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令和5年12月定例会(第29号発議案)

印刷 文字を大きくして印刷 ページ番号:0630758 更新日:2023年12月26日更新

令和5年12月定例会で上程された発議案

タクシー不足の解消に関する意見書

第29号発議案

   タクシー不足の解消に関する意見書

 上記議案を別紙のとおり提出します。

  令和5年12月26日

   提出者  上杉 知之  樋口 秀敏

   賛成者  諏佐 武史  土田 竜吾  小林 誠
        笠原 晴彦  牧田 正樹  小島 晋
        大渕 健  北 啓  大平 一貴
        小泉 勝  杉井 旬  重川 隆広
        片野 猛  柴山 唯  八木 清美
        渡辺 和光  馬場 秀幸

 

新潟県議会議長  楡井 辰雄 様

 

 

タクシー不足の解消に関する意見書

 政府は、タクシー不足の解消に向け、二種免許を持たない一般ドライバーが自家用車で乗客を運ぶライドシェアの導入を検討している。諸外国では一般的と言われるライドシェアだが、乗客の安全確保はもとより労働者の権利など様々な問題を抱えており、ヨーロッパ諸国や韓国、台湾などでは禁止されている。ライドシェアが導入されれば、安全にコストをかけているタクシーとライドシェアでは公平な競争にならず、タクシー事業者の廃業が進み、タクシー不足はかえって悪化する。その導入に当たっては、乗客の安全確保や労働者の権利などの面から慎重に検討しなくてはならない。
 タクシー不足の主な要因は、タクシー乗務員の離職であり、新型コロナウイルス感染症が拡大した3年間でタクシー乗務員は全国で約6万人、割合にして2割減少した。最近では運賃の見直しが進んで収入が上がったためタクシー乗務員は今年3月末から9月末までの間で約千人増加しているが、このような中で、ライドシェアが導入されれば、タクシー乗務員の収入は激減し、ワーキングプア化するか、更なる離職へと逆戻りすることが危惧される。
 利用者のニーズに応えタクシー不足を解消するために最優先すべきは、タクシー乗務員の担い手確保である。そのためには賃金を上げ、一般産業との賃金格差を解消することや短時間勤務の導入など若者や女性にとっても働きやすい労働環境を整備することが重要である。
 よって国会並びに政府におかれては、タクシー不足の解消に当たっては、労働条件の改善などタクシー乗務員の担い手確保を最優先し、拙速にライドシェアを導入することなく慎重に議論を進めることを強く要望する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

   令和5年12月26日


新潟県議会議長  楡井 辰雄

  衆議院議長  額賀 福志郎 様
  参議院議長  尾辻󠄀 秀久 様
  内閣総理大臣  岸田 文雄 様
  厚生労働大臣  武見 敬三 様
  国土交通大臣  斉藤 鉄夫 様
  内閣官房長官  林 芳正 様
  規制改革担当大臣  河野 太郎 様


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