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令和4年6月定例会(陳情第19号)
第19号 令和4年3月25日受理 総務文教委員会 付託
女性トイレの維持及びその安心安全の確保を求める意見書提出に関する陳情
陳情者 女性スペースを守る会-LGBT法案における『性自認』に対し慎重な議論を求める会-
共同代表 永田マル 飯野香里 井上恵子 山田響子
(要旨)令和3年12月1日施行の労働安全衛生規則等の改正は、男性用と女性用とに分ける大原則は維持しつつも、同時に働く労働者が常時10人以下であれば共用1個でよいとされ、更に独立個室型のトイレを設けたときは男女別トイレの設置基準に一定数反映させるともされた。
この動きは、公的な建物内、公衆便所や大規模小売店舗等の不特定多数が使うトイレにおいても、独立個室型のトイレで足りるとの設計を助長し、更には男女共用型のトイレで足りるとする傾向を成立・加速させる可能性がある。
しかし、女性トイレは、女性が長年かけて獲得してきたものである。性犯罪のほとんどが男性によるものであることから、多くの悲惨な被害を重ねながらも、先人の女性達が血と涙を流して闘い、設置されてきたものである。女性トイレでの女性は、より無防備であることから身体男性への恐怖感がある。個室に引きずりこまれての性暴力被害、個室での盗撮や盗聴被害の増加、さらに使用済みの生理用品を見られたり、持ち出される事件は後を絶たない。特に、警戒心が薄く抵抗する力のない女児や、障害のある女性が性暴力被害に遭いやすい傾向にある。
ついては、貴議会において、労働安全衛生規則第628条及び事務所衛生基準規則第17条所定の事業所トイレにおける大原則である「男性用と女性用に区別して設けること」につき、今後ともこれをくずさないこと、また公的な建物内、公衆便所や大規模小売店舗等の不特定多数が使うトイレにつき、女性トイレはすべからく維持し、またこれらトイレにおいて、女性の安心安全という権利法益を守るべく諸方策をとることを求める意見書を国に提出されたい。