるものとする。

 

(連携協力体制の整備)

第14条 県は、県産農林水産物のブランド化に関する施策を総合的かつ効果的に推進するため、県、市町村、生産者、関係団体、事業者、有識者等が意見を交換し、並びに相互に連携し、及び協力することができる体制を整備するものとする。

2 県は、生産者、関係団体及び事業者に対し、県産農林水産物のブランド化の推進について必要な助言、指導その他の支援を行うものとする。

 

(公表)

第15条 知事は、毎年度、県産農林水産物のブランド化の推進に関し講じた施策の状況を取りまとめ、公表するものとする。

 

附 則

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(検討)

2 県は、この条例の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。


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