技術職員先輩メッセージ５

科学捜査研究所（法医科）

​

現在の仕事について教えて下さい。​

　科学捜査研究所 法医科では、主に生物学分野の知見・技術を応用した鑑定業務を行っています。
　＜主な鑑定＞
　○体液検査：各体液特有の成分を指標に血液か、唾液かなどを判定する。
　○DNA型鑑定：DNAの個人差の大きい部分を検査し個人識別に応用する。
　○顔画像鑑定：顔画像（防犯カメラ映像・免許証など）における顔貌の類似性や、身元不明遺体の頭蓋骨と候補者の顔写真の整合性などを判定する。​

科学捜査研究所（法医科）を志望した理由を教えて下さい。

​　格好良いじゃないですか、『科捜研』っていう、響きが（笑）。子供の頃からミステリーや刑事ドラマが好きで、その世界に憧れていて、たまたま地元の科捜研の募集があったので、応募してみました。フィクションの世界と現実が違うことは百も承知でしたが、『科捜研の男』になってみたかったんです。
あ、採用面接ではもっと真面目なこと言いましたよ（笑）。​

科学捜査研究所（法医科）​の魅力について教えて下さい。​

　安定…ですかね（笑）。公務員ですし。身分的にクレジットカードやローンの審査に通りやすいとか…。
ごめんなさい、真面目に答えます。魅力は地域貢献ができることです。まぁ、普段あまりそれを実感することはないのですが、我々の仕事は誰かの当たり前の日常をきっと支えているはずです。警察職員に限りませんが、働くことの意義はそこなんだと思います。詳しくは、Mr.Children『彩り』の歌詞の通りです（笑）。​

科学捜査研究所（法医科）として働く上で心掛けていることを教えて下さい。

　視野を広く持つことです。
　科捜研の鑑定においては、偏見や先入観を排除して臨むことが求められます。適正な結果を導けるよう、常に多角的な考察を心掛けています。
　また、現状、鑑定方法の面で海外から後れを取っている分野もありますし、そもそも警察組織は（業務の特性上ですが）前時代的な部分も多いと感じています。科学技術の発展や時代の変化に対応していけるよう、多様な知識や価値観を身につけたいと思っています。

科学捜査研究所（法医科）​として働く上でやりがいを感じた出来事を教えて下さい。​​

　正直、鑑定業務は努力と結果が比例しませんし、たとえ事件解決に貢献できたとしても、そこには『映え』も『いいね』も『バズり』もありません。ただ、先輩の証人出廷を見学した際、帰り際に、事件の関係者の方が我々へ頭を下げ、「ありがとうございました」と言ってくださったのです。そのとき、「やらなきゃいけない仕事だ」って思ったんです。やりがいとは違うかもしれませんが、その経験は間違いなく今の私の原動力になっています。​

リフレッシュ方法を教えて下さい。

　趣味の音楽活動ですね。でも思うように曲が作れないとフラストレーションが溜まりますし、ライブで失敗するとへこみますし、リフレッシュになっていないかもしれません（笑）。あとは、ドラマを観たり、たまに演劇を観に行ったりもします。社会人になりたての頃は、仕事を上手くこなせず、プライベート時間にもあれこれ考えてしまいがちでしたが、最近やっと上手く切り替えられるようになってきました。​

現在就職活動を頑張っている方にメッセージをお願いします。

　私自身、就職活動はあまり上手くいかなかったなぁと思っているので、アドバイスできるような立場にないのですが、敢えて言うなら、他人と比較せず、流されず、自分の好きなことや興味のあることを大切にしてください。どんなに表現を取り繕っても、伝わるものって全部熱量なので。その好きや興味が少しでも警察業務の世界に向いているのなら、ぜひ採用試験を受けてみてください！受験料、タダですから！（笑）​